配当貴族は末来の黄金銘柄を引き当てるギャンブルだ!

シーゲル二郎です。

米国株ブログ界では、配当貴族株や高配当株についての議論が活発のようなので、シーゲル二郎も未熟ながら持論を展開していきたいと思います。

第一弾としては、「配当貴族」について考えていきます。

まず初めに、シーゲル二郎の投資先の半分は配当貴族であることを先にお伝えしておきます。

米国配当貴族指数とは、S&P500に含まれる米国株のうち、25年以上連続増配を達成しているなどの条件を満たした企業を約50種類選別し、時価総額によらず全て等金額で保有するというスマートベータ系の指数です。

単純に50銘柄で均等分散なので、1銘柄当たり2%ほどのウェイトになります。

ちなみに全銘柄企業分析していますので、よろしければご覧ください。

コード会社名セクター連続増配
DOVドーバー資本財61年
PGプロクター・アンド・ギャンブル生活必需品60年
GPCジェニュイン・パーツ一般消費財60年
EMRエマソン・エレクトリック資本財60年
MMMスリーエム資本財59年
CINFシンシナティ・ファイナンシャル金融56年
LOWロウズ・カンパニーズ一般消費財55年
KOコカ・コーラ生活必需品54年
JNJジョンソン・エンド・ ジョンソンヘルスケア54年
CLコルゲート・ パルモリーブ生活必需品54年
HRLホーメル・フーズ生活必需品50年
TGTターゲット生活必需品49年
SWKスタンレー・ ブラック&デッカー資本財49年
SYYシスコ生活必需品47年
PPGPPGインダストリーズ素材45年
LEG レゲット・ アンド・プラット一般消費財45年
ITWイリノイツールワークス資本財45年
GWWW.W.グレインジャー資本財45年
BCRCRバードヘルスケア45年
WMTウォルマート・ ストアーズ生活必需品44年
VFCVFコーポレーション一般消費財44年
PEPペプシコ生活必需品44年
KMBキンバリー・クラーク生活必需品44年
BDXベクトン・ ディッキンソンヘルスケア44年
ABTアボット・ ラボラトリーズヘルスケア44年
ABBVアッヴィヘルスケア44年
NUEニューコア素材43年
SPGIS&Pグローバル金融43年
EDコンソリデーテッド・ エジソン公共43年
ADPオートマティック・データ・ プロセシング情報技術42年
WBAウォルグリーン・ブーツ・ アライアンス生活必需品41年
PNRペンテア資本財41年
MCDマクドナルド一般消費財41年
ADMアーチャー・ダニエルズ・ ミッドランド生活必需品40年
MDTメドトロニックヘルスケア39年
CLXクロロックス生活必需品39年
SWHシャーウィン・ ウィリアムズ素材38年
BENフランクリン・ リソーシズ金融35年
XOMエクソンモービルエネルギー34年
CTASシンタス資本財34年
APDエアープラダクツ・アンド・ ケミカルズ素材34年
AFLアフラック金融34年
TAT&T通信33年
BF/Bブラウン・フォーマン生活必需品33年
CAHカーディナルヘルスヘルスケア32年
MKCマコーミック生活必需品31年
ECLエコラブ素材31年
TROWTロウ・プライス・グループ金融30年
CVXシェブロンエネルギー29年
GDゼネラル・ ダイナミクス資本財26年
HCPHCP不動産不明

セクター別では、次の通りになっており、生活必需品や資本財の比率が非常に高いです。

全体として、地味な企業が多く含まれており、新興企業が多く含まれる情報技術セクターは現在オートマチック・データ・プロセシング(ADP)のみと極端です。全体として、非常にアクティブな投資割合です。

米国株ブロガーの方の多くは配当貴族指数への投資ではなく個別株で運用している人が多いですが、全体として生活必需品にオーバーウェイト、情報技術にアンダーウェイトという傾向があります。

米国株投資家のバイブルともいえるジェレミー・シーゲル氏の著書「株式投資の未来」で、連続増配というワードはたびたび使われていますが、連続増配年数とリターンの相関について説明されている部分はありません。

しいていえばS&Pコア10種の部分ですが、連続増配を無視したS&P10種と引き分けになっており、連続増配そのものによる優位性はありませんでした。

抽象的な部分であれば、米国株でリターンが素晴らしかった上位20社には、連続増配企業が多いという特徴があっただけです。

参考記事「生き残りS&P500の黄金銘柄

ですが、リターンが上位になるためには、「低い期待と高い成長」という2つの条件をクリアしなければなりません。連続増配という記録は、高い成長を維持できたことによる副次的な記録にすぎないともいえます。

また、連続増配年数は過去の記録にすぎないので、配当王が没落するかもしれないし、新たな配当貴族や配当王が誕生するかもしれません。

とはいえ、過去の荒波を超えてきた企業のほうが信用できるのは間違いないし、配当貴族銘柄のうち、約半分は配当王(連続増配50年以上)になることができています。

外部リンク「アメリカ株でアーリーリタイアを目指す

米国株ブロガーのはちどうきゅうどう氏の記事が大変参考になります。

 

配当貴族指数への投資は、半分は連続増配できないポンコツ株、残りは配当王への投資になるということになります。

もちろん配当王になった企業のリターンが高いかは分かりませんが、よほど割高でなければ市場平均を超える可能性のほうが高いでしょう。

投資した50銘柄のうち約半数が将来は配当王となり、大きなリターンをもたらすのであれば、十分割に合う賭けだと思います。

したがって、連続増配企業にまんべんなく投資することができれば、その中のうち未来の黄金銘柄がリターンを底上げし、結果市場平均を超えるというシナリオは十分あるのではないかと思います。

裏を返せば、連続増配企業の半分は脱落するため、連続増配企業のうち半分はポンコツであるともいえます。

連続増配企業は、減配の際の下落幅が大きく、業績が回復しなければそのまま終わりです。

ちなみにシーゲル二郎が配当貴族指数に投資する最大の理由は連続増配ではありません。

①創業25年未満の企業が含まれない
②セクター比率が好み
③等金額ウェイトが好み

連続増配よりもむしろこの3点が気に入っているので、配当貴族指数に投資しているにすぎません。

参考記事「配当貴族が市場平均を超えるシンプルな理由

ですが、税金や手数料のコストが大きく、つみたてNISA対象になるという望みも消えたので、今後の積立は中止を検討しています。

さすがに高コスト・課税有というハンデを背負って市場平均を超えられるとは思っていません。

サブタイトルから「配当貴族」の文字が消える日も近いです(泣)

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