CRバード(BCR)分析
シーゲル二郎です。
今回は、CRバード(BCR)を分析していきます。
医療機器メーカーで、カテーテル分野が強みです。
連続増配…45年
S&P格付…A
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500
医療機器メーカーですが、まず最初に伝えることがあります。このCRバードは、2017年4月、同じく医療機器メーカーで配当貴族のベクトン・ディッキンソン(BDX)に買収されることが決定しました。そのため、この企業の寿命は残り少ないため、配当王になることはないでしょう。説明もざっくり行きます。詳しくはBDXの分析を見てください。
さて、カテーテルなど血管分野、泌尿器・前立腺分野、がん治療関係、手術用品の4部門に事業が分かれているそうですが、シーゲル二郎には理解できませんでした(笑)
出典「ビジネス+IT」
2014年時点のランキングなので、少し古いです。2014年のCRバードの売上は約3.3十憶ドルだったので、オリンパスより少し小さいくらいですかね。事業規模としては、非常に小さいですね。買収する側のベクトン・ディッキンソンは12位なので、買収後は上位を狙えそうです。
このように、メリットがあればすぐに吸収合併してしまう機動力の高さが米国株にはあり、頼もしいですね。逆にいらなければすぐ分離しますし(笑)
比較的米国内の割合が高いですが、医療機器の事情を考えれば許容範囲内です。日本では小林製薬と50%ずつ出資の合弁会社「メディコン株式会社」として展開しています。
2014年と2015年がへこんでいて気になりますが、どうせ買収されるので気にしないことにします。というのは冗談で、おそらく一時的な損失だと思います。売り上げは右肩上がりで非常に美しいです。
営業CFマージンは、通常だと25%前後あり、超高収益企業です。投資CFも非常に少なく、莫大なフリーCFを生み出しています。やはり医療機器メーカーが武器になるので、老舗企業が有利ですね。
・・・。配当性向が異様に低いです。連続増配は45年目ですが、これでは配当貴族本来の趣旨から外れてしまいます。CRバードの場合は自社株買いに積極的のようですが、このグラフはいただけません。
自社株買いに積極的なので自己資本比率は低下中です。買収後はちゃんと配当金出してくださいね。
現時点情報(2017/8/31)
株価…319.06ドル
PER…31.72
配当利回り…0.33%
連続増配…45年
配当利回りのケタは間違っていません。配当よりも自社株買いで株主還元をするスタイルのようです。株価も右肩上がりで、PERは普通に30倍越えのグロース株風です。手は出せません。
医療機器メーカーなので事業の安定性は問題ないですが、比較的規模が小さいのと、バリュエーションと配当利回りが低すぎるのでパスでお願いします。ベクトン・ディッキンソンに買収された後は配当金として配る金額が増えていると嬉しいですね。
CRバード分析はここで終了するので、続きは「ベクトン・ディッキンソン(BDX)分析」にします。