シンシナティ・ファイナンシャル(CINF)分析

シーゲル二郎です。

今回はシンシナティ・ファイナンシャル(CINF)を分析していきます。

アメリカ大手の損害保険会社です。もちろん金融セクターです。

 

連続増配…56年

S&P格付…BBB

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

連続増配56年の配当王です。リーマンショックを超えて増配を重ねてきた歴史のある企業です。

主な事業内容は、損害保険が中心の保険サービスで、専属代理店での契約が中心のようです。

商品は幅広く、自動車、住宅、生命保険、医療保険、個人年金など一通りはそろっているようです。また、2017年には電化製品保証サービス会社を買収しています。

 

売上は米国のみで、ローカル企業です。仕方がありません。

 

2007年以降急激に落ち込み、また戻ってきています。もう少し過去のデータまで見れればうれしかったですね。

直近では売上、純利益ともに安定しています。

2011年だけ極端にへこんでいますが、保険金の支払いでしょうか。それを除けば、右肩上がりで成長できており、十分安定的です。投資CFが非常に少なく、営業CF=フリーCFとなっており、美しいですね。

2011年は利益以上の配当金を出していますが、一時的なものだったようなので、大丈夫そうです。配当性向は50%強と、金融セクターとしては十分に高く、株主還元意欲は十分です。

 

ROE、自己資本比率ともに横ばいで、いい意味で退屈です。じわじわと利益を上げることができています。

 

現時点情報(2017/8/28)

株価…77.46ドル
配当利回り…2.58%
PER…22.18倍
連続増配…56年

金融セクターとしてはPERは22倍越えと割高です。配当利回りは2.5%を超えており、悪くありません。チャートはリーマンショックでへこんでいますが、立ち直りは早く右肩上がりで美しいです。

うーん、キャッシュフローは非常に美しいのですが、アメリカの損害事業保険では、イメージが全くできません。

また、損害保険のビジネスモデル自体があまり好きではありません。保険全般に言えることですが、みんなからお金を預かって必要な時に返すビジネスは、宝くじのようなものですし、保険金の発生はある程度予測できても完璧ではないですから、計算を誤ると即倒産してしまう危険性があります。

自分でコントロールできない出費があるのは大きなマイナスポイントです。

また、米国内での損害保険会社ということは、米国内で自然災害や大きなテロ事件などが起きたときに保険金が発生することになります。その時には、米国株式市場も混乱しているはずですから、保険金支払いによる減益と、他銘柄の暴落の二重で損失を受けてしまいます。

そのため、損害保険会社(特に米国内の保険引き受け)は、シーゲル二郎はあまり保有したくありません。

損害保険会社としてみれば優秀ですので、配当王としての資格はあるでしょう。

 

 

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