イリノイ・ツール・ワークス(ITW)分析
シーゲル二郎です。
今回は、イリノイ・ツール・ワークス(ITW)を分析していきます。
産業機械を中心とするコングロマリットです。
連続増配…45年
S&P格付…A+
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500
コングロマリットなので、事業は非常に多岐にわたります。
自動車OEM…自動車部品類(ファスナー、装飾用品、ブレーキシステムなど)
試験と計測…機械類の特殊テスト及び計測ソリューション
エレクトロニクス…半導体、産業等の保守修理
食品機器…食器洗い機、調理器具など
特産品…食品・医療品パッケージングなど
ポリマー&流体…接着剤、コーティング剤など
建設製品…エンジニアリング締結システムおよび関連する 消耗品およびソフトウェア
溶接…付加価値機器および特殊消耗品
長々と書きましたが、理解できませんし、する必要もありません。コングロマリットなので、事業バランスは企業が勝手に調整してくれます。
海外売上比率は半分を超えており、海外展開は十分です。
コングロマリットらしく、多少のぶれはありますが安定感は抜群です。
営業CFマージンは10~18%と比較的ぶれていますが、キャッシュそのものはしっかり獲得できています。コングロマリットは製造業が多いので、設備投資が必要なイメージですが、実は少なめです。イリノイ・ツール・ワークスも、営業CFに対して投資CFは非常に少ないです。
利益はバラバラですが、配当性向は50%を切っており、安心できそうです。
自己資本比率が低下していますが、おそらく自社株買いの影響です。ROEは右肩上がりで上昇しており、レバレッジを効かせているようです。
現時情報(2017/9/1)
株価…137.51ドル
PER…22.26倍
配当利回り…2.27%
連続増配…45年
株価は勢いよく右肩上がりです。各指標で見ると若干割高かと思います。
シーゲル二郎が愛してやまないコングロマリットということで期待しておりましたが、そこそこの優良企業でした。とはいえ、事業多角化のおかげでキャッシュフローは安定していますし、今後の成長予想も程よい感じです。
配当利回りが高くない資本財でコングロマリットなので、バフェット派、シーゲル派、高配当派いずれの投資家にも引っかからず、非常に地味です。事業内容は時代とともに激しく入れ替わるため、イリノイ・ツール・ワークスという企業自体が生き残る可能性は高いでしょう。そのため、長期投資で報われる可能性は高いと思います。
そのため、長期投資で報われる可能性は高いのではないでしょうか。コングロマリット全般の話になってしまいましたが、配当貴族にふさわしい地味な貴族です。