エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)分析
シーゲル二郎です。
今回は、エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)を分析していきます。
産業用ガス産業の大手で、世界第3位です。
連続増配…34年
S&P格付…A
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500
名前が長いので、ティッカーのAPDで呼びます。似ているADPと間違えないようしてください。
事業内容は、産業用ガス製造ということで、素材セクターに分類されています。
素材セクターは、長期でのリターンが低かったので、シーゲル派にすこぶる嫌われています。
また、典型的なコモディティ産業で、全ては値段で勝負がつきます。「APDのガスは他とは違う!」なんていうお客さんはいません。
そのため、バフェット派からも嫌われています。
全セクターの中で一番影が薄いといっても過言ではありません。
事業は世界規模であり、海外売上比率は60%と上出来です。
売上は横ばいです。純利益は、年度ごとにばらついており、美しくありません。赤字の年がないだけまだマシでしょうか。
非常に汚く、2013年はフリーCFがほぼありませんでした。営業CFマージンは、15%以上をキープしていて、直近では28%もあります。しかし、投資CFが多く、安定していないため、総合ではダメダメです。
2016年は利益減少に伴い配当性向が100%を超えてしまいました。しかし、2016年に電子材料部門をスピンアウトしたため、利益は減少しています。
自己資本比率は40%をキープしていて安心できそうです。ROEも思ったより変動していません。
現時点情報(2017/8/23)
株価…145.37ドル
PER…30.04
配当利回り…2.61%
連続増配…34年
PERは30倍を超えていますが電子材料部門のスピンアウトに伴う減益によるもので、割高ではありません。配当利回りも2.5%とそこそこあり、十分です。
さて、素材セクターという負け組に属していますが、意外に悪くないなといった印象です。フリーCFが不安定なのは大きなマイナスですが、利益はしっかりキープできていますし、株主還元も配当金という形でしっかり出ています。
連続増配34年は伊達ではありませんね。シーゲル二郎はいりませんが。
一言…1回しかAPDと呼んでない