eMAXIS Slim 新興国株式が信託報酬大幅引き下げ!
ぽっちゃり体型のシーゲル二郎です。
ぽっちゃりを見捨ててスリムを優遇するというえげつない販売戦略により、ファンもアンチも大量にいることで有名な「eMAXIS Slim」シリーズですが、新興国株式がとんでもないことになりました。
「eMAXIS Slim新興国株式」は、新興国の株にまとめて投資できるインデックスファンドで、つい先日11月6日に信託報酬の引き下げを発表したばかりです。
信託報酬は0.36612%に引き下げられ、ニッセイと並び最安値になったはずでした・・・
しかし、その後立て続けに楽天VWOやEXE-iが豆乳され、とんでもない激戦区になっていました。
楽天は0.2696%、EXE-iにいたっては0.1948%と、大幅に最安値を更新されてしまいました。これらは海外ETFを用いて運用をするので、コスト的な優位性は絶対的です。
そんな中、eMAXIS Slimが拳で抵抗し、11月22日に再度引き下げを発表しました。改定後は次の通りです。
0.36612%→0.2052%
三菱さん大丈夫なの?w
今までのコスト競争が茶番になってしまうほどのインパクトです。eMAXIS Slimは現物株で運用するのであまり引き下げ余地がないと思っていましたが、まだまだ大丈夫だったようです。
これほどまで引き下げがされてしまうと、逆に運用会社の体力を心配してしまいます。アクティブファンドでしっかりボッタくり稼いでいかなければなりませんね。
参考記事「アクティブファンドホルダーに感謝!」
さて、ここで代表的な新興国株式クラスの奴らと比較してみます。
略名 | 信託報酬 |
EXE-iつみたて 新興国株式ファンド | 0.1948% |
eMAXIS Slim新興国株 | 0.2052% |
楽天・新興国株式インデックス | 0.2696% |
ニッセイ新興国株※ | 0.36612% |
※正式名称は「 <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド」
ほんの1ヵ月前まではニッセイが最安値であったことを考えると、まさに革命ともいえる低コスト競争です。
ツッコミとしては、大幅値下げしてもEXE-iに負けているところです。
レポートにわざわざ「引き下げは 11 月 17 日時点における他社類似ファンドの情報を元に決定されたものです。」と書かれているので、もう少し頑張ってほしかったです。残念。(11月17日はEXE-iが発表された日)
EXE-iと楽天はFTSE系の指数なので、韓国が含まれていません。eMAXIS SlimとニッセイはMSCI系の指数なので、韓国が含まれています。
新興国株式市場における韓国の比率は15%くらいあるので、結構な差になります。信託報酬だけで選ぶのは少しお門違いかもしれません。
ですが、新興国株式は隠れコストも多く発生しがちなので、実際にかかるコストに注意する必要があるのも事実です。
投資先の違いを除けば、EXE-iと楽天には次の強みと弱みがあります。
強み…海外ETFを買うだけなので、ETF信託報酬引き下げの恩恵をフルに受けることができる。投資先のETFは、楽天はVWO(0.14%)、EXE-iはSCHE(0.13%)となっており、トータルコストの半分以上を占めているため、ここが圧縮されれば一気に有利になる。
弱み…米国籍ETFを経由して新興国株に投資するので、米国での源泉徴収10%が引かれてしまう。(三重課税コスト問題)。新興国株式の利回りは2.5%ほどなので、単純に10%にあたる0.25%程度のロスが毎年生じる。
ETFを経由することにより、余計な課税コストが発生してしまうのは大きなデメリットです。また、現在のところ海外ETF経由で運用する投資信託は、指数との乖離が大きいです。
参考記事「ファンズ・オブ・ETFの将来性」
したがって、信託報酬では最安値ではなくとも、実質的なリターンを考えれば「eMAXIS Slim新興国株」は非常に優秀であることが分かります。
いずれにせよ、隠れコストを含む実質コストや指数との乖離はパンドラの箱ですから、しばらく様子見するべきであることは言うまでもありません。
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