コカ・コーラ(KO)分析

シーゲル二郎です。

今回はコカ・コーラ(KO)銘柄の企業分析をしていきたいと思います。NYダウと米国配当貴族指数ともに採用されている、説明不要の超優良企業です。

 

連続増配…54年

S&P格付…AA-

採用インデックス

・NYダウ
・米国配当貴族指数
・S&Pグローバル100
・S&P500

 

みんなご存知かと思いますが、世界中で愛されている炭酸飲料「コカ・コーラ」を中心としたソフトドリンクを製造している企業です。

もともとコカ・コーラは、薬として発明されており、コカインやワインなどを混ぜたものを、炭酸ではなく水で割ったものでした。

ある時、間違って水ではなく炭酸水で割ってしまったことで偶然できたのが、コカ・コーラの原点だといわれています。

現在は、もちろんコカインもワインも入っていません。

世界の炭酸飲料ブランド価値トップ10は、次の通りです。

順位 ブランド名 ブランド価値
1 コカ・コーラ 700憶ドル
2 ダイエットコーク 138憶ドル
3 レッドブル 113億ドル
4 ペプシ 108億ドル
5 ネスカフェ 63億ドル
6 トロピカーナ 60億ドル
7 ファンタ 60億ドル
8 スプライト 53億ドル
9 ネスプレッソ 52億ドル
10 ゲータレード 46億ドル

米赤い部分はコカ・コーラ社保有ブランド。

 

圧倒的コカ・コーラのブランド力です。また、炭酸飲料が多く、コカ・コーラ社の売上の約7割以上が炭酸飲料です。

世界の炭酸飲料の半分以上はコカ・コーラ社製品ともいわれており、圧倒的シェアを持っています。

また、コカ・コーラ社は、炭酸飲料以外にも、有力なブランドを多く保有しており、ソフトドリンク業界のトップです。業界2位のペプシコと売上はほぼ変わりませんが、ペプシコの売上の半分はスナック部門なので、ソフトドリンクに限ればダントツで1位です。

炭酸飲料以外では、次のブランドがあります。

ジャンル ブランド
コーヒー ジョージア
お茶 綾鷹、爽健美茶
スポーツドリンク アクエリアス
いろはす
紅茶 紅茶花伝
栄養ドリンク リアルゴールド
フレッシュ ミニッツメイド

 

どれも聞いたことあるものばかりではないでしょうか。これもコカ・コーラ製品なんだ!と思うものがあったことでしょう。

私の英語力不足で不明部分が多く申し訳ありません。

炭酸飲料の消費量が多い北米ですら25%ほどしか占めていないので、世界規模で活躍するグローバル企業です。

余談ですが、世界中で通用する言葉の1位は「hello」ですが、2位は「coca-cola」らしいですよ。(ハローのスペルをググったのは秘密です。)

ソフトドリンク業界は、どんな時でも飲まれ続けるため、とりわけ不況に強いです。(アルコール製品は、多少景気により売れ行きが変わるようです。)

その中でもコカ・コーラは圧倒的知名度を誇り、配当利回りも3%前後で落ち着いているため、長期投資家から人気があります。

また、世界一の投資家といわれるウォーレン・バフェット氏のお気に入り銘柄であり、本人も毎日5本チェリーコーク缶を飲む世界一(?)の消費者です。

シーゲル二郎もチェリーコーク大好きなのですが、あまり売っていません。カ〇ディやジュ〇ターで見かけたら買ってみてください。

また、コカ・コーラ本社は、私たちのイメージしている飲料の製造販売をしておらず、宣伝広告と原液の製造に特化しています。フランチャイズ契約をした「ボトラー」と呼ばれる会社が世界中に存在し、コカ・コーラ本社から購入した原液を、現地の炭酸水で割ってから販売しています。

 

本社の役割…広告宣伝、ボトラーに原液を販売する

ボトラーの役割…仕入れた原液を炭酸で割り、自分の地域に売る

 

フランチャイズ化のおかげで、本社は在庫管理や販売のリスクを背負わないで済みます。利益率の高い事業に特化している状態です。

逆に言えば、リスクが大きく儲からない部分をボトラーに押し付けているともいえます。

上記のように、知名度、シェア、ビジネスモデルなどは非常に素晴らしく、優良企業のお手本のような銘柄です。

次に、各データについて分析します。

ドル高の影響は、炭酸飲料離れのため、売上は減少中です。しかし、純利益はしっかり確保できています。なぜかというと、再フランチャイズ化を進めているからです。

現在、北米ボトリング部門は本社が所有していて、フランチャイズでないため利益率が非常に悪いです。そのため、再度フランチャイズ化をするために本社から切り離そうとしています。

そのため、売上は下がっていても、利益率が上がっているため純利益はそんなに下がっていません。。

来年度以降も売上は減少が予想されていますが、純利期は若干増が見込まれています。

 

営業CFマージンは、毎年20%~25%をキープしており、売上が現金収入に直結しています。また、設備投資も少ないため、多額のフリーキャッシュフローを生み出しています。

現在行っている再フランチャイズ化が進めば、さらに投資キャッシュフローが減り、盤石の体制になりそうです。

 

EPSが少しずつ減少しており、直近の配当性向は90%を超えてしまいました。少し無理をしている状態です。

現在進めている北米ボトリング事業の再フランチャイズ化が落ち着けば、多少は余裕が出るでしょう。

現在は54年連続増配中ですが、しばらくは問題なく続きそうです。

 

自己資本比率は、再フランチャイズ化の影響や自社株買いのため減少中ですが、ROEはしっかり30%付近をキープしており、見事です。収益性に問題はないでしょう。

 

現時点情報(2017/8/17)

株価…46.20ドル
配当利回り…3.2%
連続増配…54年

ディフェンシブ株らしく、リーマンショックからいち早く立ち上がり、じわじわと右肩上がりです。

売上の落ち込みの割には株価が下がっていませんが、そもそも下がるタイミングなんてないような株なので、極端に配当利回りが低くなければいつ買っても報われそうです。

コカ・コーラ社の販売先の中で日本は、炭酸飲料の割合が非常に低く、綾鷹やいろはすなどの非炭酸飲料が多く売れています。そのため、本社も商品開発のヒントなどとして重要視している市場です。

現在健康志向の高まりにより、特に若者を中心として炭酸飲料離れが進んでいます。コカ・コーラ社も非炭酸飲料に力を入れていますが、他社に遅れを取っているのも事実です。

ライバルのペプシコ(PEP)は、早い段階でスナックやシリアルなど飲料以外のブランドを着実に成長させています。

しかし、あくまでコカ・コーラ社のブランド価値の多くは炭酸飲料によるものであり、別ブランドを育てていっても、全体に占める割合は大きくならないでしょう。

しかし、人々の甘いジュースを飲みたい欲求は今後ずっと続くでしょうから、地味に稼ぎ続けるコカ・コーラは、長期投資にうってつけです。

多くの人が炭酸離れを予想しているうえ、売上がじわじわ減少している(減少させてる?)ため、投資家の期待は集まりにくいでしょう。そういった意味では好調のペプシコよりも投資対象としては魅力的です。

ちなみにシーゲル二郎は、コカ・コーラ大好きなのですが、ダイエット中のため、現在セルフ禁止令を出しています。代わりに綾鷹をがぶがぶ飲んでます。(ダイエットコークはまずいからNG)

コカ・コーラ本社のボトリング事業再編と同じく、シーゲル二郎のお腹もスリム化を目指しています(笑)

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