ゼネラル・ダイナミクス(GD)分析
シーゲル二郎です。
今回は、ゼネラル・ダイナミクス(GD)を分析していきます。
戦車を中心とする軍需産業企業です。資本財セクターに分類されています。
連続増配…26年
S&P格付…A+
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500
連続増配年数は26年と、現在2017年時点での配当貴族としては一番短い新米君です。とはいえ、埼玉県にさいたま市が誕生したころから連続増配をしており、歴史は十分です。シーゲル二郎はまだ生まれていません(どうでもいい)
軍需企業では、世界第5位の規模です。戦車に強みがあり、世界最強の戦車といわれる「エイブラムス」を製造しています。
以前までは軍用機(戦闘機など)も製造していましたが、ロッキード・マーティン(LMT)に売却しています。
事業内訳は、次の4部門に分かれています。
情報システム部門…防衛・通信システムの開発・管理。
航空宇宙部門…企業や個人向けのビジネスジェット機の開発・製造。
戦闘システム部門…陸上戦闘機の開発・製造。
海洋システム部門…潜水艦等の開発・建設。
詳しい割合までわかりませんでしたが、一番規模の大きい事業が情報システム部門で30%ほどなので、事業内容はまんべんなく分かれていそうです。
売上はもちろん米国が多くを占めます。顧客の大部分はアメリカ政府関係なので、景気よりもアメリカ国防予算の増減に影響されます。
2012年は、事業買収がかさんでいたようで、見えませんが若干赤字です。それを除けば、極めて安定的で退屈です。
赤字だった2012年でも、キャッシュの流れに問題はありません。直近では減少気味ですが、増収増益が見込まれています。2018年度のアメリカ政府予算案では、軍事費の増加が要求されており、承認されれば追い風です。
営業CFマージンは、10%ほどと、業種を考えればそこそこです。
連続増配26年なのですが、DPSが2013年に減っており、意味不明です。このグラフ含め、データはモーニングスター社から参照しております。
また、ゼネラル・ダイナミクス社の公式ホームページを確認しましたが、とくに問題なく配当金は右肩上がりだったので、グラフが間違っている可能性が高いです。ご了承ください。
外部リンク「morning star」
外部リンク「generaldynamics」
赤字だった2012年を除けば、極めて美しいです。ROEが上昇しており、今後の成長も期待できそうです。
現時点報(2017/8/30)
株価…200.95ドル
PER…20.03倍
配当利回り…1.67%
連続増配…26年
トランプ相場で真っ先に上昇した陽キャです。もともと配当性向は高くないので、配当利回りも低めです。シーゲル二郎には割安なのか割高なのかわかりません。
さて、軍需産業ということで、いわゆる不道徳企業であり、投資家から嫌われることも多いです。しかし、過去のリターンでは、不道徳企業(タバコ・アルコール・軍需)などは、市場平均を超えるリターンを叩き出しています。投資家の期待がかからないことがいかに大事かということが分かります。
また、軍需産業自体は、決してクリーンではありませんが、国を守るための大事な産業であり、いわば「必要悪」だと思います。
投資対象とした場合、アメリカ政府がお得意様であり、政府予算に影響されるのがメリットでもデメリットでもあります。顧客が国なので、あからさまな増益や減益になるようなことは少ないでしょう。国にとっても、軍需産業は大事ですから。
逆に言えば、アメリカ政府と一枚岩ということであり、シーゲル二郎の「国家と関係なく動き続ける企業」という希望をクリアできていないことになります。
このことから、軍需企業にはあまり投資したいとは思っていません。
各データからわかるとおり、事業安定性は抜群なので、優良企業であることには間違いありません。