HDV vs VYM
シーゲル二郎です。
今回は、日本で有名な高配当ETF2つを対決させてみたいと思います。
両方とも、非常に優秀なETFです。配当金が多くもらえるので、リタイヤ世代の人が配当金生活をする際の選択肢としてよく選ばれています。
シーゲル氏の教えでは、高配当戦略は配当金再投資を繰り返すことで市場平均を超えるリターンをもたらしたデータがあるので、これから資産を増やしていく人にも人気があります。
配当暮らしの老人にも、資産成型期の若者にもオススメできる万能ETFです。
基本的なデータを比較していきます。
HDV VS VYM(2017/9/23現在)
HDV | VYM | |
運用会社 | ブラックロック | バンガード |
信託報酬 | 0.08% | 0.08% |
銘柄数 | 74 | 428 |
配当利回り | 3.33% | 2.98% |
ウェイト基準 | 配当加重 | 時価総額 |
売買回転率 | 高い | 低い |
セクター比率 | ディフェンシブ中心 | 市場平均に近い |
投資スタイル | 大型バリュー株 | 大型・中型インデックス株 |
シーゲル二郎の主観も少し入っていますが、特徴をまとめると次の通りです。
HDVのほうが、銘柄数も少なく、配当利回りが高いほどウェイトも大きくなるので、配当利回りも高めになっています。投資先は、大型バリュー株に分類される生活必需品・エネルギー・電気通信セクターが多くなっています。
また、連動インデックスである「モーニングスター配当フォーカス指数」では、株価の割安度や、事業優位性などの数字以外の部分で分析がされているので、アナリストの分析精度によってリターンが左右するリスクがあります。
VYMは、時価総額基準インデックス投資の利点を生かしながら、売買回転率を抑えて高配当銘柄を抜き出している印象です。HDVに比べると、特徴という特徴がなく地味です。
信託報酬は両方とも0.08%なので、中身で判断しましょう。
上位10銘柄をそれぞれ調べてみます。()内はS&P500構成比率順位
HDV VS VYM(2017/9/23現在)
構成比率 | HDV | VYM |
1位 | エクソンモービル(7) | マイクロソフト(2) |
2位 | AT&T(14) | ジョンソン&ジョンソン(5) |
3位 | ベライゾン(18) | エクソンモービル(7) |
4位 | シェブロン(15) | JPモルガン・チェース(8) |
5位 | ファイザー(16) | プロクター&ギャンブル(13) |
6位 | ウェルズ・ファーゴ(12) | AT&T(14) |
7位 | プロクター&ギャンブル(13) | ウェルズ・ファーゴ(12) |
8位 | フィリップモリス(25) | ゼネラル・エレクトリック(17) |
9位 | シスコシステムズ(29) | シェブロン(15) |
10位 | コカ・コーラ(27) | ファイザー(16) |
占める割合 | 全体の54.7% | 全体の28.46% |
上位10銘柄を比較してみると、結構かぶっていますね。上位は高配当の大型株ばかりになるのは共通しています。しかし、HDVは上位10銘柄で過半数を超えているのに対し、VYMでは30%程度しかありません。
そのため、全体的な構成を見ればかなり違っていることになります。
また、銘柄の後についている()は、S&P500での構成比率順位です。VYMでは時価総額が基準なので、おおむね順番は同じで、間の銘柄が省かれている感じです。
ちなみに省かれているのは、アップル・フェイスブック・アマゾンなどです。
それに対しHDVは、配当利回りが基準なので、市場平均とまったく違うウェイトになります。メリットとなるかデメリットになるかは投資する人の考え方によります。
HDVのセクター別比率では、生活必需品・エネルギー・電気通信のトップ3で55%を占めています。S&P500でこの3つを足しても、15%強にしかならないので、市場平均とは大きく違うリスクを取っていることに注意しなければなりません。
まとめると、次の選び方でいいのではないのでしょうか?
HDV
シーゲル流投資をフル活用して市場平均を超える人
orディフェンシブ株でまったり配当生活したい人
VYM
シーゲル氏の教えを守ってインデックス投資するけど、高配当戦略も捨てがたい人。
シーゲル二郎はVYM派です。
DVY「俺もいるぞ」