ゼネラル・エレクトリック(GE)分析

シーゲル二郎です。

今回は、ゼネラル・エレクトリック(GE)を分析していきます。

発明家エジソンが創った会社であり、世界最大のコングロマリットです。

 

連続増配…0年

S&P格付…AA-

採用インデックス
・NYダウ
・S&Pグローバル100
・S&P500

 

NYダウに採用されており、当初1896年から唯一現在も残っている老舗優良企業です。

非常に幅広く展開しているコングロマリットの代表であり、資本財セクター全体でも時価総額最大の超巨大企業です。1980年代には敏腕CEOのジャック・ウェルチ氏によるリストラ、事業買収を中心とした戦略で急成長を遂げました。「世界で1位か2位でなければ撤退する」という考えは、現在米国企業の合言葉ともいえる「選択と集中」という経営理念に生かされています。

さて、シーゲル二郎お気に入りのコングロマリットで、なおかつ最大なわけですから、さぞ素晴らしい企業なんでしょう(フリ)

 

選択と集中により事業内容は世界1位か2位のものだけです。(実際は知らんけど)

それでこれだけ多彩な事業ポートフォリオを組めるのですから、いかにゼネラルエレクトリックが巨大であるかが分かります。

特に航空エンジンは、世界3大エンジンメーカーの1つであり、残りはプラット&ホイットニーとロールスロイスです。

医療機器は、世界№1のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)に次ぐ規模です。

もともとはエジソンが発明した照明器具を中心とした家電メーカーでしたが、2016年に中国のハイアールに売却しています。
シーゲル二郎の住んでいる家具付きアパートの冷蔵庫と洗濯機はハイアールでした(泣)

現在の中心は、発電所などのインフラ事業関連を強化しているようで、重工業を中心にシフトしていく方針です。

多国籍展開もばっちりです。BtoBが中心なので、知名度はあまり?ありませんが、生活に欠かせない機械を製造しています。

 

 

比較的なだらかですが、リーマンショックでだいぶやられています。もともとGEキャピタルという金融部門を持っており、自社製品のリース契約から関係ない消費者金融まで幅広く手をだしていました。

リーマンショック前は、利益ベースで4割ほどを生み出す稼ぎ頭でしたが、その後はお察しください。GEキャピタルの撤退を2015年に決定しており、そのため同年は赤字になっているようです。

 

直近はマイナスになっていますが、金融部門の再編と原油安によるものかと思うので、今後は安定するでしょう。営業CFマージンは最近を除けば25%にせまる迫る勢いで、製造業?としては驚異的です。

 

リーマンショックで減配しており、元の水準には戻っていません。リーマンショック前後で大きな違いです。稼ぎ頭のGEキャピタルがいなくなったので、今後戻るまで時間がかかりそうです。

 

自己資本比率は20%と低めです。今後のフリーCFが安定しないと危険な領域です。

 

現時情報(2017/9/7)

株価…24.92ドル
PER28.56倍
配当利回り…3.85%
連続増配…0年

1株あたりの株価が24.92ドルと非常に低いので、巨大企業でありながらNYダウの構成比率は1%を切っています。NYダウなんて時代遅れの指数ですね。

最近の赤字やグダグダがあり、配当利回りは4%近くあり割安といえます。

いろいろとみてきましたが、はっきり言って難しい株です。いいところと悪いところがはっきりしすぎています。

まず、創業は1892年の老舗であり、すぐにNYダウに採用され、現在に至ります。しかし、途中で何回も外されているし、そもそも当時の家電製品部門を売却しているので、よく見かける「当初から採用されている唯一の企業」という肩書はあってないみたいなものです。

また、営業CFマージンは20%を超えていて立派ですが、利益率の高い金融部門を切り離したので、今後どのような数字になるのか不明です。自己資本比率も低くて不安です。

また、配当金もリーマンショックで切れてしまっているので、連続増配の意識も確実に減っているでしょう。

いろいろとありますが、やはり一番はGEキャピタルを抱えていたことです。ゼネラルエレクトリックは「選択と集中」という言葉を生み出したにもかかわらず、高収益に目がくらみ金融に手を出してしまったということです。

もちろん時代ごとに儲かる事業は違うので、多角化するのは間違っていませんが、利益の半分近くを依存するのは間違っています。金融業ばっかりやってるソニーとかも同類です。

本当に何でも手を出すのはコングロマリットではありません。あくまで自社の強みが生かせる分野に限定して、なおかつ多角化していくのがコングロマリットの極意です。(偉そうにすいません。)

つまり、ゼネラルエレクトリックは、コングロマリットの道を踏み外したまさに外道であり、前科持ちであるといえます。

とはいえ、圧倒的事業規模、ブランド力、技術力は素晴らしいです。金融部門、さらには元祖である家電部門の売却による、本当の「選択と集中」が今後拝めると思うと心躍りますね。

言わばいい子がグレてヤンチャしたけど、改心しようとしているところです。今後の業績は期待できるのではないでしょうか。株価も割安なので、仕込んでおくと長期で報われそうです。

長々と書きましたが、腐っても優良企業ですので、みなさんどうかよろしくお願いします。

 

 

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