投資信託分析 | つみたて次郎の投資日記 https://siegeljiro.com シーゲル流×積立NISA×iDECO Sun, 10 May 2020 22:23:46 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.0.9 134557597 【つみたてNISA対象】グローバル株式ファンドを分析。GDPを基準にした株式100%投資信託 https://siegeljiro.com/global%e2%80%90kabushikifand https://siegeljiro.com/global%e2%80%90kabushikifand#comments Mon, 13 Apr 2020 03:01:56 +0000 https://siegeljiro.com/?p=13060 つみたて次郎です。

今回は、グローバル株式ファンドを分析していきます。

2020年4月1日よりつみたてNISA対象商品に指定されたインデックス型投資信託です。

外部リンク…つみたてNISAの対象商品(金融庁)

GDPを基準にした株式100%ファンドであり、なかなか面白い商品設計となっています。

 

基本情報(2020/4/1時点)

項目 データ
ファンド名 グローバル株式ファンド
愛称 The GDP
運用会社 スカイオーシャン・アセットマメジメント
設定年月日 2019/7/31
純資産総額 5億円
信託報酬 0.638%
信託財産留保 0.15%
為替ヘッジ なし
投資区分 全世界株式
資産配分 日本株6%+先進国株54%+新興国株40%
備考 地域の比率はGDPを参考に決定

 

愛称のThe GDPはカッコイイうえに商品のコンセプトが前面に出ている素晴らしいネーミングセンスですね。

3σ「辛い」

信託報酬はやや高めですが、時価総額加重ではない全世界株式インデックスファンドは非常に珍しいので差別化はできていると思います。

現状では新興国株が全体の4割を占めており、さらに今後増えていく可能性が高いです。

 

出典「スカイオーシャン・アセットマネジメント

ただし、あくまで日本・先進国・新興国の比率がGDPに合わせた比率になるだけなので、それぞれの担当する指数はごく普通の時価総額加重インデックス指数となる点には注意が必要です。

 

ライバル商品について

株式100%ファンドという意味では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)などがライバルとなります。

特に後者は新興国多めの株式100%という面で共通しています。

いずれにせよ本ファンドは信託報酬が高めなので、分が悪い比較となりそうです。

GDPに基づいた構成比率という意味では、世界経済インデックスファンド(株式シフト型)世界経済インデックス・オープン(株式シフト型)あたりがライバルとなりそうです。

ちなみになぜか後者だけつみたてNISA対象商品になっています(笑)

それぞれ株式75%:債券25%を基本としたバランスファンドであり、各地域の構成比率はGDPを基準にしている点が共通しています。

ジャンル別に分ければライバル商品は無数に存在していますが、株式100%×GDP基準という要素を兼ね備えた投信は非常に珍しく、つみたてNISA対象商品では唯一となっており独自性は十分です。

 

一昔前なら騒がれていたかもしれない

上記で挙げた世界経済インデックスファンド(株式シフトではない通常版)は、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドパクリライバル商品として一時期インデックス投信業界でもてはやされましたが、今となっては信託報酬0.55%は安いとも言えず、後発の商品の陰に隠れつつあります。

そしてThe GDPの信託報酬は0.638%とそれよりも高く、去年設定されたばかりの商品であることを考えると残念な水準と言えます。

商品設計が素晴らしいだけに、この高コストが重くのしかかりますね。

また、単に日本株ファンド・先進国株ファンド・新興国株ファンドを3つ買ってリバランスすれば自作も十分できるレベルなので、その意味でも向かい風が吹いているといえそうです。

ちなみにGDP加重という考え方は、時価総額加重のアンチテーゼとしてつみ次郎も期待していますし、さらにいえばつみ次郎が初めて買った金融商品は世界経済インデックスファンド(株式シフト型)ですので、かつて共に過ごした投信の親戚(???)として親近感があります(笑)

他社からもGDPを基準にした投信がいろいろ出たら面白そうですね。

 

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

the JIRO

 

]]>
https://siegeljiro.com/global%e2%80%90kabushikifand/feed 2 13060
Yjamライト!を分析。低ボラ&為替ヘッジ有の株式と債券に投資できる投資信託 https://siegeljiro.com/yfam-bunsei https://siegeljiro.com/yfam-bunsei#respond Wed, 25 Mar 2020 03:01:50 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12635 つみたて次郎です。

今回は、アストマックス投信投資顧問㈱にて運用されているYjamライト!という投資信託について分析していきます。

基本方針は株式50%+債券50%となっており、一見よくありがちなインデックス型バランスファンドに見えますが、中身はなかなかクセのある仕上がりになっています。

 

基本情報(2020/2/20時点)

項目 データ
ファンド名 Yjamライト!
運用会社 アストマックス投信投資顧問㈱
設定年月日 2017/4/28
純資産総額 16億円
信託報酬 0.67025%
為替ヘッジ あり
投資区分 全世界株式・全世界債券
資産配分 株式50%:債券50%
備考 株式部分は低ボラ指数に連動

 

信託報酬はバランスファンドにしてはやや高めですが、株式と債券に半分ずつというのはよくあるパターンですね。

信託報酬と資産配分を見るとセゾングロバラ(0.57%±0.02%)が思い浮かびます(笑)

ただこちらは、ごく一般的なインデックス型バランスファンドとは異なる特徴がいくつかあります。

 

運用方針の特徴

本ファンドは以下の海外ETF2種を用いて運用されており、いわゆるファンド・オブ・ETFとなっています。

 

株式部分iシェアーズ・エッジMSCI Min Volグローバル(ACWV)
債券部分バンガード・トータルボンドマーケット(BND)及びバンガード・トータルボンドマーケット(BNDX)

 

商品説明等では特に強調されていませんが、株式部分は低ボラティリティファンドを用いているというのが本ファンド最大の特徴と言えます。

全体の半分を占めているため、基準価額にもたらす影響も大きいです。

債券部分についてはごく普通なバンガード製の海外ETFとなっています。

また、それぞれ為替ヘッジがついているというのも大きな特徴です。一部文言を引用します。

為替の影響を最小化

外貨建て資産については、為替変動の影響を抑制するために、原則として外貨売り/円買いの為替取引を行ないます。投資対象ファンドが米ドル建てであれば、原則として米ドル売り/円買いの取引を行ないます。

ただし、投資対象ファンドに米ドル以外の外貨建て資産が含まれている場合で、当該外貨売り/米ドル買いの取引が投資対象ファンドで行なわれていないときは、当該外貨と米ドル間の変動の影響を受けることになります。
出典「アストマックス投信投資顧問株式会社

上記3つのETFは全て米ドル建てですので、事実上ポートフォリオ全体に外貨売り/円買いによる為替ヘッジが行われていると思います。

しかし、ACWVのうち米国株ではない部分・BNDXの全部については米国外の資産となっているため、上記文言の後半にあるような「該当通貨と米ドル間の変動の影響を受ける」という歪な状態になってしまいそうですね(笑)

 

トータルリターン

バランスファンドの代表としてセゾングロバラと比較してみます。

 

出典「mourningstar

低ボラ&為替ヘッジのおかげか全体の値動きはマイルドですが、リターンという面では遅れを取っています。

直近の暴落による下落率も大きな差はありません。

設定も2017年とつい最近なので、実績という面ではまだまだ未知数です。

 

つみ次郎の評価

低ボラティリティ株式含むバランスファンド(為替ヘッジ有)ということで、価格変動のリスクを抑えるというコンセプトがハッキリした投信と言えます。

ですが、名前もYjamライト!という良く分からないネーミングセンスですし、上記のような特徴(特に低ボラ)をアピールしているわけでもないため、ぱっと見では高コストな普通のインデックスファンドにしか見えないのがもったいないですね。

信託報酬は0.67025%とやや高めですが、海外ETFですら手を出しづらい低ボラティリティ銘柄に投資できるという点はとても貴重です。

株式50%+債券50%という比率や為替ヘッジを辛めているという点も、商品設計としては綺麗にまとまっていて評価できます。

直近は不安定な相場が続いていますので、「低ボラティリティ」「為替ヘッジ」というキーワードが台頭すれば注目される時が来るかもしれません。

ちなみにこの商品も読者様に教えてもらったので今回調べてみた次第ですが、信託報酬や純資産総額を考えなければ悪くない…という優良隠れファンドは他にも多数ありそうですので、今後もいろいろ発掘してみたいと思います。

 

おまけ

スムージーの例えがやけに具体的で

 

出典「アストマックス投信投資顧問株式会社

 

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

Yjam!次郎

 

]]>
https://siegeljiro.com/yfam-bunsei/feed 0 12635
ひとくふう先進国株ファンドを分析。珍しい低コストなアクティブ投信 https://siegeljiro.com/hitokufu-senshinkokukabu https://siegeljiro.com/hitokufu-senshinkokukabu#respond Tue, 14 Jan 2020 03:01:34 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12462 つみたて次郎です。

今回は、ひとくふう先進国株ファンドを分析していきたいと思います。

アクティブ型の投資信託としては非常にコストが低いのが特徴で、日本を除く先進国の株式が投資対象となっています。

 

基本情報(2019/1/10時点)

項目 データ
ファンド名 ひとくふう先進国株ファンド
運用会社 三井住友DSアセットマネジメント㈱
設定年月日 2016年8月31日
信託報酬 0.33%
純資産総額 1.68億円
為替ヘッジ なし
投資区分 先進国株式
ベンチマーク なし
構成銘柄 108銘柄
分配金 0円(設定来)

 

ベンチマークは設定されていませんが、MSCIコクサイ指数からバリエーション等を考慮して構成銘柄を決めているようですので、実質的にはMSCIコクサイがベンチマークと言ってもよさそうです。

そのため投資対象も日本を除く先進国株に絞られますので、同じジャンルをカバーしていてMSCIコクサイ連動ファンドであるeMAXIS Slim 先進国株式ファンド<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式インデックスファンドたわらノーロード先進国株式などがライバルとなります。

信託報酬は0.33%となっており、アクティブファンドとしては非常に低水準となっています。

しかも本ファンドは信託報酬が高めに設定されやすい海外資産に投資するタイプの投信ですから尚更です。

また、設定された2016年当初の時点では、先進国株インデックスファンドも0.2~0.3%くらいの水準でしたから、設定当時はインデックスファンドに匹敵する低コストアクティブファンドとして大きな話題を呼んでいた記憶があります。

 

 

構成上位10銘柄(2019年11月末時点)

明確な銘柄選定基準はありませんが、上位銘柄を眺めているとその傾向がなんとなく掴めてきます。

順位 銘柄(ティッカー) 構成比率
1位 ウォルマート(WMT) 3.0%
2位 インテル(INTC) 3.0%
3位 ロシュ・ホールディング 2.8%
4位 ベライゾン(VZ) 2.8%
5位 ファイザー(PFE) 2.5%
6位 ロイヤル・ダッチ・シェル 2.4%
7位 シスコ(CSCO) 2.2%
8位 シェブロン(CVX) 2.2%
9位 ターゲット(TGT) 1.8%
10位 インテュイット(INTU) 1.7%

 

MSCIコクサイでは上位を占めているFAGA系の企業は一切入ってきておらず、全体的に地味で渋い企業が多く含まれています。

つみ次郎の記憶だと、設定当初は生活必需品セクターと資本財セクターの比率が高かったような気がしますが、業種別組み入れ比率(米基準のセクター分けではない)を見る限りではむしろ上記2セクターの比率はMSCIコクサイよりも低いように見えます。

つみ次郎が好きな生活必需品と資本財が減っているのはちょっと残念(?)ですが、それを差し引いても全体的にバリュー銘柄に寄っており、銘柄選定基準はつみ次郎の好みにかなり近そうです。

WMT・INTC・CSCOなんかはまさにドストライクです(ハァハァ)

また、MSCIコクサイ指数は約1,300銘柄で構成されていますが、ひとくふう先進国株は約100銘柄となっているため、アクティブファンドとしての差別化は十分できていると思います。

相対的に大型株に寄っているはずなので、その点もつみ次郎としては高ポイントです。

余談ですが、国別の構成比率でみるとMSCIコクサイに比べて米国株が少なく、イギリスやカナダはやや多めになっています。

 

たわら先進国株とリターン比較

MSCIコクサイ連動ファンドであるたわらノーロード先進国株式とリターンを比較してみます。

期間 ひとくふう先進国株 たわら先進国株
過去1ヶ月 +3.3% +3.7%
過去3カ月 +10.0% +11.3%
過去6カ月 +8.2% +12.4%
過去1年間 +5.9% +12.0%
過去3年間 +25.8% +40.1%

 

信託報酬等も考慮する必要はありますが、それを差し引いてもボロ負けが続いている状態です。

相対的にバリュー株が多めグロース株少なめな内容ですので当然と言えば当然ですが、アクティブファンドとしては(事実上の)ベンチマークに勝ってナンボですので、ファンドに対する評価も厳しい声が多いです。

また、直近の運用報告書で計算すると1年間の隠れコストは0.73%(!)とかなり高く、これもリターンを悪化させている可能性が高いです。

隠れコストはあくまで目安ですが、それでもここまで高いと流石に警戒してしまいます。

やはりアクティブファンド=高コストという呪縛からは逃れられないのでしょうか?

 

大きな期待と大きな落胆

2016年に颯爽と登場し、インデックスに匹敵する超低コストアクティブファンド・シーゲル流っぽいバリュー株国際投信という当時のニーズをガッツリ掴んだ超大型スーパールーキー投信(個人的な感想)でしたが、今となってはその面影もありません。

米国株の好調、バリュー株の不調…そしてインデックスファンドのさらなる超低コスト化という向かい風が続いています。

また、隠れコストが非常に高いうえに事実上のベンチマークであるMSCIコクサイにも大きく負けているのが致命的であり、純資産総額も現時点で1.68億円と非常に少ないです。

コンセプトや構成銘柄はとても面白いですし、つみ次郎の好みにも近いので応援していきたいところですが、抱えている問題点がシンプルかつ致命的なだけに、ここから巻き返していくのは容易ではないでしょう。

 

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

逃れられぬジロウ

]]>
https://siegeljiro.com/hitokufu-senshinkokukabu/feed 0 12462
ウルトラバランス高利回り債券(年2回決算型・隔月決算型)が登場!新興国債やハイ・イールド債を含めたレバレッジ型バランスファンド https://siegeljiro.com/ultrabalance-kourimawari https://siegeljiro.com/ultrabalance-kourimawari#respond Sat, 16 Nov 2019 01:01:15 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12179 つみたて次郎です。

アストマックス投資信託顧問㈱より、面白いファンドが登場していたので紹介します。

バージョン違いで2種類存在しています。

・ウルトラバランス高利回り債券(年2回決算型)
・ウルトラバランス高利回り債券(隔月決算型)

先日登場したウルトラバランス全世界株式と同じく、レバレッジ型の投資信託になっています。

レバレッジファンドは最近いろんな所から登場していますが、その中でも今回紹介するウルトラバランス高利回り債券はその商品設計に大きな特徴があります。

 

基本情報(2019/11/14時点)

項目 データ
ファンド名 ウルトラバランス高利回り債券
運用会社 アストマックス投資信託顧問㈱
設定年月日 2019/11/14
信託報酬 0.827%
為替ヘッジ なし
投資区分 債券+純金
レバレッジ比率 2.9倍

 

交付目論見書より、具体的な資産配分の説明部分について引用します。

 

出典「アストマックス投資信託顧問

ハイ・イールド債券と新興国債券については、iシェアーズの海外ETFを経由して保有します。

その他各国の国債及び純金については、先物取引でレバレッジをかけた取引を行います。

結果として、信託財産に対して290%(2.9倍)のレバレッジがかかっている状態になります。

他のレバ投信と比べると株式が一切組み込まれていないのが大きな特徴ですね。

上記のグラフがちょっと見づらい…と思うのは私だけでしょうか?(辛辣)

実質的な投資先及び比率について、円グラフに直してみました。

 

 

 

ハイ・イールド債券と新興国債券のインパクトが大きいですが、ポートフォリオ全体のバランスで考えると全体の3割以下なので、思っていたよりは丸いような感じがします。

ちなみにハイ・イールド債券と新興国債券を全世界株式に置き換えるとウルトラバランス全世界株式になります。

米国債70%+フランス債券70%+日本国債35%+純金35%は固定にして、残りの80%で様々なバリエーションを出していくつもりでしょうか?

 

競合ファンドについて

レバレッジ型バランスファンドとしては、以下のような商品が存在しています。

 

グローバル3倍3分法ファンド
ウルトラバランス世界株式
米国3倍4資産リスク分散ファンド
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド

 

上記はいずれも株式+多めの債券が基本的な方針となっていますが、今回登場したウルトラバランス高利回り債券は株式クラスを一切組み込んでいないため、直接競合にはなさなさそうです(高コストファンド含めて探せばありそうだけど)

 

評価が分かれそうな一品

レバレッジ投資自体賛否両論ですが、その中でもハイ・イールド債券や新興国債券のようなリスクの高い資産クラスにレバレッジをかけるというのは、意見が真っ二つに分かれそうな感じがしますね。

また、名前に「バランス」とついていますが、債券+純金で構成された投信はバランスファンドというジャンルに収まるかも怪しいです。

ある意味では、株式の役割をハイ・イールド債や新興国債に任せているということかもしれません。

正直あまり人気は集まらなさそうですね(辛辣)

信託報酬も0.827%とやや高いですし、高リスク資産投信+中リスク資産先物という組み合わせもちょっと中途半端な気がします。

最近人気を集めているとはいえ、レバ投信というジャンル自体まだまだマイナーですし、その中で尖った内容のファンドを展開していくのはなかなかりリスキーではないでしょうか?

また、先発であるウルトラバランス全世界株式とは異なり、年2回決算型・隔月決算型という2種類のパターンを用意しているのもやらしいです。

高利回りと分配型投信の相性は抜群ですからね(白目)

ファンドの略称はウルトラ高利にしましょう(アカン)

本ファンドの登場により、(悪い意味で)アストマックス投資信託顧問の方針が見えてきたような気がします。

ウルトラバランス〇〇がどんどん増えていきそうな予感がしますね(フラグ)

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

ウルトラバランス次郎

]]>
https://siegeljiro.com/ultrabalance-kourimawari/feed 0 12179
米国株式配当貴族(年4回決算型)を分析。そこそこ低コストな分配ありのスマートベータ投信 https://siegeljiro.com/beikizoku4 https://siegeljiro.com/beikizoku4#respond Thu, 07 Nov 2019 22:01:45 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12155 つみたて次郎です。

今回は米国株式配当貴族(年4回決算型)を分析していきます。

ベスさんのツイートでその存在を知りましたが、なかなか面白そうな投信なので紹介してみます。

 

 

基本情報(2019/11/6時点)

項目 データ
ファンド名 米国株式配当貴族(年4回決算型)
運用会社 野村アセットマネジメント㈱
設定年月日 2018/11/14
信託報酬 0.55%
信託財産留保額 0.1%
純資産総額 70億円
為替ヘッジ なし
投資区分 米国株式
連動指数 S&P500配当貴族指数
直近分配状況 2019/10…40円
2019/7…40円
2019/4…40円

 

S&P500配当貴族指数(通称:米国配当貴族)に連動するインデックスファンドとなっています。

米国株の中で25年以上連続増配を達成している企業約50社を均等加重で保有します。

信託報酬は0.55%となっており、インデックス投信としてはやや高めですが、指数の特殊性を考慮すれば十分及第点と言えるでしょう。

また、名前にある通り年4回(3カ月に1回)分配金が出ています。

現状、1回あたりの分配金は40円となっており、この調子で分配が続くなら1年間あたりの分配金合計は160円となります。

基準価格は現在10,903円なので、配当利回りは1.47%くらいになります。

参考に、同じく米国配当貴族に連動している海外ETF、NOBLの実績配当利回りは1.95%ですので、現時点では無理のない分配に収まっているといえます。

 

 

競合ファンドについて

同じ指数に連動するファンドとしては、SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン(信託報酬0.605%)と野村インデックスファンド・米国株式配当貴族(信託報酬0.55%)が存在しています。

ちなみにつみ次郎は両方とも一般NISA口座で保有中です(蛇足情報)

参考記事…つみたて次郎の秘密のポートフォリオ

現時点ではどちらも無分配となっているため十分差別化できています。

特に後者については運用会社も信託報酬も一緒なので、シンプルに分配金が出るか出ないかの違いになっています。

ほぼ同コンセプトのファンドなのに、名前のボリュームが全然違うのはちょっと気になります(笑)

余談ですが、野村アセットマネジメント㈱からはバージョン違いで5種類もの米国配当貴族ファンドが存在しています。

 

出典「野村アセットマネジメント

一番上だけシンプルすぎて草

ちなみに投資一任サービス向け(ラップ口座等用)の2種については信託報酬0.3132%となっており、より低コストとなっております(棒読み)

 

なかなか面白いコンセプト

そこそこ低コストな信託報酬・無理のない分配方針・分配金狙いに合っている連動指数という、マニアックながらもコンセプトがしっかりしている面白ファンドのように見えます。

以前のような人気はありませんが、米国配当貴族指数はそれなりに知名度がありますし、間接的な連続増配銘柄への投資は分配金目的や資産保全という意味では手堅いですからね。

配当利回り2%弱というのは配当狙いの人にとってはやや物足りないですが、個別株やETFの配当水準に合わせて考えれば仕方がないでしょう。

分配金が出るファンドは批判されることも多いですが、その原因は主に以下の4つです。

・分配が多いほど税金面で不利
・高コストなファンドが多い
・タコ足分配が日常茶飯事
・投資対象がハイリスクすぎる

本ファンドは税金面以外の3つに関しては十分クリアできているので、数少ないまともな分配型ファンドと言えそうですね。

つみ次郎自身は分配金目的で投信を選ぶこと自体あまりオススメできませんが、米国株ファンドから安定した分配金を得たいという人には悪くない選択肢だと思います。

米国個別株や海外ETFと違い、米ドルではなく円で受け取るのも大きなメリットですね。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

つみたて貴族

]]>
https://siegeljiro.com/beikizoku4/feed 0 12155
グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型・隔月決算型)を分析。レバレッジ型バランスファンドの先駆け的存在 https://siegeljiro.com/guro3 https://siegeljiro.com/guro3#respond Sat, 26 Oct 2019 01:01:24 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12081 つみたて次郎です。

今更感はありますが、グローバル3倍3分法ファンドを分析してみたいと思います。

分配基準の違う2種類のバリエーションが用意されています。

グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
・グローバル3倍3分法ファンド(各月決算型)

タイトルにある通り、レバレッジ型バランスファンドブームの先駆け的存在であり、投資界隈でも熱狂的なファンが多いことで有名です。

レバレッジ投資の有効性、内部で発生する金利コスト等については既に頭のいい方々が散々考察されていますので、本記事では基本的な概要だけ網羅していきたいと思います(手ヌキ次郎)

 

基本情報(2019/10/25時点)

項目 データ
ファンド名 グローバル3倍3分法ファンド
愛称 なし
運用会社 日興アセットマネジメント㈱
設定年月日 2018/10/4
信託期間 2028/9/21まで
信託報酬 0.484%
為替ヘッジ なし
投資区分 株式60%+REIT40%+債券200%
レバレッジ比率 3.0倍
純資産総額 1年決算型:2,415億円
隔月決算型:1,254億円

 

登場してちょうど1年ほど経過しているので、もう時期運用報告書も出てきそうで楽しみです。

純資産総額が多すぎて大草原

1年そこらでこんな増えるんですね…(機関投資家からの流入?)

隠れた名ファンドみたいなイメージだったので、最初見たとき1桁ズレてるのかと思いました(笑)

参考にニッセイ外国株式は1,385億円ですので、それと比べても圧倒的ですね。

投資内容は全世界の株式・債券・REITに分散投資する王道スタイルですが、ポートフォリオ全体に3倍程度のレバレッジをかけるのが大きな特徴です。

 

出典「日興アセットマネジメント

債券比率を高くすることで全体のリスクを抑えつつ、レバレッジをかけて超過リターンを狙う積極的スタイルとなっています。

レイダリオ氏のオールウェザー・ポートフォリオに近い投資方針となっています。

 

競合ファンドについて

最近立て続けにレバレッジ型バランスファンドが登場しているため、それらが直接的な競合商品となります。

ウルトラバランス世界株式
米国3倍4資産リスク分散ファンド
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド

後者2つについては米国株・米国債に特化しているので若干タイプが異なりますが、ウルトラバランス世界株式については内容も信託報酬も非常に似ています。

しかし、グローバル3倍3分法ファンド(以下:グロ3)は既に多額の純資産総額を集めることに成功していることや、資産配分の癖のなさ(個人的見解)を考慮すると、勝負は既に見えているような気がします(笑)

 

おまけ(という名のメイン)

1年以上前に登場し既にいろんなところで散々分析され尽くされているグロ3の記事をなぜ今更書いたかというと、本日行われるイベントに深く関係しています。

 

 

東京のギロッポンにて山崎氏×グロ3商品担当によるガチンコ対決?が行われるようです。

当然つみ次郎は現地に行くことはできませんが、ありがたいことにライブ配信してくださるとのことですので、じっくり視聴させていただきたいと思います。

山崎氏が「グロ3は〇ソダサい!」みたいにバッサリ斬ってくれたら最高に盛り上がりそうですが、流石にそこまで期待するのは酷ですね(フラグ)

ライブ配信開始は本日の午後(3倍3分法にかけたと思われる)となっていますので、おやつの準備を忘れずに!🍭🍫🍌🐟🐰

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

グロ次郎

]]>
https://siegeljiro.com/guro3/feed 0 12081
【USA360】楽天・米国レバレッジバランス・ファンドが爆誕!米国株25%:米国債75%に3.6倍運用 https://siegeljiro.com/usa360 https://siegeljiro.com/usa360#comments Mon, 07 Oct 2019 22:01:49 +0000 https://siegeljiro.com/?p=11965 スリーシックスパック次郎です。

楽天バンガードシリーズを運用する楽天投信投資顧問㈱より、興味深い投資信託が新規設定されます。

 

楽天・米国レバレッジバランス・ファンド
(愛称:USA360

 

名前だけで内容が大体予想できますね(笑)

各データについてまとめてみます。

項目 データ
ファンド名 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド
愛称 USA360
運用会社 楽天投信投資顧問㈱
設定年月日 2019/11/5
当初申込期間 2019/10/23~11/1
為替ヘッジ なし
信託報酬 0.4945%
投資区分 米国株25%:米国債75%
レバレッジ比率 3.6倍
備考 株式部分はVTIを経由して保有

 

基本的なポートフォリオは米国株25%:米国債75%を基本とし、株価指数先物と国債先物取引を用いてそれぞれ3.6倍のレバレッジをかけます。

一時期米株村で話題を呼んだレバレッジド・ポートフォリオのコンセプトに近い…ような感じもしますが、株式と債券の比率は結構違いますね。

債券多めというバランスはレイダリオ氏のオールウェザー・ポートフォリオの構想に近い感じもします。

また、株式部分についてはバンガード社の海外ETFであるバンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)を利用しており、本ファンドも楽天バンガードシリーズの亜種であると思われます。

ちなみに信託報酬の内訳は、VTIにかかる信託報酬が0.027%※、その他が0.4675%となっています。

※ 0.03%(VTIの信託報酬)×25%(投資比率)×3.6倍=0.027%

楽天VTI等のその他楽天バンガードシリーズについては元ETF信託報酬分+0.1296%が基本となっているのでかなり高めですが、レバレッジファンドであることを考慮すれば十分及第点でしょう。

 

ネーミングについて

本ファンドの愛称はUSA360と非常にシンプルになっており、短いながらも特徴についてしっかりアピールされています。

その一方、「楽天」「バンガード」といったワードは一切使われておらず、これまでとは大きくネーミングセンスが異なっています。

参考に、楽天バンガードシリーズの一部商品を例に挙げると、次のような正式名称と愛称になっています。

 

正式:楽天・全米株式インデックス・ファンド
愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

正式:楽天・インデックス・バランスファンド(株式重視型)
愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)

 

全然略されてなくて草

そう考えると、今回のUSA360というのはかなり思い切ったネーミングですね。

バンガードETFは一部(25%)だけなので「バンガード」を使わなかったのはまだ分かりますが、「楽天」まで捨てたのは驚きです。

正式名である楽天・米国レバレッジバランス・ファンドをうまく略すのは難しそうなので、今回初めて公式の愛称(USA360)という呼ばれ方が定着しそうです(笑)

ちなみに先物を利用した3.6倍(=360%)のレバレッジ運用については「スリーシックスティー(360)運用」という名前が付けられており、これもなんだかかっこいい(小並感)

↓↓広告の下に続きまスリーシックシティー

 

 

競合商品について

米国株にレバレッジをかけたファンドとしては、iFreeレバレッジS&P500があります。

ただしこちらは株式100%・レバレッジ比率は2倍にとどまるので直接競合しない感じですかね。

レバレッジ型のバランスファンドとしては、グローバル3倍3分法ファンドウルトラバランス世界株式が該当します。こちらは債券多めの基本ポートフォリオ×レバレッジ運用というコンセプトが非常に似ていますが、米国以外の株式や債券も相応に含んでいることや、こちらもレバレッジ比率が異なる(それぞれ3倍)ことを踏まえると、こちらも微妙に競合せずに差別化できてる感じですね。

投資内容・レバレッジ比率という二重の相違点により、これまでにない独自性を持っているのは評価できます。

 

結構売れそう

(米国株+米国債)×レバレッジ運用という非常に面白いコンセプトであり、ニッチなジャンルながらそこそこの人気を集めそうな予感がします(フラグ)

米国株と米国債以外にREITやゴールドなどが入っていないので、過去のリターンをシミュレーションするのも比較的簡単そうです(やるとは言ってない)

元祖レバレッジバランスファンドと言えるグローバル3倍3分法ファンド(非公式愛称:グロ3)には熱狂的なファンも多くいますので、そこから流れてくる人もいるのではないでしょうか?

ただ、つみ次郎としては債券投資にネガティブであることや、金利コストに対する懸念があるので、投資することはないでしょう(手のひら返し)

米国株指数や米国債が長期的にプラスサムなリターンを生み出すことはほぼ確信していますが、金利コスト以上のリターンを生み出すことについてはやや懐疑的な立場です。

かなり人を選ぶファンドであることは間違いないですが、伝統的インデックス投信以外では数少ない有力な低コストファンドですので、今後の動向に注目です。

 

おまけ

 

 

レバレッジド・楽天パンダ

 

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

ツーシックスティー次郎(260)

]]>
https://siegeljiro.com/usa360/feed 1 11965
たわらノーロード全世界株式が信託報酬0.1296%で新登場!eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)よりも低コスト! https://siegeljiro.com/tawara-zensekaikabu https://siegeljiro.com/tawara-zensekaikabu#respond Sat, 06 Jul 2019 22:01:05 +0000 https://siegeljiro.com/?p=11103 つみたて次郎です。

今回は、たわらノーロード全世界株式を分析していきます。

2019年7月22日より設定される新商品で、日本株式含めた全世界の株式にまとめて投資することができます。

 

基本情報

項目 データ
ファンド名 たわらノーロード全世界株式
運用会社 アセットマネジメントOne
設定年月日 2019年7月22日
ベンチマーク MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
為替ヘッジ なし
信託報酬 0.1296%
運用方法 ファミリーファンド方式

 

全世界の株式に時価総額加重平均に基づく比率で投資できます。

久しぶりにたわらノーロードシリーズに新商品が追加されたことになります。

信託報酬は0.1296%と激安で、全世界株式インデックスファンドとしては現時点で単独最安値となっています。

 

競合商品について

ベンチマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスとなっており、これはeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)と全く同じです。

Slimオールカントリーの信託報酬は0.15336%なので、こちらのたわら全世界株のほうが低コストということになります。

日本含む全世界株&現物運用&低コストという教科書的なインデックスファンドの条件で絞り込んだ場合、これまではSlimオールカントリーの独壇場といえる状況でしたが、新たなライバルが登場した形になります。

また、元々日本株式を含む全世界株式というジャンルはあまり人気がなく、ベンチマークが異なるファンドを混ぜても有力商品は以下の3つくらいに絞られます。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
SBI・全世界株式インデックス・ファンド

たわらも含めて一覧でまとめてみます。

略称 信託報酬 指数 運用方法
たわら 0.1296% MSCI系 現物運用
Slim 0.15336% MSCI系 現物運用
楽天 0.2196% FTSE系 ETF運用
SBI 0.15% FTSE系 ETF運用

 

たわらSlim楽天SBIは特によく似ています。

単に全世界株というジャンルで見ても、たわら全世界株単独最安値となります。

eMAXIS Slimもすぐ追随すると思うけどね

たわらノーロードシリーズは隠れコストが低めな傾向があるので、実質コストでもかなり有利になりそうです。

 

 

MSCIジャパンとマザーファンド

ベンチマークであるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスは、地域別に下記の3つに分解することができます。

そしてSlimオールカントリーと同様、たわら全世界株3つのマザーファンドを経由して指数へ連動を目指します。

資産分類 ベンチマーク(略称) 担当マザーファンド
日本株 MSCIジャパン MSCIジャパン・インデックス・マザーファンド
先進国株 MSCIコクサイ 外国株式パッシブ・マザーファンド
新興国株 MSCIエマージング エマージング株式パッシブ・マザーファンド

 

マザーファンドの名称に統一感がないことにモヤモヤするのは私だけでしょうか?(笑)

上記のうち先進国株及び新興国株については、それぞれたわらノーロード先進国株・たわらノーロード新興国株と共通になっており、既に巨大な資金が運用されています。

しかし、日本株部分になるMSCIジャパン指数については、あまり国内では一般的でありません。

日本株インデックス指数としては、TOPIX及び日経平均株価がメジャーですからね。

参考記事…東証株価指数(TOPIX)とMSCIジャパン・インデックスを比較してみる

EDNETにて閲覧できる有価証券報告書によると、MSCIジャパン・インデックス・マザーファンドの運用開始日は2019年7月22日(たわら全世界株の設定日と同じ)になっているため、新規設定であると思われます。

出典「EDNET

そのため、最初のうちは安定運用という面で少し心配ですね。

同じような心配があったSlimオールカントリーについては、設定時点で3億円程度のマザーファンドが存在してましたし、決算末日である2019年4月25日時点で5億円を超えています。

参考記事…eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のマザーファンドに関連する臨時レポートが出ました

この点では、たわら全世界株は若干不利であるといえます。

とはいえ、指数全体に占めるMSCIジャパンの割合はわずか7%程度であることや、マザーファンドにおける数億円のアドバンテージはさほど大きいとも言えないことを考えると、あまり気にしなくてもよい点かもしれません。

 

eMAXIS Slimの牙城を崩せるか?

個人的な見解としては、このタイミングでアセットマネジメントOneがたわらの新商品を投入してきたことに驚きました。

DC専用ファンドであるOne DC 先進国株式インデックスファンド信託報酬0.11772%というガチ水準で投入するなど、たわらノーロードシリーズではない部分からテコ入れしていこうという意図が読み取れたからです。

既に低コストとは言えなくなっていますが、たわらノーロード先進国株式信託報酬0.216%の割高さがさらに目立つ形となりました。

同シリーズ内で信託報酬が全世界株式<先進国株となるのはかなり不自然ですし、今回ガチンコでeMAXIS Slimに対抗してきたことを考えると、 たわら先進国株の信託報酬も近いうちに引き下げするのではないかと思っています。

低コスト競争から遠ざかりつつあったアセットマネジメントOne及びたわらノーロードシリーズでしたが、再び活躍してくれることを期待したいですね。

その一方、Slimオールカントリーも近いうちに信託報酬を0.15336%→0.1296%に引き下げすることが容易に想像できますので、eMAXIS Slimの牙城を崩すのは一筋縄ではいかないといえるでしょう。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

たわら次郎

]]>
https://siegeljiro.com/tawara-zensekaikabu/feed 0 11103
【たわらの親戚?】One DC 先進国株式インデックスファンドが新登場。信託報酬0.11772%のDC専用投資信託 https://siegeljiro.com/one-dc-senshinkoku-bunseki https://siegeljiro.com/one-dc-senshinkoku-bunseki#respond Sun, 31 Mar 2019 01:31:25 +0000 https://siegeljiro.com/?p=10469 つみたて次郎です。

今回はOne DC 先進国株式インデックス(以下:OneDC先進国株)を分析していきます。

確定拠出年金(iDeCoなど)専用の超低コストインデックスファンドです。

 

基本情報

項目 データ
ファンド名 One DC 先進国株式インデックス
運用会社 アセットマネジメントOne㈱
設定年月日 2019年4月15日
ベンチマーク MSCIコクサイ
為替ヘッジ なし
信託報酬 0.11772%

 

2019年4月より設定される新商品です。

ベンチマークはMSCIコクサイとなっており、日本除く先進国の株式に広く投資することができます。

国内では最もポピュラーな先進国株式指数ですね。

信託報酬は非常に低く、同指数に連動するファンドではeMAXIS Slim 先進国株式インデックス及び<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式ファンドと並んで信託報酬最安値になっています。

 

たわら先進国株との関係

運用会社であるアセットマネジメントOne㈱からは、同じくMSCIコクサイに連動するたわらノーロード 先進国株式(以下:たわら先進国株)が存在しています。

かつては超低コストファンドの一角として有名でしたが、他社の引き下げが相次ぎ相対的に魅力は落ちている状況です。

たわら先進国株の信託報酬は0.216%なので、今回登場したOneDC先進国株は0.11772%と半分近く低い水準になっています。

DC専用かどうかという違いはありますが、結果としては既存ファンドの信託報酬引き下げではなく新規ファンドの設定で他社に対抗した形になります。

たわら先進国株は根強いファンも多く、信託報酬引き下げを望む声も多かったですが、今回の動向を考えるとしばらく引き下げされる可能性はないような気がします。

たわら先進国株ホルダーにとっては間接的に悲しいお知らせになってしまったのかもしれません。

 

 

One DCシリーズについて

今回のファンドには「One DC」という名称がついていますが、同シリーズと思われるOne DC 国内債券インデックスファンドという商品が存在しています。

信託報酬は0.1296%と非常に低く、これは国内債券ファンドとして最安値タイです(DC向け以外も含め)

設定年月日は2005年とかなり古く、歴史ある投資信託となっています。

なので今まで単発だったファンドに、14年ぶりに仲間ができたような状態です(笑)

これからOne DC×××インデックスファンドという商品がどんどん増えていく可能性もありそうです。

ですが裏を返すとアセットマネジメントOneはDC以外での勝負を諦めたと読み取れてしまうので、もしそうであれば個人的には残念ですね…。

 

OneDC先進国株はどこで買えそうか

話を元の先進国株に戻しますが、DC専用ファンドなのでどこの金融機関で買えるかが重要です。

現時点では分からないので推測になってしまいますが、アセットマネジメントOne㈱の商品を多く取り扱っているところは採用される可能性が高そうです。

特にたわら先進国株のほぼ上位互換であることを考えると、たわら先進国株が採用されている所が期待できそうです。

個人型確定拠出年金(iDeco)の場合、有力ネット証券では楽天証券たわら先進国株を採用しています。※
※マネックス証券ではなぜか為替ヘッジありだけ採用されています。

特に楽天証券ではインデックスファンドの主力がたわらノーロードになっており幅広く採用されています。

そのため楽天証券はeMAXIS Slim<購入・換金手数料なしニッセイ>が採用されておらず、MSCIコクサイに投資したい場合はたわら先進国株を選ばざるを得ない状況となっています。

楽天証券でiDeCoを利用している方は、OneDC先進国株がもし採用されればMSCIコクサイにより低コストで投資可能になります。

逆にSBI証券(セレクトプラン)・松井証券・マネックス証券などでは既にeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが選べるため、OneDC先進国株が採用されてもあまり旨味はありません。

採用されて大きく状況が改善されるのは楽天証券だけといえそうです。

 

個人的には全体的に残念

超低コストファンドが新規設定されたこと自体は嬉しいニュースなはずですが、その背景を考えると個人的には残念です。

・たわら先進国株の引き下げではなく新規ファンド設定で対抗した。
・DC専用という狭いジャンルで勝負を仕掛けようとしている。
・同率最安値なのであえてDC専用ファンドで選ぶ必要性が低い。

※あくまで個人の見解です。一部推測も含まれます。

特に最後は致命的ですね。

既にiDeCo等でeMAXIS Slim 先進国株式インデックス<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式ファンドで買える現状では、あまり優位性がないといえます。

DC専用という縛りも大きく、つみたてNISA等からの流入が期待できないのも痛いです。

さらに上記2つは知名度・純資産額ともにインデックスファンドを代表するレベルにまで成長しているため、多少実質コストで有利になる可能性が高いとしても難しい選択肢になりそうです。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

One DC 次郎

]]>
https://siegeljiro.com/one-dc-senshinkoku-bunseki/feed 0 10469
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドが新登場!実質的には日本債券+先進国債券 https://siegeljiro.com/rakuten-zensekaisaiken https://siegeljiro.com/rakuten-zensekaisaiken#respond Tue, 29 Jan 2019 22:01:50 +0000 https://siegeljiro.com/?p=9972 つみたて次郎です。

今回は楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドを分析します。

2019年2月15日より設定される新商品で、日本含めた全世界への債券に投資することができます。

 

基本情報

項目 データ
ファンド名 楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド
運用会社 楽天投信投資顧問
設定年月日 2019年2月15日
為替ヘッジ あり
信託報酬 0.2796%
運用方法 ファンド・オブ・ファンズ
投資区分 全世界債券(日本含む)
投資対象 バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド
銘柄数 10,193銘柄(2018年末)
信託財産留保 なし
ベンチマーク ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合浮動調整インデックス(円ヘッジベース)

 

低コストな債券ファンドのほとんどは日本と外国で分かれていることが多いので、両方まとめて投資できる投信は初めてかもしれません。

ただしベンチマークに新興国債券はほぼ組み込まれていないようなので、実質的には日本債券+先進国債券といえるでしょう。

日本債券の比率は2018年末時点で約12%となっており、全体の9割以上は先進国債券クラスになっています。

為替ヘッジありになっているため、ヘッジ付きの先進国債券ファンドと競合することになりそうです。

 

間接的にバンガード投信を保有

ファンド内で実質的に投資される金融商品はバンガード社の投資信託であるバンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンドとなります。

ETFではなく米国で運用されるミューチュアルファンド(投資信託)であり、ベンチマークはブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合浮動調整インデックスとなっています。

この投信に円建てヘッジをかけたものが実質的に背負うリスクリターンとなります。

信託報酬は0.15%となっており、そこに楽天等の取り分0.1296%を足した0.2796%が本ファンドの信託報酬になります。

 

 

債券ファンドに参入した楽天

名前から分かるとおり、楽天投信投資顧問㈱が抱える人気シリーズ、楽天・バンガード・ファンドの新商品となります。

既存ファンドで例えると、為替ヘッジの有無を除けば楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の債券バージョンといえそうです。

さらに近いのは楽天・インデックス・バランス(DC年金)楽天・インデックス・バランス・ファンドで、これらから株式クラスを除いたのが今回の全世界債券ともいえます。

楽天VTと今回の全世界債券を組み合わせれば上記のバランスファンドを再現することができ、好みの比率で株式と債券を組み合わせた国際分散投資が可能になります。

楽天バンガードとしては初の債券のみを投資対象&ETFを一切保有しないファンドでもあります。

 

あまり需要はなさそう

債券単体のファンドはあまり人気がなく、株式単体やバランスファンドに比べて地味な存在です。

つみたてNISA対象商品から除外されているのも無視できない要因です。

また、その中でも特に為替ヘッジの付いたファンドの需要はかなり限定的です。

競合となりそうな為替ヘッジありの先進国債券ファンド(日本除く)はいくつかありますが、現時点で信託報酬最安値なのはSmart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり)0.1836%であり、コチラのほうが低コストになっています。

元々の信託報酬でも負けているうえに、楽天全世界債券の場合は米国籍投信を経由しているので三重課税問題を抱えています。

そのため単にコスト面では既存の先進国債券ファンドに勝つのは難しいのではないかと思います。

なので本ファンドは日本債券もセットになっているという特徴に注目することになりますが、前述したとおり全世界債券は現在実質的に日本債券+先進国債券になっており、新興国債券はほぼ入っていません。

例えば全世界株式クラスをカバーする楽天VTの場合、日本株+先進国株+新興国株の3つを1本に集約できる点を評価できますが、全世界債券については2つを1本に集約しているにすぎません。

また、その片方である日本債券はローリスクローリターンな準安全資産のような役割を持っており、他のアセットクラスと分けて考えている人も多そうです。

そのため日本債券と先進国債券にまとめて投資したいという人はかなり限られそうですし、ましてや為替ヘッジありならばかなり限定された需要に留まるのではないかと思います。

総合的に悪い商品ではありませんが、人気を集めるのは難しそうです。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へにほんブログ村 株ブログ つみたてNISAへにほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
ブログ村ランキング

ボンド次郎

]]>
https://siegeljiro.com/rakuten-zensekaisaiken/feed 0 9972