楽天・インデックス・バランス(DC年金)分析
つみたて次郎です。
今回は、楽天・インデックス・バランス(DC年金)を分析していきます。
2018年5月25日より設定される新商品です。名前から、確定拠出年金(iDECO)向けの商品だと推測できます。
運用会社は楽天投信投資顧問㈱で、楽天バンガードシリーズの新商品かと思われます。
つい先日、楽天バンガードのシリーズが増えないことに対する不満を記事にしましたが、今回のニュースを受けて少しホッとしました。
参考記事「楽天バンガード、新商品の気配なし」
さて、新商品の楽天・インデックス・バランス(年金DC)ですが、全世界の株式と債券にまとめて投資できるバランスファンドです。
投資比率は、株式が15%・債券が85%となっており、かなり債券比率が高いです。
株式部分については、バンガードの海外ETFであるバンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)を用いるファンド・オブ・ETFとなっています。
債券部分については、バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンドを用いるファンド・オブ・ファンズとなっています。為替ヘッジ有となっているのが特徴です。
バンガードの株式ETFと債券ミューチュアルファンド両方に間接的に投資するという、なかなか変則的な内容となっています。
ファンド・オブ・ETF兼ファンド・オブ・ファンズですので、バンガードと楽天で二重に信託報酬が発生します。
株式クラスのVTは0.10%、債券クラス部分は0.15%となっており、それぞれ15:85で保有する場合は年間0.143%となります。
そして国内の運用会社等で発生するのが0.066%となり、合計した0.209%が最終的な信託報酬となります。
今までの楽天バンガードでは、投資元信託報酬+0.132%というルールがありましたが、それよりもはるかに低い水準になっています。DC専用だからという側面もあるかもしれません。
まとめると、株式15%+債券(為替ヘッジ有)85%というバランスファンドに信託報酬0.2078%で投資できるということになります。
全世界株式+全世界債券という組み合わせは需要がありそうなものの、あまり種類がないジャンルでもあります。
メジャー商品ではセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドや世界経済インデックスファンドくらいでしょうか?
そこにメスを入れたというのは素直に評価できます。また、外国債券部分に為替ヘッジがついているのも興味深いです。
外国債券は、リターンは理論上国内債券と同等なのに対し、為替の影響を受けるためリスクは高いという日本人から見れば割の合わない商品です。
しかし為替ヘッジをつけることにより、国内債券に次ぐローリスクローリターンな投資先として考えることができます。
株式はVTのため当然為替ヘッジはなしです。為替ヘッジなし株式+為替ヘッジあり債券というのはなかなかバランスが良いです。
しかし、債券比率85%はあまりに高すぎる気がします。他と組みわせる要因としても中途半端です。
少しジャンルは違いますが、楽天証券のiDeCoにはたわらノーロード先進国債券(為替ヘッジあり)が信託報酬0.216%で存在していますので、イマイチインパクトに欠ける感じです。
個人的には、株式比率を30%・50%・70%くらいにした商品があれば需要ありそうなのにという気持ちです。
なぜ楽天含めどこの投信会社も投入しないのか不思議で仕方がありません。
セゾン投信に忖度しているんでしょうか?笑
もし株式50%+債券50%だったとしたら、これの信託報酬0.2078%よりさらに低くできるわけですから、楽天証券のiDeCoで覇権を握ることだって可能でしょう。
十分な土台があるだけに、個人的には残念な新規商品という感想です。
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いでこ次郎