eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が新登場!日本株式含む国際分散投資が可能

つみたて次郎です。

今回は、eMAXIS lim 全世界株式(オール・カントリー)を分析していきます。

2018年10月31日より新規設定された新商品で、日本株式含めた全世界の株式にまとめて投資することができます。

 

基本情報

項目 データ
ファンド名 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
運用会社 三菱UFJ国際投信
設定年月日 2018年10月31日
ベンチマーク MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
為替ヘッジ なし
信託報酬 0.1296%

 

全世界の株式に時価総額加重平均に基づく比率で投資できます。

これまでeMAXIS Slimシリーズからは、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) といった国際分散型株式ファンドが存在していましたが、本ファンドは時価総額加重平均かつ日本株含むというインデックス投資の王道ともいえる仕様になっています。

ちなみに全く同じ指数に連動する商品としては全世界株式インデックスファンドが存在していますが、信託報酬は0.5184%なのでこちらのほうが大幅に低コストです。

 

ベンチマークについて

ベンチマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスになっていますが、それぞれ日本株式・先進国株式・新興国株式のマザーファンドは独立しており、ベンチマークは次のようになっています。

合わせておおよその構成比率も記載します。

資産分類 ベンチマーク(略称) 構成比率※
日本株 MSCIジャパン 7.1%
先進国株 MSCIコクサイ 80.9%
新興国株 MSCIエマージング 11.9%

※全世界株式インデックスのレポートを参照。2019年6月末。

時価総額に基づくため全体の8割以上が先進国株式になっています。

そして最大のポイントが、日本株式クラスのベンチマークです。

日本株式のインデックス指数としては、TOPIXと日経平均株価が非常に有名で、特にTOPIXは事実上インデックスファンドのスタンダードともいえる存在です。

しかし本ファンドでは、「MSCIジャパン・インデックス」という国内では非常に珍しい指数を採用しています。

参考記事…東証株価指数(TOPIX)とMSCIジャパン・インデックスを比較

国内の運用会社ではほぼ取り扱わない指数であり、三菱UFJ国際投信も新たにマザーファンドを設定するようです。

この点が類似の投資信託と大きく異なっている点で、ベンチマークとの連動性を重要視していることが分かります。

その一方新規でマザーファンドを立ち上げるため、うまく純資産額が積みあがらないうちは隠れコストの面で懸念があります。

※追記…第1回運用報告書が出ましたが、隠れコストの面でも十分低く抑えることができているようです。

 

 

競合商品について

皮肉にも同シリーズ内のeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)及びeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) と真っ向から競合する内容になっています。

国内では日本株式・先進国株式・新興国株式という3ジャンルで考えられることが多く、そのうち複数を組み合わせた商品はあまり人気がなく、これまで以上に純資産額が分散する可能性が高いです。

逆に言えば、上記2商品の不満点を解消したのが今回のファンドだといえます。

また、自分で日本株式+先進国株式+新興国株式を組み合わせれば、ほぼ同等の物を自作することができます。

eMAXIS Slimだけで作成するなら次の3つに投資すればOKです。

ファンド名 信託報酬
eMAXIS Slim 日本株式(TOPIX) 0.1512%
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.107892%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.20412%

 

これらを時価総額に基づく比率で按分すると信託報酬は0.12231%となりほんの少しお得です。

ただしこの場合リバランスが必要なので、手間がかかることや売買を伴う場合課税されてしまう可能性があるのがデメリットになります。

他社ファンドと比べると、楽天・全世界株式インデックス・ファンドSBI・全世界株式インデックスファンドがライバルとなりそうです。

銘柄数や運用方法に違いはありますが、実質的なポートフォリオはほぼ同じであり、リスクリターンはかなり近い数値になりそうです。

むしろ信託報酬や三重課税問題などを考慮すると、実質コストでは本ファンドのほうが有利になる可能性が高いです。

競合商品と比較しても、非常に優秀な投信であるといえます。

 

インデックスファンドの究極系

これまで低コストな国際分散型株式ファンドは、楽天VTSBI全世界株式といった海外ETFで運用するタイプの物ばかりでしたが、今回やっと伝統的な現物運用による正統派インデックスファンドが登場したことになります。

ETF運用と現物運用のどちらが良いかははっきりしていませんが、少なくともETF運用は隠れコストが大きい傾向があったり、三重課税を回避できないことから、実質的な投資対象が同じであれば現物運用のほうが安心できます。

その意味でeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) は、インデックスファンドとして1つのゴールにたどり着いたといっても過言ではありません。

究極のインデックス投資といえる国際分散時価総額加重ポートフォリオを、最も自然な形で実現したのが本ファンドといえます。

 

問題点について

内容だけならば申し分ありませんが、懸念材料がないわけではありません。

前述したとおり、全世界株式に投資するタイプの投信はあまり人気がなく、純資産総額がうまく積みあがらない可能性があります。

いくら優れていても人気がなければ力を発揮できないのが投信の世界であり、最悪の場合不人気による繰上償還というシナリオも考えられます。

その点を考えれば多少の手間をかけても、各資産クラスごとをバラバラで保有したほうが安心です。

また、前代未聞ともいえる「MSCIジャパン・インデックス」の採用は、本ファンドを明暗を分ける要素になりそうです。

指数との連動性を重視するよりも、既存マザーファンドを活かせるTOPIXで代用したほうが良かったのではという意見もしばしば見受けられます。

 

全世界株式(オール・カントリー)まとめ

上記問題があるとはいえ、全体的に見れば投資信託業界の革命ともいえる素晴らしい内容です。

つみたて次郎は米国株インデックスに集中投資していますが、基本的には国際分散をベースに考えていくべきだと思っていますし、投資が趣味ではない大多数の人にとっては、1つのファンドをひたすら積立するのが理想的だと考えています。

そのためこれまでは、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)を強くおすすめしていましたが、その役目が入れ替わるときが来たかもしれません。

もちろん懸念材料はありますが、「1本で国際分散が終了する」というアピールポイントは強烈ですし、MSCIジャパン問題についても日本株自体が全体の1割にも満たないことから、そこまで悪影響を及ぼす可能性は低いのではないかと考えています。

少なくともマザーファンドの規模は十分に育っているようです。

参考記事…eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のマザーファンドに関連する臨時レポートが出ました

日本株含めた現物の全世界株式ファンドは多くの人が待ち望んでいたと思われますので、安定した運用を期待したいですね。

 

オールカントリーを買うなら?

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) に投資するのであれば、非課税で運用することができるつみたてNISAでの運用がおすすめです。

また、楽天証券で楽天カード決済をすると1%がポイント還元になるのでとてもオトクです!

参考記事…つみたてNISA×楽天証券×楽天カードで資産運用を始めよう!
外部リンク…楽天証券(公式サイト)

 

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オール・カントリー次郎

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が新登場!日本株式含む国際分散投資が可能” に対して1件のコメントがあります。

  1. らっきょ より:

    SBIのiDecoにeMAXIS Slim オールカントリーが採用されたら、Slim S&P500から乗り換えちゃうかもしれません。

  2. つみたて次郎 より:

    iDeCo対象になればかなり有力な選択肢となりそうですね。
    先日発表されたSBIのセレクトプランは全34本となっており、上限35本まであと1つ追加できる余地があるのがとても気になりますね(笑)

  3. えーでる より:

    いつも拝見しています。
    最近は低コストの浮動株時価総額加重全世界株式インデックスファンドが出揃ってきて、とても嬉しく思っています。
    バランスファンドと先進国、日本、新興国等各アセット単体インデックスファンドを組み合わせたものとのコスト差が小さくなってきていますよね。資産が積み上がってきてノーセルでないリバランスが発生してしまった場合、つみたてNISA枠を早期売却しなければならないor特定口座のものを売却することにより発生するコストや課税繰り延べ効果の機会損失等で、コスト差がひっくり返ってしまいそうなものですが。。。どう思われておりますでしょうか。
    (バランスファンドは毎日リバランスしてしまうという問題はあるにはありますが。。)

  4. つみたて次郎 より:

    いつもありがとうございます。
    私も同じような認識で、コスト面でバラ買いの優位性はほぼないどころか、おっしゃる通り逆転するような水準になっていると思います。
    それでもバラ買いは純資産額が多い商品の組み合わせにできるというメリットがあり、特に繰上償還リスクが相対的に低いのは魅力的です。
    毎日リバランス問題もありますが、ファンド内リバランスのメリットに比べれば些細な問題かもしれません。
    私は株式100%なので現状関係ありませんが、各比率を固定してポートフォリオを作成するならバランスファンドを選んでいると思います。

  5. マリン より:

    初めまして。この度、投資信託でインデックスファンドを選ぶにあたり、参考にさせていただきました。初心者にとってはとてもわかりやすい記事です。今回、株式+債券で以下の組み合わせを考えているのですが、どう思われますか?
    eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
    eMAXIS Slim 国内債券インデックス
    株:債券=7:3〜6:4の予定です。
    ご教授して頂けたら幸いです。

  6. つみたて次郎 より:

    >>マリン様

    どうも初めまして。
    eMAXIS slimの3種で調整するのは全く問題ないと思います。
    株式と債券の比率も教科書通りのバランスでいいですね。
    あとは債券の内訳をどのような比率にするか決める必要がありますね。
    先進国債券を多め→通貨分散を重視
    国内債券を多め→リスク軽減を重視
    どちらも一長一短ですので、じっくり考えてみてください。

  7. マリン より:

    とても参考になります。
    先進国債券を多めにしてみようと思います。
    詳しく教えていただきありがとうございました。

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