【たわらの親戚?】One DC 先進国株式インデックスファンドが新登場。信託報酬0.11772%のDC専用投資信託
つみたて次郎です。
今回はOne DC 先進国株式インデックス(以下:OneDC先進国株)を分析していきます。
確定拠出年金(iDeCoなど)専用の超低コストインデックスファンドです。
基本情報
項目 | データ |
ファンド名 | One DC 先進国株式インデックス |
運用会社 | アセットマネジメントOne㈱ |
設定年月日 | 2019年4月15日 |
ベンチマーク | MSCIコクサイ |
為替ヘッジ | なし |
信託報酬 | 0.11772% |
2019年4月より設定される新商品です。
ベンチマークはMSCIコクサイとなっており、日本除く先進国の株式に広く投資することができます。
国内では最もポピュラーな先進国株式指数ですね。
信託報酬は非常に低く、同指数に連動するファンドではeMAXIS Slim 先進国株式インデックス及び<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式ファンドと並んで信託報酬最安値になっています。
たわら先進国株との関係
運用会社であるアセットマネジメントOne㈱からは、同じくMSCIコクサイに連動するたわらノーロード 先進国株式(以下:たわら先進国株)が存在しています。
かつては超低コストファンドの一角として有名でしたが、他社の引き下げが相次ぎ相対的に魅力は落ちている状況です。
たわら先進国株の信託報酬は0.216%なので、今回登場したOneDC先進国株は0.11772%と半分近く低い水準になっています。
DC専用かどうかという違いはありますが、結果としては既存ファンドの信託報酬引き下げではなく新規ファンドの設定で他社に対抗した形になります。
たわら先進国株は根強いファンも多く、信託報酬引き下げを望む声も多かったですが、今回の動向を考えるとしばらく引き下げされる可能性はないような気がします。
たわら先進国株ホルダーにとっては間接的に悲しいお知らせになってしまったのかもしれません。
One DCシリーズについて
今回のファンドには「One DC」という名称がついていますが、同シリーズと思われるOne DC 国内債券インデックスファンドという商品が存在しています。
信託報酬は0.1296%と非常に低く、これは国内債券ファンドとして最安値タイです(DC向け以外も含め)
設定年月日は2005年とかなり古く、歴史ある投資信託となっています。
なので今まで単発だったファンドに、14年ぶりに仲間ができたような状態です(笑)
これからOne DC×××インデックスファンドという商品がどんどん増えていく可能性もありそうです。
ですが裏を返すとアセットマネジメントOneはDC以外での勝負を諦めたと読み取れてしまうので、もしそうであれば個人的には残念ですね…。
OneDC先進国株はどこで買えそうか
話を元の先進国株に戻しますが、DC専用ファンドなのでどこの金融機関で買えるかが重要です。
現時点では分からないので推測になってしまいますが、アセットマネジメントOne㈱の商品を多く取り扱っているところは採用される可能性が高そうです。
特にたわら先進国株のほぼ上位互換であることを考えると、たわら先進国株が採用されている所が期待できそうです。
個人型確定拠出年金(iDeco)の場合、有力ネット証券では楽天証券がたわら先進国株を採用しています。※
※マネックス証券ではなぜか為替ヘッジありだけ採用されています。
特に楽天証券ではインデックスファンドの主力がたわらノーロードになっており幅広く採用されています。
そのため楽天証券はeMAXIS Slimや<購入・換金手数料なしニッセイ>が採用されておらず、MSCIコクサイに投資したい場合はたわら先進国株を選ばざるを得ない状況となっています。
楽天証券でiDeCoを利用している方は、OneDC先進国株がもし採用されればMSCIコクサイにより低コストで投資可能になります。
逆にSBI証券(セレクトプラン)・松井証券・マネックス証券などでは既にeMAXIS Slim 先進国株式インデックスが選べるため、OneDC先進国株が採用されてもあまり旨味はありません。
採用されて大きく状況が改善されるのは楽天証券だけといえそうです。
個人的には全体的に残念
超低コストファンドが新規設定されたこと自体は嬉しいニュースなはずですが、その背景を考えると個人的には残念です。
・たわら先進国株の引き下げではなく新規ファンド設定で対抗した。
・DC専用という狭いジャンルで勝負を仕掛けようとしている。
・同率最安値なのであえてDC専用ファンドで選ぶ必要性が低い。
※あくまで個人の見解です。一部推測も含まれます。
特に最後は致命的ですね。
既にiDeCo等でeMAXIS Slim 先進国株式インデックスや<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式ファンドで買える現状では、あまり優位性がないといえます。
DC専用という縛りも大きく、つみたてNISA等からの流入が期待できないのも痛いです。
さらに上記2つは知名度・純資産額ともにインデックスファンドを代表するレベルにまで成長しているため、多少実質コストで有利になる可能性が高いとしても難しい選択肢になりそうです。
ブログ村ランキング
One DC 次郎