【朗報】バンガードETFのVOO・VTIの信託報酬が0.03%に引き下げ
つみたて次郎です。
米バンガード社の海外ETFのうち、VOO及びVTIの信託報酬が引き下げられています。
ちなみに引き下げ自体は先月から既に発表されていたようです。
外部リンク…Vanguard Ratchets Down ETF Fees, Offering Cheapest Bond Fund(Bloomberg)
日本版サイトにはまだ反映されていませんが、今後正式にアナウンスがありそうです。
正式名及び信託報酬の引き下げ内容は以下の通りです。
・バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
・バンガード・S&P500ETF(VOO)
変更前 | 変更後 | |
VOO | 0.04% | 0.03% |
VTI | 0.04% | 0.03% |
VOOはS&P500指数、VTIは米国市場全域に連動しており、国内でも非常に人気の高いETFです。
信託報酬も元々激安ですが、さらに0.01%引き下げられています。
冗談抜きで信託報酬が0.00%になってしまう日もそう遠くはないかもしれません。
ちなみにつみ次郎は直接保有していませんが、以下の理由から間接的に恩恵を受けることになります。
楽天VTIの引き下げ
VTIは海外ETFですが、間接的に国内投資信託である楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)にも影響を与えることになります。
楽天VTIは、実質的にVTIのみを投資対象としている投信であり、全体の信託報酬は現在0.1696%となっています。
楽天バンガードシリーズで見られる共通点として、信託報酬は元ETFの信託報酬+0.1296%となっています。
楽天VTIもそのルール通り、0.04%+0.1296%になっていますが、今回元ETF側であるVTIの信託報酬が引き下げられたので、近いうちに0.03%+0.1296%=0.1596%になるはずです。
つみ次郎はつみたてNISAで楽天VTIに投資していますので、その恩恵を受けることになります。
余談ですが、姉妹商品といえる楽天VTについては、既に2回信託報酬が引き下げられています。
本家VTが0.11%→0.10%→0.09%になったことで、楽天VTの信託報酬も0.2396%→0.2296%→0.2196%になっています。
VTIの引き下げは楽天VTIの設定後初めてなので、なかなか嬉しいですね。
Slim S&P500の引き下げ?
楽天VTIの引き下げがほぼ確定的になったことで、また間接的に影響を与えそうな投資信託が存在しています。
それはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。
eMAXIS Slimは三菱UFJ国際投信㈱が運用する超低コストインデックスファンドシリーズであり、他者が引き下げするとすかさず追随するという性質があります。
楽天VTIが設定されたのは2017年9月、SlimS&P500が設定されたのは2018年7月とSlimのほうが後に設定されているため、信託報酬も楽天VTIを意識したものになっています。
信託報酬(税抜) | 信託報酬(税込) | |
楽天VTI | 0.16% | 0.1696% |
SlimS&P500 | 0.16% | 0.1728% |
楽天VTIの信託報酬が税抜×1.08%にならないのは、うち0.04%を占めているVTIの信託報酬に消費税がかかっていないからです。
今後は税抜0.15%(税込0.1596%)になります。
海外ETFは消費税がかからないので、その点は若干有利になります。
SlimS&P500は後出しにもかかわらず、税込み信託報酬で負けているので若干モヤモヤするところはあります。
ちなみにこの傾向は、雪だるまシリーズに対抗した時にも起きています。
SBI先進国株やSBI新興国株の設定が発表されたときも、(若干内容は異なるものの)Slim先進国株やSlim新興国株を即引き下げをしています。
当時の引き下げ後信託報酬は以下の通りです。
信託報酬(税抜) | 信託報酬(税込) | |
SBI先進国株 | 0.1095% | 0.1155% |
Slim先進国株 | 0.1095%※ | 0.11826%※ |
※現在はさらに引き下げられて0.11772%(税込)。
信託報酬(税抜) | 信託報酬(税込) | |
SBI新興国株 | 0.19% | 0.1948% |
Slim新興国株 | 0.19%※ | 0.2052%※ |
※現在はさらに引き下げられて税込0.20412%
こうして並べてみて今更知りましたが、eMAXIS Slimシリーズは税抜で同率最安値を目指しているということになりますね。
通常であれば税抜が一緒なら税込も一緒になりますが、楽天バンガードや雪だるまシリーズのように海外ETFに投資しているファンドの場合、消費税分のズレがあることになります。
なので上記の傾向を考えれば、SlimS&P500は「税抜価格」で楽天VTIに対抗し、税抜0.15%(税込0.162%)まで引き下げる可能性が高いということになります。
こちらもつみ次郎はつみたてNISAで投資しているので、間接の間接で恩恵を受けることになります(笑)
楽天VTI対SlimS&P500の競争が激しくなるほど、両方投資しているつみ次郎もホクホクという構図ですね。
税抜で同率まではほぼ確定かと思いますが、元々投資家が負担するのは税込価格であること、今年10月に消費税引き上げの可能性があることを考えると、税込価格で同率まで引き下げてほしいと思うのは少し贅沢でしょうか?
連鎖するバンガード
話を最初に戻しますが、今回の内容は全て米バンガード社が信託報酬を引き下げたことにより発生する(と思われる)出来事となっています。
米バンガード社の素晴らしさを噛み締めるとともに、ただそれに乗っかているだけの楽天VTI、またそれにただ対抗するだけのSlimS&P500と、良くも悪くもバンガードの影響が日本に大きく及んでいることを痛感します。
国内投信事情はここ数年で飛躍的に進化しましたが、それでも本丸バンガードに比べればその差は歴然です。
つみ次郎も本来はバンガードのETFや投信を直接保有したいですが、金融や税金の制度を考えるとそれも難しいので、国内投信に頼らざるを得ない状況です。
とはいえ今後時間とともに改善されていくのは間違いなさそうなので、長期投資家らしくゆっくりその過程を見守っていきたいと思います。
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