SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリットとおすすめファンド
つみたて次郎です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、60歳まで引き出しが不可能な代わりに、運用中の税金がかからなかったり、掛金を全額所得控除できるといったメリットのある公的年金制度の1つです。
個人型の場合、自分で任意の金融機関を1つ選ぶことになるため、その選択肢は非常に多いです。
また、1つの金融機関で取り扱い可能なiDeCo対象商品は35本までという厳しい制限があり、金融機関ごとの特徴が大きく出やすくなっているため、慎重に選んでいく必要があります。
基本的には、低コストなファンドを多くそろえているネット証券から選んでいくのがおすすめです。
その中で今回は、SBI証券におけるiDeCo利用について考察していきたいと思います。
楽天証券と並ぶ2大ネット証券の1つで、同グループのネットバンクであるSBIネット銀行との連携に強みがあります。
また、証券口座内で保有する投資信託の残高に応じたポイント還元サービスがあります。(低コストファンドの場合、0.03~0.05%のポイント付与になることが多い)
ただしiDeCoではポイント還元の対象外になっているため、その点は少し残念です。
目次
SBI証券でiDeCoを始めるメリット
iDeCoを利用するためには手数料がかかりますが、SBI証券の場合、その維持手数料は最低水準になっています。
口座開設する際の初回手数料は、国民年金基金連合会に必ず支払う2,777円のみとなっており、SBI証券に対する手数料はありません。
また、毎月拠出する場合の月額維持費は167円となっています。(国民年金基金連合会103円+信託銀行64円)
SBI証券としては口座管理手数料を一切取っていないため、最低コストでiDeCoを利用することができます。
2017年5月、SBI証券が手数料の無料化を発表し大きな話題になりましたが、その後主要ネット証券のほとんどが追随しているため、独自のメリットとはいえない点には注意が必要です。
オリジナルプランとセレクトプラン
SBI証券では、iDeCo口座を開設するにあたり2つのプランから選ぶことができます。
オリジナルプラン…従来と同じラインナップの旧プラン
セレクトプラン…2018年11月からスタートした新プラン
口座を開設する時点でどちらか1つを選ぶ必要があります。
それぞれラインナップが異なり、積立やスイッチングできる対象商品が異なっています。重複している商品も結構あります。
また、プランの変更は手数料無料で行うことができますが、移管扱いとなるため非常に面倒です。
基本的にはセレクトプランのほうが低コストファンドを広く取り揃えているためオススメです。
SBI証券iDeCoのおすすめ投信
iDeCoは手数料やポイント還元で比較することができないため、iDeCo対象になっている投資信託がどれであるかが大きなポイントになります。
SBI証券のiDeCo対象商品で、有力な商品をピックアップしてみます。
eMAXIS Slimシリーズ
セレクトプランのみで選択可能です。
低コストファンドとして名高いeMAXIS slimシリーズの商品を多数取り揃えています。
セレクトプラン開始時点では、下記7商品を取り揃えています。
・eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
・eMAXIS Slim 先進国株式
・eMAXIS Slim 全世界株式(日本除く)
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・eMAXIS Slim 新興国株式
・eMAXIS Slim 先進国債券
・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
インデックス投資家であれば、この中から選んで組み合わせるだけで大抵のニーズに対応できてしまいそうです。
ただし米国株式(S&P500)については、楽天証券のiDeCoで選択できる楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)が相互互換といえる内容になっているため悩ましいところです。
<購入・換金手数料なし>シリーズ
セレクトプランのみで選択可能です。
ニッセイアセットマネジメントが運用する、eMAXIS Slimと並ぶ人気低コストファンドです。
下記4商品を取扱しています。
・<購入・換金点数料なし>ニッセイ・日経平均インデックスファンド
・<購入・換金点数料なし>ニッセイ・外国株式インデックスファンド
・<購入・換金点数料なし>ニッセイ・新興国株式インデックスファンド
<・購入・換金点数料なし>ニッセイ・Jリートインデックスファンド
特に日経平均とJリートはeMAXIS slimでカバーできない範囲なので差別化されています。
外国株式と新興国株式はeMAXIS Slimと被っているので、比較して選んでいきたいですね。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド
セレクトプランのみで投資可能です。
日本を含む全世界の株式を大型株から小型株まで非常に幅広くカバーしており、基本に忠実なインデックスファンドといえます。
信託報酬は0.1102%と激安ですが、その理由は複雑な運用方法によって達成されています。
単体での積立も視野に入る優秀な投信ではありますが、楽天・全世界株式インデックス・ファンドという強力なライバルが存在しており、楽天証券のiDeCoで選択可能になっています。
ポートフォリオのメインとして採用するのであれば、証券会社も含め比較しながら選んでいきたいところです。
EXE-i グローバル中小型株式ファンド
オリジナルプランとセレクトプラン両方で投資可能です。
日本含む全世界の株式のうち、時価総額の小さい中小型株に投資することができます。
信託報酬は0.331%と、投資コストが高くなりがちな小型株としては低めになっています。
1つ上で紹介したSBI全世界株式から大型株を除いたような内容になっています。
小型株はハイリスクハイリターンになりやすい傾向があり、iDeCo対象商品でピンポイントに投資できる商品は非常に少ないため、貴重な存在です。
iFree NYダウインデックス
オリジナルプランとセレクトプラン両方で投資可能です。
NYダウに採用されている米国の大型株30銘柄に投資することができます。信託報酬は0.2475%になっています。
米国株式というジャンルで考えると、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)が競合相手になります。
ひふみ年金
オリジナルプランとセレクトプラン両方で投資可能です。
レオス・キャピタルワークス㈱が運用する、「ひふみ投信」「ひふみプラス」と同様に運用されているiDeCo専用商品です。
日本の中小型株を基本とした人気アクティブファンドです。過去高リターンを叩き出していますが、直近の成績はあまり良くありません。
参考記事…ひふみ投信が不調
とはいえiDeCo口座内でひふみファンドを保有することができるのは大きなメリットです。
ひふみ投信及びひふみプラスの信託報酬1.0584%に対して、ひふみ年金の信託報酬は0.858%とやや低めに設定されています。
その代わり、保有年数に応じたひふみ独自の還元サービスは残念ながらありません。
SBI証券は受け取り方法に難あり
代表的なネット証券会社と比べると、SBI証券はiDeCo受け取り時の選択肢が少ないという弱点があります。
iDeCoは運用中は全て非課税ですが、最終的に受け取る際に課税されてしまう可能性があるため、受け取る金額やタイミングを工夫する必要があります。
SBI証券の場合、一時金と年金を併用できないなどのデメリットが致命的で、不利な受け取り方法を選ばざるを得ない可能性があります。
参考記事…4大ネット証券の確定拠出年金受け取り方法について比較
とはいえ将来的に選択肢が広がる可能性や、最悪の場合他社に移管できることを考えれば、運用中はあまり気にしなくてもよいデメリットかもしれません。
隙のないラインナップ
SBI証券のセレクトプランは優秀なファンドが一通り揃っており、iDeCoをこれから始める場合は非常にオススメです。
現時点でのラインナップだけを見ればマネックス証券や松井証券の上位互換ともいえる内容になっています。
ただし本数が既に35本と上限まで埋まってしまっているため、今後の新商品追加が難しいのは残念です。
むしろラインナップが多すぎるのがセレクトプランの弱点といえるかもしれません。
参考記事…【iDeCo】4大ネット証券を比較【楽天・SBI・松井・マネックス】
上記画像をクリックすると、SBI証券のiDeCo申込ページに進みます。
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いでこ次郎
マネックス証券には「たわらノーロード NYダウ」があるようですがこれもiDeCoでNYダウに投資できる商品にあたるのではないでしょうか?あまり純資産額が集まってないようですが・・・
冒頭
引き落としになってますよ。
引き出しの間違いでは?
≻≻tm様
すっかり見落としていました…。ご指摘ありがとうございます。
≻≻匿名様
ご指摘の通り言葉が間違っていますね。教えていただきありがとうございます。