【2018年分】楽天VTとSBI全世界株の月別騰落率を比較

つみたて次郎です。

全世界株式インデックスファンドとして人気の高い、下記の2商品について基準価格および騰落率を比較してみます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(SBI全世界株)

どちらもベンチマークは「 FTSE Global All Cap Index」となっており、バンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)と一緒になっています。

世界中の株式にまとめて投資することができ、究極のインデックスファンドともいえる投資信託です。

 

基本情報

楽天VT SBI全世界株
信託報酬 0.2296% 0.15%
隠れコスト※ 0.2724% 0.19428%
実質コスト※ 0.5020% 0.34248%
設定年月日 2017/9/29 2017/12/6

※それぞれ直近の運用報告書より求めた直近1年分の数値。

それぞれ設定されたのは2017年後半で、大体1年強が経過していることになります。

それぞれ第1回目の運用報告書が出ており、信託報酬外に発生する隠れコストが判明している状況です。

参考記事…楽天バンガードの第1回運用報告書から実質コストを計算してみる【VT・VTI・VWO・VYM】
参考記事…SBIインデックスファンド(全世界株・先進国株・新興国株)の第1回運用報告書から実質コストを計算してみる

単純な実質コストの差は0.15952%となっており、SBI全世界株が若干リードしていることになります。

ただし運用報告書には指数との乖離等までは考慮されていないことや、各社記載するルールは統一されていないため、隠れコストだけでは真のコストを調べることは出来ません。

現実的には、基準価格の推移を元により低コストなファンドを探していくしかありません。

 

基準価格の推移について

2018年における、月末最終営業日の基準価格を一覧にまとめました。

日付  SBI全世界株  楽天VT
前年末  10,256  10,509
1/31  10,370  10,636
2/28  9,905  10,153
3/30  9,577  9,795
4/27  9,936  10,172
5/31  9,931  10,168
6/29  9,921  10,166
7/31  10,266  10,512
8/31  10,384  10,647
9/28  10,659  10,926
10/31  9,669  9,917
11/30  9,936  10,177
12/28  8,965  9,181

 

楽天VTのほうが2ヶ月ほど先に設定されているため、その間の株価上昇を反映し基準価格はSBI全世界株より高めになっています。

 

 

月別の騰落率について

上記の基準価格をもとに、月別の騰落率の推移をまとめます。

SBI全世界株 楽天VT 騰落率差
 1月 1.112% 1.208% -0.097%
 2月 -4.484% -4.541% 0.057%
 3月 -3.311% -3.526% 0.215%
 4月 3.749% 3.849% -0.100%
 5月 -0.050% -0.039% -0.011%
 6月 -0.101% -0.020% -0.081%
 7月 3.477% 3.404% 0.074%
 8月 1.149% 1.284% -0.135%
 9月 2.648% 2.620% 0.028%
 10月 -9.288% -9.235% -0.053%
 11月 2.761% 2.622% 0.140%
 12月 -9.773% -9.787% 0.014%
総合 -12.588% -12.637% 0.049%

 

騰落率差はSBI全世界株が勝った月はプラス・負けた月はマイナスで表示しています。

2018年の1年間においてはSBI全世界株が楽天VTをアウトパフォームしていますが、その差は0.049%に過ぎず、実質コスト差0.15952%には全く届いていません。

 

騰落率差を折れ線グラフにしてみましたが、ほとんど被ってしまって良く分からなくなってしまいました。

 

特に楽天VTとSBI全世界株の差が大きかったのは3月・8月・11月です。

特に3月は0.2%以上もSBI全世界株がリードしており、どちらに転んでも嫌な状況になっています。

 

月次レポートから見たベンチマーク差

それぞれの2018年12月28日時点レポートには、直近1年のリターン及びベンチマークとの差が記載されています。

SBI全世界株 楽天VT
リターン -12.59% -12.6%
ベンチマーク -12.51% -12.5%
-0.08% -0.1%

参考文献「SBIアセットマネジメント」及び「楽天投信投資顧問

表示桁数が違っていますが、ベンチマークは同一の数値を使用していると考えてよさそうです。

リターンの差を考えると配当込み指数であると推測できますが、配当に対する課税が考慮されているかは不明です。

どちらにせよ仮に配当込み指数をベンチマークにしているのであれば、ベンチマークからコストの分だけ下方乖離しているのが理想となります。

しかし、両社ともベンチマークに対し非常に少ない下方乖離に収まっており、信託報酬よりも低い数値になっています。

そのため2017年12月28日~2018年12月28日の1年間においては、何らかの上方乖離する要因があったのではないかと推測できます。

インデックスファンドは上も下も乖離するのは好ましくありませんが、楽天VTやSBI全世界株の場合は投資元ETFによる乖離の影響も受けるため、構造上トラッキングエラーが大きくなるのは仕方がないのかもしれません。

 

現時点で有力なデータにならない

それぞれ設定されてせいぜい1年強しか経過していないので、圧倒的にデータ不足です。

今回検証した期間ではSBI全世界株がわずかに勝っていますが、、SBIの設定日である2017年12月6日から直近の2019年1月22日で比較した場合、楽天VTが0.159%アウトパフォームしています。

また、設定来のベンチマークとの差をレポートで調べると、SBI全世界株は-0.36%なのに対し、楽天VTは-1.1%と大きな違いがあります。

それぞれマザーファンドごと新設されたファンドですので、設定された直後の影響がまだまだ残っているような状態といえそうです。

少なくともコスト面では現時点で優劣をつけるのは難しいというつまらない結論になってしまいます。

しかし純資産総額では10倍近い差をつけて楽天VTが圧勝しており、知名度も天と地の差となっています。

参考記事…楽天バンガード vs SBIインデックスファンド(旧:EXE-iつみたて)

今回の検証結果では少なくとも、楽天VT優勢の牙城は崩れていないといえそうです。

参考記事…楽天VT vs SBI全世界株式(旧:EXE-iつみたてグローバル)

また、単に低コストな全世界株ファンドに投資したいということであれば現物株で運用されるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のほうに軍配がありそうです。

参考記事…楽天VTとeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を徹底比較

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