VDC vs XLP
シーゲル二郎です。
今回は、生活必需品セクターETFのVDCとXLPを比較してみたいと思います。
まずは正式名称です。
バンガード・米国生活必需品セクター(VDC)
生活必需品セレクト・セクターSPDRファンド(XLP)
それぞれバンガード、ステートストリートが運営しているETFです。どちらも米国の生活必需品セクターに丸ごと投資するので、内容はほぼ一緒です。
VDC(2017/8/31現在) vs XLP(2017/9/21現在)
VDC | XLP | |
信託報酬 | 0.10% | 0.14% |
銘柄数 | 103 | 36 |
売買回転率 | 6.4% | 4.0% |
ベータ(3年平均)※ | 0.50 | 0.48 |
配当利回り※ | 2.02% | 2.67% |
※配当利回りとベータは2017/9/25現在。
大きな違いとしては、VDC大型株から小型株まで網羅しているのに対し、XLPは大型株のみで構成されているので、銘柄数が少ないことです。
上位10銘柄を比較してみます。
VDC(2017/8/31現在) vs XLP(2017/9/21現在)
順位 | VDC | XLP |
1位 | P&G | P&G |
2位 | コカ・コーラ | フィリップモリス |
3位 | フィリップモリス | コカ・コーラ |
4位 | ペプシコ | ウォルマート |
5位 | アルトリア | アルトリア |
6位 | ウォルマート | ペプシコ |
7位 | CVSヘルス | CVSヘルス |
8位 | ウォルグリーンBA | ウォルグリーンBA |
9位 | コストコ | コストコ |
10位 | モンデリーズ | コルゲート |
合計 | 62.70% | 67.36% |
上位10銘柄は若干違いますが、調査時期が違うので、はっきりとした傾向はつかめませんでした。どちらもおおむね時価総額基準通りの順番になっていたので、特に気にする必要はないでしょう。
当然ですが、銘柄数が多いVDCのほうが、上位10銘柄で占める割合は若干低めです。この部分をどう考えるかで選んでしまっていいでしょう。
正直好みで選んでしまっていいくらいの差です。
VDC(2017/8/31現在) vs XLP(2017/9/21現在)
VDC | XLP | |
信託報酬 | 0.10% | 0.14% |
銘柄数 | 103 | 36 |
売買回転率 | 6.4% | 4.0% |
ベータ(3年平均)※ | 0.50 | 0.48 |
配当利回り※ | 2.02% | 2.67% |
※配当利回りとベータは2017/9/25現在。
VDC
・信託報酬が安い。(今後引き下げの余地もアリ)
・小型株効果を得られる(かも?)
XLP
・大型株中心なのでベータは低め。
・配当金が少し多い。
ぶっちゃけどっちでもいいです。しいていうなら、VDCでしょうか?信託報酬の安さと、配当利回りの低さが魅力だと思います。そもそも配当利回りが欲しい人は高配当ETFの中で選ぶべきで、セクター戦略などを取るのは資産形成期の人だけでいいと思います。投資対象がほぼ同じであれば、配当利回りは低いほど税の繰り延べができて有利です。
なので、これから資産を増やしていく人はVDCでいいと思います。
ですが、ETFで分散投資している人は、投資先がバンガード社だらけになっている人も多いです。バンガードのETFはどれも素晴らしいですが、同社の運用リスクを背負っていることには変わりありません。
ETFだって投資信託と同じで、運用会社に虎の子の資金を預けているようなものです。
シーゲル二郎4種でも一度ご質問をいただきましたが、同じインデックス連動の投資信託に分散投資しているのは、運用会社を信用していないからです。特に日本のポンコツ運用会社ではなおさらですよね。
バンガードやステートストリートであれば、大きなミスはしないと思っていますが、可能な限り分散されていることに越したことはありません。そういった意味では、VDC vs XLP では大きな差がないので、既にバンガードのETFを持っている人は、運用先の分散としてXLPを選んでおくのもいいと思います。
参考記事「バンガード・生活必需品セクター(VDC)分析」