未分類 | つみたて次郎の投資日記 https://siegeljiro.com シーゲル流×積立NISA×iDECO Sun, 28 Jun 2020 03:01:28 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.0.10 134557597 バンガード・FTSE・オールワールド・ハイディビデンド・イールド・UCITS(VHYL)を分析。世界中の高配当株にまとめて投資できるETF https://siegeljiro.com/vhyl-bunseki https://siegeljiro.com/vhyl-bunseki#respond Sat, 30 May 2020 03:01:26 +0000 https://siegeljiro.com/?p=13367 つみたて次郎です。

今回は、バンガード・FTSE・オールワールド・ハイディビデンド・イールド・UCITS(VHYLを分析していきます。

名前の通り全世界の高配当株式にフォーカスした海外ETFとなっており、VYM+VYMIを1本で完結させたような内容になっています。

ベンチマークはFTSE オールワールド・ハイディビデンド・イールド・インデックスとなっており、全世界の大型株及び中型株のうち配当利回りが平均よりも高い銘柄に投資する方針となっています。

全世界株式ファンドとして人気の高いバンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)を比較相手として分析していきたいと思います。

また、事前にお伝えしますがマイナー海外ETFなので、当然のように国内証券での取り扱いはなし…どころか米国市場にすら上場していないため、実際に投資するのは非常に面倒であるという点を事前にお伝えします。

上場先はロンドン・スイス・NYSEユーロネクスト・ドイツ・イタリアとなっています。

外部リンク…ファクトシート(バンガード®・FTSE・オールワールド・ハイディビデンド・イールド・UCITS・ETF)

ティッカーシンボルはVHYLが基本となっていますが、上場先によっては微妙に違っています。

 

各種指標(2020/4/30現在)

それぞれのデータをまとめていきます。

VHYL(高配当) VT(全体版)
信託報酬 0.29% 0.08%
銘柄数 1,638銘柄 8,437銘柄
PER 12.5倍 17.2倍
PBR 1.3倍 1.9倍
配当利回り※ 4.0% 2.5%

※配当利回りは5月29日現在。

信託報酬はやや高めですが、各種指標はかなり割安になっていますね。

ただし、バンガードETFらしく時価総額加重平均インデックス指数をベンチマークにしているので、配当利回りは高配当ETFながらそこそこの水準にとどまっています。

 

国別の構成比率(2020/4/30現在)

本ETFにおける最大の特徴といえるのが、国別の構成比率です。

VHYL(高配当) VT(全体版)
米国 39.3% 57.4%
日本 8.2% 7.5%
イギリス 8.2% 4.3%
スイス 5.9% 2.7%
中国 4.1% 4.3%
オーストラリア 3.5% 1.9%
ドイツ 3.5% 2.3%
フランス 3.4% 2.5%
台湾 3.4% 1.7%
カナダ 3.2% 2.6%
その他 17.3% 12.8%

 

VTと比較すると米国株が大きくアンダーウェイトされており、逆張り的な性質が強くなっています。

配当利回りをスクリーニング基準とすると、米国株よりもそれ以外に投資妙味があるということですね(辛)

 

↓↓広告の下にまだまだ続くワシ~🦅

 

 

セクター比率(2020/3/30現在)

セクター※ VHYL(高配当) VT(全体版)
金融 26.2%  19.4%
消費財 15.3% 10.9%
ヘルスケア 12.4% 12.6%
資本財 8.9% 12.8%
石油・ガス 8.1% 3.6%
テクノロジー 7.9% 18.7%
公益 6.6% 3.5%
通信 6.1% 2.7%
素材 4.4% 3.9%
消費者サービス 4.1% 11.9%

※一般的なセクター分けではないのでご注意ください。

時価総額加重の高配当ETFらしく金融セクターが多めですが、極端に多いという感じではないですね。

やはり最大の違いはテクノロジーセクターに現れていますね。

また、消費財多め・消費者サービス少なめという特徴もありますが、これも配当・バリューETFによく見られる傾向であり、一般的な区分けにおける生活必需品セクター銘柄が多く含まれていることが原因かと思われます。

 

銘柄別構成比率(2020/2/14現在)

順位 銘柄※1 地域 セクター※2 構成比率
1位 JNJ 米国 ヘルスケア 2.2%
2位 ネスレ スイス 生活必需品 1.7%
3位 JPM 米国 金融 1.7%
4位 PG 米国 生活必需品 1.6%
5位 TSMC 台湾 情報技術 1.4%
6位 ロシュ スイス ヘルスケア 1.4%
7位 VZ 米国 コミュニケーションサービス 1.3%
8位 T 米国 コミュニケーションサービス 1.2%
9位 PFE 米国 ヘルスケア 1.2%
10位 MRK 米国 ヘルスケア 1.1%

※1…米国株はティッカー、その他は略名で表記しています。
※2…こちらでは一般的なセクター区分けを採用。

米国株比率は高くありませんが、構成銘柄上位の多くは米国株が占めていますね。

また、セクター別比率ではそこまで多くないヘルスケア銘柄の割合が4銘柄もランクインしています。

時価総額加重インデックスの場合、上位10銘柄でポートフォリオを組んでもそれっぽくなることが多いですが、VHYLに関してはちょっとバランスが悪いですね(笑)

 

トータルリターン比較

大人の事情でチャート比較ができませんでした。

お兄さん許して~♂

また、VHYLの設定は2013年5月と比較的最近なので、申し訳程度の年別トータルリターンをまとめた表でも張っておきます。

VHYL(高配当) VT(全体版)
2014年 +1.24% +1.50%
2015年 -5.21% -4.18%
2016年 +10.61% +6.12%
2017年 +19.05% +21.44%
2018年 -11.56% -11.76%
2019年 21.26% 23.70%

※どちらも米ドル建て。

2016年と2018年はVTに勝っていますが、トータルでは大きく負けていますね(高配当ETFの宿命)

また、それぞれ年初来最高値~3月23日の底値におけるドローダウンはVHYLが-30%・VTが-35%となっています(米ドル建て換算)

高配当ETFらしからぬ(?)ディフェンシブ性を発揮しています。

 

有力ETFの一角だが…

高配当系のファンドは多数存在していますが、全世界まとめてというコンセプトの商品は非常に少ないです。

日本から投資する場合は日本・米国・新興国のいずれかに特化したものがほとんどかと思います。

各地域の構成比率にこだわらず※配当利回りのみをスクリーニング基準にするという意味では、高配当戦略の基本ともいえる内容だといえます※

※ファクトシートには「ベンチマークは、先進国および新興国市場で平均より高配当の大型株および中型株(REITを除く)で構成されています」と記載されているので、ある程度地域別の調整はあるかもしれません。

外部リンク…外部リンク…ファクトシート(バンガード®・FTSE・オールワールド・ハイディビデンド・イールド・UCITS・ETF)

ただ、最初に説明したとおり米国市場に上場していないので、実際に投資しようとなるとかなり面倒なことになりそうですね(辛)

また、VYM+VYMIでほぼ同じようなものを再現できますし、こちらの方が信託報酬も若干安く済みます。

VHYL100%→0.29%
VYM40%+VYMI60%→0.186%

これならば米国と米国外の比率も自由に調整できます(これは一概にメリットとも言えませんが)

仮にVHYLにアクセスできる環境があったとしても、VYMIのほうが人気を集めそうな感じはしますね。

参考記事…バンガード・米国外高配当株式(VYMI)を分析。VYMと対になるスマートベータ系ETF

 

サクソバンクの
特定口座対応は
まだですか?
(キレ気味)

 

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VHYL次郎

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【配当利回り加重?】つみ次郎が配当加重っぽい概念を自力で思いついた話について https://siegeljiro.com/tsumijiro-haitoukajyuu https://siegeljiro.com/tsumijiro-haitoukajyuu#respond Thu, 21 May 2020 03:01:41 +0000 https://siegeljiro.com/?p=13337 つみたて次郎です。

インデックス指数の多くは時価総額の大小で構成比率を決める時価総額加重平均となっていますが、それ以外にも様々な加重平均が存在しています。

その中でもつみ次郎が特に注目しているのが、企業の支払った配当総額の大小で構成比率を決める配当加重です。

参考記事…【指数】時価総額加重・均等加重・配当加重について

具体的な金融商品では、HDVDLNなどが配当加重平均指数をベンチマークとしています。

結果として時価総額が大きいほど・配当利回りが高いほど構成比率が高くなるという特性があり、配当戦略にピッタリな手法となっています。

そして今回は、つみ次郎が配当加重を知る前の話をさせていただきたいと思います。

 

つみ次郎と配当加重が出会う前

いきなりですが、まずはつみ次郎が配当加重という概念を知る前の話をさせていただきたいと思います。

つみ次郎が投資を始めたのは2014年からで、当時から一般NISA※・iDeCoにインデックス投信をぶちこむというスタイルと確立させていました

※この時つみたてNISAはまだありませんでした。

また、構造的に割高株の比率が高くなり、バブルを回避できない時価総額加重平均インデックス指数に対してもある程度信頼しつつも、もっと他によい手法はないかと考えていた時期でもありました。

また、シーゲル教授の『株式投資の未来』…通称赤本を読んでからは、高配当戦略・低PER戦略などに心を打たれました。

ファンダメンタルインデックス・スマートベータ・〇〇戦略というワードに興味があるのはこれらの経験からきています(笑)

しかし、多くの戦略では低PER上位〇%・高配当利回り上位〇%でポートフォリオを組むなどといった、採用銘柄そのものを絞るスタイルが目立っています。

しかしこの方法では、ギリギリ採用された(されなかった)銘柄の影響を大きく受けることになります。

そこでつみ次郎は、〇〇な銘柄は多く組み込む・〇〇でない銘柄は少なく組み込むという採用銘柄ではなく構成比率で調整する投資手法が自力で考えてみました。

 

「配当利回り加重」という概念

そして思いついたのが「配当利回りの最小で比率決めたらいいんじゃね?」という発想です。

例えば以下の3銘柄があったとします。

・銘柄A(配当利回り10%)
・銘柄B(配当利回り6%)
・銘柄C(配当利回り4%)

この3つだけでポートフォリオを組むのであれば、それぞれの配当利回りと構成比率が同じになるように調整します。

A:B:Cの比率が10:6:4になればいいので、最終的にA50%・B30%・C20%というポートフォリオを組めということになります。

こうすれば配当利回りが高い銘柄は多く・低い銘柄は少なく組み込むので、全ての銘柄を採用しつつも高配当戦略を効かせることができます。

…勘のいい方はもう分かるかと思いますが、つみ次郎が思いついたこの手法はようするに配当利回り加重平均といえる発想なんですよね。

そして本来の配当加重平均はより詳しく表記すれば配当総額加重平均といったところでしょうか。

もしかしたら配当利回り加重という概念も、一般的でないだけで既にどこかで開発♂されているものかもしれません(笑)

 

↓↓広告の下に続くナス~🍆

 

 

つみ次郎と配当加重の出会い

つみ次郎が本来の配当加重平均という概念に出会ったのは、ブログを始める前の2016年頃だと記憶しています。

その時つみ次郎は自力で配当利回り加重(?)という概念にたどり着いていたので「既にそのような発想はあったのか」という嬉しいような悲しいのかよく分からない気持ちになりました(辛)

そして配当利回りではなく配当総額を基準にするという事の意味を理解した時の衝撃は、つみ次郎の投資人生のなかでもベスト5くらいに入りますね(笑)

世の中にはポートフォリオ組むための様々なルールが存在していますが、その中でも配当加重という概念の美しさは最上級だと思っています(褒)

 

配当(総額)加重VS配当利回り加重

本来の配当(額)加重とつみ次郎が思いついた配当利回り加重を比較すると、スタートラインが大きく異なっています。

 

配当(総額)加重…配当総額(≒時価総額×配当利回り)を基準にするため、時価総額加重平均の比率をベースにして配当利回りで調整するイメージ。

配当利回り加重…配当利回りのみが基準であり、時価総額の大小が考慮されないため、均等加重平均の比率をベースにして配当利回りで調整するイメージ。

 

こうして並べると、本来の配当加重のほうがよりバランスが取れている感じがしますね。

逆に言えば、配当利回り加重は均等加重×配当加重のハイブリットともいえるため、より大きな超過リターンを狙えるとも言えそうです。

参考記事…【指数】時価総額加重・均等加重・配当加重について

 

車輪の再発明

つみ次郎が行ったことはまさに車輪の再発明であり傍から見れば無駄かもしれませんが、投資の奥深さを知ることができたという意味では勉強になりましたし、オリジナル版とは全く同じではないうえに使い道もありそうですので、つみ次郎としてはそこそこいい思い出です(笑)

現時点では配当加重ファンドの多くが高コストであり、あまりメジャーではないため純資産総額も少ないという事情もあってつみ次郎も保有するには至っていませんが、今後よりよい選択肢が増えてくれば積極的に投資したいところです。

 

おまけ

前回の記事で配当(総額)加重版NYダウを紹介しましたが、配当利回り加重版NYダウも作ってみたので張っておきます(2020/5/20時点)

 

 

時価総額加重と比較した場合はもちろん、通常の配当加重と比較してもかなり尖っていますね。

参考記事…【時価総額・均等・配当】NYダウ30銘柄でいろんな加重平均ポートフォリオを組んでみた

構成比率が低くなりがちなDOWが2位になっており、逆にMSFTAAPLといった大型ハイテク株は下位に追いやられています。

ちなみに上記ポートフォリオを保有した場合、全体から見た配当利回りは約4.3%になりました。

これはこれで面白そうなポートフォリオだと思います。

 

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配当利回り次郎

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【悲報】WTI原油先物がマイナス圏突入 https://siegeljiro.com/oil-0 https://siegeljiro.com/oil-0#comments Tue, 21 Apr 2020 03:01:00 +0000 https://siegeljiro.com/?p=13125 つみたて次郎です。

原油にまつわる歴史的な瞬間に巡り合ってしまいました。

外部リンク…原油先物価格が暴落、ついに史上初のマイナス

WTI原油先物(5月期日)の価格は一時-40.32ドルまで下落し、何とマイナスになってしまいました。

ちなみにWTIの6月期日の価格は+20ドルほどで推移しており、こちらはまだまともな価格を保っています。

単純に考えれば1バレルの原油を引き取るとなぜか40ドル貰えるという摩訶不思議な状態です。

要因としては、WTI取引が行われているオクラホマ州クッシングの貯蔵施設が満杯になりつつあるからだそうです。

原油の需要が激減したことで貯蔵施設が不足し、持っているだけで保管コストが重くのしかかる状況になってしまったという事ですね。

その一方、欧州の原油指標であるブレント原油については+25ドル前後で推移しており、まだ耐えている状態です。

北海を経由して海上輸送できるブレント原油に対し、WTI原油は貯蔵庫が内陸にあるため海上輸送できないという理由が明暗を分けているようです。

ちなみにWTIの貯蔵庫が存在するオクラホマ州クッシング市の位置はコ↓コ↑です。

 

出典「Googleマップ

海外に持ち出すのめっちゃ大変そう(小並感)

WTIの原油先物がマイナスということは、ようするにクッシングの貯蔵庫に四次元ポケット持っていけば億万長者になれるという解釈で良いですかね?(ガバ算用)

 

マイナス資産という世紀末

本来資産であるものが負債になるということで、マイナス不動産が頭に思い浮かびました(笑)

外部リンク…埼玉県深谷市、全国初「マイナス金額」で市有地落札

不動産の場合、用途や場所が限られたり、修繕しないと使えなかったりするのでマイナスになるのも理解できますが、世界共通消耗品である原油までマイナスになってしまうのは驚きです。

金融資産と違い、流通・保管するために莫大なコストがかかるというのが、現物資産の強みでもあり弱みでもあるといえますね。

とりあえず車のガソリンタンク空にして待機しときます(無駄な努力)

 

経済を左右する潤滑油(物理)ともいえる原油価格が崩壊しても株価はあまり下がっていないのが逆に不気味ですね(昨日はNYダウ-2.44%・S&P500-1.79%)

コロナショックで世界中の経済活動が停止し、WTI原油はマイナス突入…そんな未曽有の事態にもかかわらず、株価は底打ちした感じを醸し出しています。

未知のウィルスによる経済崩壊というイベントを、果たして市場は正しく織り込んでいるのでしょうか?(二番底フラグ)

 

おまけ

 

ウイイイイイイイッッッッス。どうも、WTIでーす。
まぁ今日は原油取引、当日ですけども。
えーとですね、まぁ集合場所の、えーオクラホマ州クッシングに行ってきたんですけども、ただいまの時刻は1時を回りました。
はい、ちょっと遅れて来たんですけどもね。えー11時ちょっとすぎくらいに、えークッシングに行ったんですけども。
ほんでーまぁ貯蔵庫の全体の動画を撮った後に行ったんですけども。スィー。
ほんでーかれこれまぁ2時間くらい、えー待ったんですけども購入者は誰一人来ませんでした。ガチャ。
誰一人来ることなかったですぅ。残念ながら。はい。
一人くらい来るやろうなーと思ってたんですけども、スゥー、結局2時間くらい待っても誰一人来ませんでしたね、えぇ。
参考記事「【全文】オフ会参加者0人の書き起こし【Syamu_Game】

 

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原油0円

 

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【PER・PBR】自社株買いによる各種指標の変化について【ROE・配当利回り】 https://siegeljiro.com/jishakabugai-shihyou https://siegeljiro.com/jishakabugai-shihyou#respond Sun, 05 Apr 2020 03:01:01 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12642 つみたて次郎です。

近年では配当に代わる第二の株主還元として自社株買いがもてはやされています。

市場に出回る株式発行数が減るため、1株当たりの利益(EPS)等が向上し、ひいては株価の上昇につながることが多いです。

ただし、理論上はあくまで株主リターンに中立であり、株価に直接影響を与えません(多分)

参考記事…自社株買いをすると株価や時価総額はどうなる?

自社株買いによって様々な指標が変化しますが、一言で言えば企業レバレッジが高まりハイリスクハイリターンな経営になるというのがつみ次郎の感覚です。

今回は、自社株買いによって変化する指標について考察していきたいと思います。

 

具体的なシミュレーション

以下のような企業があると仮定して、自社株買いした場合の指標の変化についてシミュレーションしていきたいと思います。

項目 数値 備考
発行株式数 100枚 適当に決めた
株価 30,000円 適当に決めた
当期純利益 500,000円 適当に決めた
配当合計 60,000円 適当に決めた
資産合計 10,000,000円 適当に決めた
負債合計 8,000,000円 適当に決めた
純資産合計 2,000,000円 資産合計-負債合計
時価総額 3,000,000円 発行株式数×株価
EPS 5,000円 当期純利益÷発行株式数
BPS 20,000円 純資産合計÷発行株式数
DPS 600円 配当総額÷発行株式数
PER 6.0倍 株価÷EPS
PBR 1.5倍 株価÷BPS
配当利回り 2% DPS÷株価
ROE 25% 当期純利益÷純資産合計※1
ROA 5% 当期純利益÷資産合計
財務レバレッジ 5倍 資産合計÷純資産合計※2

※1…厳密には純資産ではなく株主資本。
※2厳密には純資産ではなく自己資本。

そしてこの状態から、60万円を使って自社株買いを行うこととします。

自社株買いを行うと、現金(資産の一部)と純資産が減ります。

株価は現在30,000円なので、株価が変わらないと仮定すれば20株買い戻すことができるため、発行株式数も減ります。

自社株買い後の指標の変化は以下の通りです。

項目 変更前 変更後
発行株式数 100枚 80枚
株価 30,000円 30,000円
当期純利益 500,000円 500,000円
配当総額 60,000円 60,000円
資産合計 10,000,000円 9,400,000円
負債合計 8,000,000円 8,000,000円
純資産合計 2,000,000円 1,400,000円
時価総額 3,000,000円 2,400,000円
EPS 5,000円 6,250円
BPS 20,000円 17,500円
DPS 600円 750円
PER 6.0倍 4.8倍
PBR 1.5倍 1.7倍
配当利回り 2% 2.5%
ROE 25% 36%
ROA 5% 5.3%
財務レバレッジ 5倍 6.7倍

 

自社株買いにより純資産が減るため、BPSやPBRは改悪されます。

その一方、純資産(厳密には株主資本)を分母として計算を行うROEが大きく改善していることが分かります。

資産合計(負債+純資産)を基準に計算するROAも若干ですが改善しています。

また、発行株式数が減ったことで1株当たりのEPS(純利益)やDPS(配当)が改善されるため、PERや配当利回りは割安になります。

自社株買いによる指標の変化まとめ

・BPSとPBR→純資産の減少によりマイナス効果
・EPSとPER→発行株式数の減少によりプラス効果
・DPSと配当利回り→発行株式数の減少によりプラス効果
・ROEとROA→純資産及び資産の減少によりプラス効果
・財務レバレッジ→純資産の減少により増加する

 

自社株買いの本質は財務レバレッジ

自社株買いと言えば、発行株式が減ることで1株当たりの利益が改善する…という話から始まることが多いですが、財務レバレッジの増加こそが本質であるとつみ次郎は考えています。

個人投資家がレバレッジをかけるときは信用取引やレバレッジETFを用いたりしますが、企業にとってはその手段の1つが自社株買いであるといえます。

常に安定してキャッシュを稼ぐことができる企業であれば、手持ちの現金を蓄える必要はありませんし、財務レバレッジをどんどん増やして株主リターンを追及していく事ができます。

裏を返せば、何かの拍子に安定したキャッシュを稼げなくなった場合にその反動が来ることになります。

適切なレバレッジというものは投資家にとっても企業にとっても薬となりますが、人間は欲深い生き物ですので、適切なレバレッジで満足できずかけすぎて毒になる…というケースはそう珍しくはありません。

特に米国では自社株買い等のやりすぎで債務超過になる企業が続出しているようですが、どちらに転ぶとしても今後も米国株のリターンを左右することになりそうです。

参考記事…【悲報?】米国で債務超過企業が増加中

ちなみに今回は自社株買いに焦点を当ててきましたが、配当金再投資でも似たようなことが起きます。

配当金を出すと企業からキャッシュという資産が流出しますので、財務レバレッジは増加します。

その一方、再投資することによって保有株数を増やすことができますので、その企業に対する権利を増やすことができます(例:もらえる配当金がだんだん増える)

また基本的な話になりますが、どれだけ企業が株主還元(自社株買い+配当)を行おうともそれ以上に純利益を稼ぐのであれば財務レバレッジは減少します(笑)

純利益に対する株主還元のバランスという視点も必要になるという事ですね。

自社株買いも配当も無条件で喜ばれるものではなく、財務レバレッジの調整役という側面もあるということは押さえておきたいところです。

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自社株買い次郎

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NZAMベータ・NZAMレバレッジシリーズが爆誕【S&P500・NYダウ・NASDAQ100など】 https://siegeljiro.com/nzam-bakutan https://siegeljiro.com/nzam-bakutan#respond Sat, 22 Feb 2020 03:01:15 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12626 つみたて次郎です。

農林中金アセットマネジメント(株)より「ZNAM・ベータ」「NZAM・レバレッジ」という新シリーズが爆誕していたようです。

しんたろう氏のブログ記事で知りました。

参考記事…【NZAM(農林中金全共連)】NZAM・ベータ NYダウ/NSADAQ100/日本リート/米国リート/レバレッジ日本・米国株式2倍ブル 新規設定。

現時点では以下の10本が存在しています。

名称 ベンチマーク 信託報酬
NZAM・ベータ 日経225 日経平均株価 0.176%
NZAM・ベータ S&P500 S&P500 0.264%
NZAM・ベータ 日本2資産(株式+REIT) 日経+東証REIT 0.242%
NZAM・ベータ 米国2資産(株式+REIT) S&P500+米REIT 0.407%
NZAM・ベータ・NYダウ NYダウ 0.231%
NZAM・ベータ NASDAQ100 NASDAQ100 0.44%
NZAM・ベータ 日本REIT 東証REIT 0.264%
NZAM・ベータ 米国REIT S&P米国REIT 0.473%
NZAM・レバレッジ 日本株式2倍ブル 日経(レバ2倍) 0.88%
NZAM・レバレッジ 米国株式2倍ブル S&P500(レバ2倍) 0.88%

 

低コスト投信というジャンルでは影の薄い農林中金AMですが、一気に低コスト投信を増やしてきましたね。

特にNYダウNASDAQ100・S&P米国REIT・S&P500レバ(2倍)に4種に関してはそれぞれ信託報酬最安値となっており、本気度がうかがえます。

ちなみにこれまでの最安値は以下の通りです(名称一部略)

 

・NYダウ…たわらノーロードNYダウ及びiFreeNYダウ(0.243%)
・NASDAQ100…iFreeNEXT NASDAQ100(0.495%)
・S&P500米国REIT…SMT米国REIT及びeMAXIS 米国リート(0.605%)
・S&P500レバ(2倍)…iFreeレバレッジ S&P500(0.99%)

 

ラインナップ全体の傾向も含めると、米国単独の指数連動ファンドを意識しているように見えます。

大和投資信託委託㈱が手掛けるiFreeシリーズのように、メジャー指数(MSCIコクサイやS&P500)の低コスト化ではなくマイナー指数やレバレッジの面で差別化を図るという戦略であればつみ次郎も好感です。

余談ですが、「ベータ」と言えば「スマートベータ」が思い浮かびますが、上記ファンドはいずれもごく普通の時価総額加重指数をベンチマークとしているので名前がとても紛らわしいです(笑)

もしかしたら、今後スマートベータチックな投信が続々登場する伏線かもしれません(絶対違う)

 

おまけ(という名の文字稼ぎ)

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NZAMベータ次郎

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【書評】 バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方 https://siegeljiro.com/value-usstock%e2%80%90data https://siegeljiro.com/value-usstock%e2%80%90data#respond Sat, 01 Feb 2020 03:01:08 +0000 https://siegeljiro.com/?p=12536 つみたて次郎です。

「バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方」を読んだので感想文です。

 

バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方

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著者は複利のチカラで億り人ブログを運営されているひろめ氏(@hiromethods)です。

エア辛味投資ナイトに2年連続で参加している生粋の辛味投資家でもあります(蛇足情報)

2018年…エア辛味投資ナイト2018を開催しました in メキシコ
2019年…エア辛味投資ナイト2019が本日開催 in フクシマ

それはさておき、この度はなんとひろめ氏より電子版を献本いただきました。

 

ありがとうございます!

 

だがこのつみ次郎、たとえ献本された本であろうとぶった斬っていくのが信条…さっそくぶった斬っていこうではないか(フラグ)

 

連続増配の考察

ひろめ氏本人が「25年以上連続増配銘柄だけで株式ポートフォリオを構築中」というスタイルなだけあって、序盤は連続増配に関する考察がひたすら続いています。

連続増配と言えば米国配当貴族指数(S&P500配当貴族指数)が有名で、つみ次郎も投資信託を経由して連続増配銘柄に投資しています。

参考記事…【2020年版】つみたて次郎の秘密のポートフォリオ

ざっくりとした説明であれば連続増配25年以上の銘柄で構成された指数で話は終わってしまうのですが、本書ではそこから深く掘り下げられており、ここまで深く特定の指数について触れられているというのは非常に珍しいです。

その中で特に気になったのは、「複数存在する連続増配基準」と「複数存在する連続増配カテゴリ」についてです。

 

連続増配〇年というのはよく使われるフレーズですが、何をもって連続増配達成とカウントするかについては複数のパターンが存在しており、本書では以下の3つが取り上げられています。

連続増配基準

①増配スパンが12カ月以内の連続増配
②暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配
③会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配

出典「バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方22頁」

ひろめ氏オリジナルの基準が①、配当貴族指数は②となっています。

結論だけ述べると②③は2年半に1回の増配でも連続増配を達成することができます。

詳しい理屈等は本書で確かめていただきたいところですが、あくまで1年間の配当合計を基準に考えるので、米株に多い四半期ベースで考えた場合は必ずしも過去1年単位で増配されているわけではないということですね。

 

また、連続増配銘柄のカテゴリとして、配当貴族というのは非常に有名ですが、それ以外にも様々な分け方について紹介されており、大きく分けて次の4つが登場しています。

・配当貴族
・配当チャンピオン
・配当王
・配当公爵

配当チャンピオン・配当公爵というのは初めて聞きました。

それぞれ連続増配年数を基準にスクリーニングしているのは共通していますが、それぞれの微妙な違いや選別された銘柄のセクター比率などが考察されておりとても面白いです。

また、配当貴族VS配当チャンピオンVS配当公爵でリターン比較を行っていますが、2008~2018年の10年間においてはいずれもS&P500指数を上回っており、それぞれあまり大きな差はないという結論が出てきます。

 

 

バリュー投資の考察

本書のタイトルでも「バリュー投資」「割安株」というワードが使われており、本書のメインともいえる部分となっています。

PER・PSR・PBR・配当利回り・配当性向と言った基本的な指数について解説されており、単なる意味や計算式だけではなく「どのような状況になると指標が変化するか?」といった時間軸も考慮した具体例があって非常に分かりやすいです。

また、各種指標の推移をエクセルでグラフ化する手順についても詳しく解説されており、銘柄スクリーニングをする上での教科書的な内容になっています。

様々な指標を用いて機械的に銘柄を選別していくという発想はつみ次郎も好みですので、もし個別株に手を出す時があれば再び参考にさせていただきたいと思います。

ひろめ氏の場合、バリュー株指標と連続増配を組み合わせることで優良株のバリュー投資を行うというのが基本的なスタイルとなっています。

また、つみ次郎として一番ためになったのは、連続増配記録が途切れた場合の対応についてです。

一部引用します。

 

出典「バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方109頁」

 

上記のデータを元に、ひろめ氏は以下の結論を出しています。

配当維持、減配銘柄、無配銘柄はリターンと標準偏差の両方でS&P500指数より劣っていたことから、保有株に減配銘柄もしくは連続増配が途切れた銘柄が出てきたときは無条件で必ず売却すべきことがわかります。

出典「バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方110頁」

個人的には一番ためになった部分です。

「減配したらすぐ売れ!」という話はよく耳にしますが、どちらかといえば損切りを前提とした順張り(?)として語られることが多いので、つみ次郎としては減配したら即売るという方針については懐疑的な立場でした(配当貴族指数に対する懐疑でもある)

しかし、このような形で明確に減配とリスクリターンに関連性があるのであれば、機械的に叩き売るのは正解という事になり、減配どころか配当維持銘柄すら無慈悲に切り捨てる配当貴族指数も優良スクリーニングを行っているという事になります。

あかん、配当貴族指数にまた投資したくなってきた(笑)

 

連続増配×バリュー投資×税金社会保険

本書はバリュー投資だけでなく「配当金を活用したセミリタイア生活」もテーマになっており、配当金にかかる税金、有利な課税方式選択、社会保険等についても深く考察されています。

つみ次郎としては投資方針的にも人生設計的にもまだまだ先の話となりそうですが、配当株を中心としたポートフォリオを組んでいたり、セミリタイアを検討している人や退職世代の人にはたまらない内容かと思います。

連続増配を頼りに優良バリュー株を探す→長期ホールドして配当金生活というのが本書の一連と流れと言えます。

個人投資家が書いた本にありがちなゆるふわな雰囲気はなく、良い意味で非常に硬派な仕上がりになっています。

タイトルにも「バリュー投資家のための」と謳っているだけあって、投資初心者ではなくバリュー投資家として目覚めつつある(?)投資家に向けた本であると強く感じました。

また、表紙ではほとんど紹介されていませんが連続増配に関する珍しい考察が多いので、連続増配・配当貴族指数・減配というワードにピンとくる人にはぜひオススメしたいです。

 

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次郎チャンピオン

 

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【書評】やってはいけないお金の習慣【荻原氏】 https://siegeljiro.com/yattehaikenaiokanenoshuukan https://siegeljiro.com/yattehaikenaiokanenoshuukan#respond Mon, 05 Aug 2019 22:01:08 +0000 https://siegeljiro.com/?p=11486 つみたて次郎です。

経済ジャーナリストである荻原博子氏の著書「やってはいけないお金の習慣」を読んだので感想です。

やってはいけないお金の習慣

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出版は2011年3月10日とやや古いですが、お金の貯め方・扱い方などについて普遍的な内容が書かれています。

著者である荻原博子氏は、投資クラスタでもいろんな意味で有名ですね(笑)

参考記事…【書評】投資なんか、おやめなさい

投資本についてはよく読みますが、いわゆる節約・家計管理がメインの本はあまり読まないので、今回読んでみました。

その中で、気になった点を挙げていきます。

 

老後の準備は50歳まで不要?

最近では、若いうちから貯金・投資・保険などを活用し、資産形成を行っていこうという風潮がありますが、それに対して以下のように述べています。

20代や30代のときから、老後のための積み立てなどをする必要はありません。老後のことは50歳くらいから考えればいいのです。

なぜなら、数年先の見通しも立てづらい今の段階で、20年も30年も先のことを考えて老後資金を準備しても、その計画自体が大幅にくるってしまう可能性が高いからです。実際、過去10年くらいを振り返っただけでも、経済情勢や国の政策、公的保障、会社員の給料などの給与や雇用環境はどんどん変わっていきました。
出典「やってはいけないお金の習慣」

20歳からNISAとiDeCoを始めたつみ次郎にとっては、耳の痛い話ですね(笑)

実際問題、何十年も先の未来を正確に見通せる人はいないですし、周りの環境だけでなく、自分の環境も大きく変わっているかもしれません。

つみ次郎も奇跡的に結婚し、子供が9人くらいいる可能性もゼロではないですし(白目)

老後については50歳くらいから考えて、それまでは収支のバランスや住宅ローンの返済プラン等、足元の家計をしっかり固めていけば十分という主張につながります。

つみ次郎の場合、将来の人生プランが固まっていないからとりあえず投資(貯金)しているので、スタンスこそ真逆ですが遠い将来のことは分からないという前提があるという点では共通しています。

 

投資は当分の間不要?

著者である荻原博子氏は、基本的に投資は不要&デフレなら預貯金という立場ですので、リスク資産を用いた積極的な資産形成には反対の立場です。

本書の出版は2011年なので約8年前ですが、その立場は現在も変わっていないようです。

投資信託等は金融機関にとってのノーリスク商品であることや、当面誰が投資しても儲かるという経済状況ではないといった理由から、投資よりも元本が保証された貯蓄で資産形成していこうと述べています。

ちなみに、2011年以降で見るとTOPIXもJ-REITもかなり好調でした(笑)

とはいえこれは後出しジャンケンですので、ただの結果論に過ぎません。

いずれにせよ、短期間の相場状況が悪いから貯蓄、良いから投資という考え方は危険ですので、どちらに軸を置くにしても長期的な視野を持っておきたいところです。

 

 

節約・家計管理に凝りすぎない

節約・家計管理に関する項目では、つみ次郎も共感できる点が多々ありました。

その中で、特に共感できた項目のタイトルを挙げていきます(一部省略・改変)

 

・目的別に口座を分けて貯める方法はおやめなさい
・生活費を費目別に「袋分け」はおやめなさい
・「食費は月収の〇%」と予算を決めるのはおやめなさい
・特売やセールを狙って買い出しするのはおやめなさい
・時間や手間のかかる節約はおやめなさい

 

いずれも、つみ次郎が普段節約するうえで意識している事ばかりです。

全体をまとめると凝りすぎないという話にまとまるかと思います。

つみ次郎の場合、無駄が多いからというより面倒だから複雑な手法や管理はしないといったほうがより正しいです(笑)

ちなみにつみ次郎は家計簿等も特につけていませんが、普段から無駄遣いせず節約を意識して、チェックするのは最終的な収支(=余剰資金)だけです。

決済手段も基本は楽天カードに絞っているので、〇〇Payなどとも無縁です(笑)

いろいろ工夫しないと家計が苦しいということは、そもそも生活レベルが不相応ということですからね(辣)

気を引き締めつつも、自然体で節約・家計管理をこなしていきたいところです(ドヤ顔)

 

全体的な感想について

基本的には、一般的に言われている常識や考え方に対して、矛盾や勘違いしやすい点について淡々にしていくような内容になっています。

項目ごとの文章量は少ないので、ある意味では一問一答集のようにサクサク読み進めやすいです。

本書全体のテーマ…というか主張についてまとめると、以下のように集約できそうです。

 

・なんでも人並みにやろうととしない(住宅,車,保険等)
・資産形成をするのに投資は必須ではない
・金融機関(郵便や信金等)のセールスを疑え
・複雑な節約術(クレカ、ポイント等)はやりすぎない
・家計簿や口座を小分けに管理しない(全体で見る)
・民間保険の加入は慎重に(公的保険を理解する)
・60歳以降も働くという選択肢を考えておく

 

つみ次郎としては、項目ごとに賛成できる部分と、反対の部分がハッキリしていましたが、投資から距離を置いてお金について考えるという意味では、いろいろ考えさせられるところがありました。

投資をメインに執筆された投資なんか、おやめなさいでは色々ツッコミ所がありましたが、本書についてはそれなりに納得しながら読み進めることができました。

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おやめなさい次郎

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【年金】金融庁報告書を巡る攻防と対策【2,000万円】 https://siegeljiro.com/kinyuuchou-houkokusho https://siegeljiro.com/kinyuuchou-houkokusho#comments Sun, 16 Jun 2019 01:01:34 +0000 https://siegeljiro.com/?p=10894 つみたて次郎です。

先日6月3日、金融庁より次のような報告書が発表されました。

外部リンク…金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 の公表について

国民の資産形成や年金といった問題についてまとめられています。

以前本ブログでも登場した報告書(案)の正式版ですね。

参考記事…老後までに2,000万円貯めるゲームが始まりました

書かれている内容は非常に多岐に渡りますが、その中で「老後に2,000万円必要」という部分が大きく取り上げられている印象があり、大きな反響を呼んでいます。

政府の中でも様々な動きがあり、その中で特に重要なのは次の2つです。

 

①麻生大臣が報告書の撤回を求める

報告書に対して賛否両論はありましたが、「政府の見解と異なる」「平均で考えるのは無理がある」「赤字になってしまうという表現は不適切」などといった理由から麻生氏は報告書を受け取らないという姿勢を発表しました。

また、安部首相からも「不正確で誤解を与えるものだった」という厳しいコメントも出てきます。

外部リンク…「老後に2000万円」撤回へ 金融相「報告受け取らぬ」
外部リンク…老後資金の不足問題、国会で応酬 首相「誤解与えた」 

上記の表向きの理由は一理ありますが、実際のところ「年金だけで生活できない」という事実の発表に対してこれほど批判が集まるのは予想外で、やむなく別の理由をつけて撤回したと考えるのが自然ではないかと思います。

来月には参院選も控えているので、タイミングも悪かった感じですね。

 

②金融庁局長が報告書について謝罪

上記の動きを受け、報告書をまとめた金融庁より「配慮を欠いた対応だった」と謝罪のコメントが出されています。

外部リンク…金融庁局長「配慮欠いた」と陳謝 2千万円報告書巡り 

これにより、政府にとって報告書は完全になかったことになりましたが、一度世に出回った以上そううまくは収まりません。

報告書の内容は素晴らしかっただけに、結果として与党にとっては「臭いものに蓋をする対応」、野党にとっては「無責任な報告と撤回について批判」といった政治の材料に使われてしまうのは残念ですね。

 

投資クラスタと世間の温度差

今回のような金融・投資に関する話題がニュースとして広まった場合、マスコミや世間の見解に対して「いや、それは違う!」というツッコミを入れがちな投資クラスタですが、今回は特にその傾向が強いといえます。

今回の報告書に関するニュースは半月ほどに渡って続いており、それだけ「老後に2,000万円必要」という言葉のインパクトは大きかったようです(マスコミにとって都合の良いネタだったというだけかもしれませんが)

そのため肯定派・否定派問わず様々な意見が広がっています(建設的な議論であれば有意義なことです)

投資クラスタの場合は次のような要素があるため、肯定的な立場になりやすいです。

・以前から資産形成の必要性を理解している
・高所得な人が多いため2,000万円にビビらない

これは当然の話ですが、老後資金を十分蓄えられる見込みがある人であれば、報告書に対して批判的な立場にはなりづらいですからね。

そもそも若い世代であっても金融資産2,000万円を達成している人はザラにいるのが投資クラスタという魔境ですからね(ドヤ顔)

つみ次郎も順調に行けば65歳に2,000万円は確保できるはずです(脂肪フラグ)

 

今回の報告書に対しては、老後は公的年金だけでは生活できないという「年金制度に対する不信感」に対して批判が集まっているような印象ですが、本当に公的年金だけで生活できると思っていた人は少数派であると考えています。

みんななんとなく年金だけでは足りないことを理解しつつ各自蓄えをしていたところに、「平均で2,000万円必要」という具体的かつ平均的な人では厳しい数字を突き付けられたことで、年金制度に対する不満が爆発したというのがより正しいのではないかと思います。

 

2,000万円用意できない者の末路

あくまで平均にすぎませんが「2,000万円」という数字を出した意味は大きいです。

個人差はありますが、少なくとも数百万~千数百万円は必要になると考えたほうがよいでしょう。

じゃあ準備できなかった人はどうすればいいかというと、次の2つが解決策となります。

 

①定年後も生活費を確保するため働く

公的年金以外の収入がなくなってしまうのが根本的な問題ですので、働き続ければ問題はありません。

「人生100年時代」という言葉もあるように、平均寿命が延びているのであれば労働期間を長くするというのは自然な発想です。

逆に言えばこの解決策を素直を受け入れられる人が少ないからこそ、労働問題や年金問題の調整はデリケートで難しい問題であるともいえますけどね。

 

②生活水準を下げて節約する

年金額を考慮しない生活をしようとするから不足するのであって、年金額の範囲内で生活費をコントロールすれば問題ありません。

厳しく言えば「身の丈に合った生活をしろ」ということです。

報告書によれば、老夫婦の毎月平均収支は次のようになっています。

・収入(公的年金等)…約21万円
・支出(生活費)…約26万円

出典「現代ビジネス

なので差額の5万円をなんとかするために自力で蓄えろという話に発展していますが、いろいろツッコミどころはあります。

特に食費・交通通信・教育娯楽あたりはまだまだ削れそうな感じがしますね。

また、その他の消費支出の割合が高いので、家計を工夫すれば5万円は余裕で節約できそうです。

節約しながらカツカツな老後生活なんてしたくない?じゃあ自力で毎月5万円分蓄えよう(辛辣)

逆に、住居費がわずか1万3千円というのも気になりますね。

持ち家の人と賃貸の人の全体平均なので仕方がありませんが、この数値が根拠になっているということは賃貸派の人は2,000万円どころでは済まないということになります。

あくまで平均なので歪みはありますが、老夫婦二人の生活費が毎月26万円というのは賃貸住まいを仮定しても十分余裕があるように感じますし、毎月21万円に切り詰めることは十分可能でしょう。

もちろん高級車を乗り回したり、頻繁に旅行に行ったりという贅沢は厳しいですけどね。

 

①②にどちらも確実かつ現実的な方法ですが、これを大きく主張する政治家は落選するでしょう(笑)

今回の報告書が炎上したのも、あまりに正論すぎる耳が痛い内容であったからだといえます。

特に、今から2,000万円を準備するのが難しいであろう40代~50代くらいにとっては、ある意味梯子を外されたようなものですからね。

 

現役世代はどうすればいいか?

上記資産はあくまで「現時点での平均」ですので、少子高齢化が進む現状を考えれば、そもそも公的年金で毎月21万円確保すること自体が難しくなるでしょう。

なので2,000万円という数字ですら、今年金保険料を納めている現役世代にとっては生温い金額なのかもしれません。

確かに年金制度そのものは、支給額や支給開始年齢の見直しを行っていけば今後何十年に渡って存続可能かもしれませんが、結果として私たちの生活を圧迫することは間違いありません。

もし日本の年金制度がより良い方向に向かっていくとしても、根本的な解決に向かうためには経済成長や少子高齢化の改善といった長期的な話になるので、今後十数年で解決できる類の問題ではありません。

GPIFの運用方針を変えたり、他の出費を削って補填するといった短期的な方法では解決策にならない以上、どちらに転ぶとしても長い歳月が必要であるということは心得ておかなければなりません。

必要額2,000万円という数字は参考にすぎませんが、この数字が将来はゼロになる(=公的年金だけで余裕のある生活ができる)ことはなく、どう少なく見積もっても数百万単位の金融資産は必要になるはずです。

将来どれだけの金融資産を蓄えられるか・将来どれだけ年金がもらえるか・将来どのくらい生活費がかかるかは不確定である以上、無理のない範囲で投資・貯金を心がけていくしかありません。

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つみたて2000

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住信SBIネット銀行はSBI証券と一緒に開設したいネットバンク https://siegeljiro.com/sumishin-sbi-bank https://siegeljiro.com/sumishin-sbi-bank#respond Mon, 25 Mar 2019 23:01:23 +0000 https://siegeljiro.com/?p=10437 つみたて次郎です。

当ブログでよく登場するSBI証券ですが、そのポテンシャルをフルに引き出すためには住信SBIネット銀行との連携が必須となります。

つみ次郎もメインバンクとして利用しています。(証券口座自体は最近楽天メインに移行中)

また、SBI証券との連携を考えず単にネットバンクの1つとして見ても優秀ですので、今回は銀行口座開設先としての住信SBIネット銀行について解説していきたいと思います。

 

住信SBIネット銀行について

実店舗を持たずオンラインでの取引をメインとする、ネットバンクの1つです。

国内では最大手のネットバンクで、SBIホールディングスと三井住友信託銀行が共同設立しています。

SBIグループ企業の中心的存在でもあり、特にSBI証券とのつながりが非常に深いです。

金融機関コードは「0038」で、支店の多くは果物の名前になっていてユニークです。

下記10支店が存在しています。()内は支店コード

・本店(100)
イチゴ支店(101)
ブドウ支店(102)
ミカン支店(103)
レモン支店(104)
リンゴ支店(105)
・法人第一支店(106)
バナナ支店(107)
メロン支店(108)
キウイ支店(109)

実際に支店があるわけではないので、金融システムの都合上便宜的に分けられている意味合いが大きいです。

SBIに限らず、ネットバンクの支店名はユニークなものが多いです。

通帳や銀行印もなく、基本的にはキャッシュカードによる入出金とインターネット操作による取引で完結します。

 

入出金はコンビニATMがメイン

実店舗の窓口はなく、現金の入出金は全てATMで行うことになります。

対応しているATMは現在次の通りです。

・イオン銀行(イオン・ミニストップ)
・セブン銀行(セブンイレブン・イトーヨーカドー・ヨークベニマル)
・イーネット(ファミリーマート)
・ローソン銀行(ローソン)
・ゆうちょ銀行(郵便局)
・ビューアルッテ(JR駅)

主要コンビニはほぼ網羅しており、コンビニATMは24時間365日稼働しています。

24時間営業ではありませんが、ゆうちょ銀行をカバーしているのも大きいです。

全国のコンビニ及び郵便局のATMで現金を下ろせるというのは非常に頼もしいですね。

むしろここまでくると信用金庫や農協(JAバンク)、メガバンク等にも対応してほしいと欲が出てしまうレベルです(笑)

余程のド田舎でもない限り、近くにATMがなくて困るということはないでしょう。

 

SBIハイブリット預金

住信SBIネット銀行とSBI証券は「SBIハイブリット預金」というサービスで繋がっており、銀行口座→証券口座へリアルタイムで買付余力を反映させることができます。

楽天証券×楽天銀行における「マネーブリッジ」と同じような仕組みですね。

また、住信SBIネット銀行とSBI証券で外貨の為替手数料が違うため、SBIハイブリット預金を経由することで大幅に為替手数料を節約することができます。

参考記事…【SBI証券】米ドルの為替手数料を片道25銭→4銭(2銭)まで下げる方法【住信SBIネット銀行】

住信SBIネット銀行とSBI証券を繋げる最重要サービスといえます。

基本的には証券取引をスムーズにするためのサービスですが、通常の銀行口座より金利が良くなるというオマケがついてきます。

現時点での円預金の金利は次の通りです(2019/3/25現在)

種別 100万円未満 100万円以上
円普通預金 0.001% 0.001%
ハイブリット 0.01% 0.01%

 

SBIハイブリット預金だと通常の10倍になります(白目)

ですが1千万円預けても年間たった千円にしかならないので、金利目当てで預けておく意味はなさそうです。

当面使わないお金等であれば、定期預金や個人向け国債等に振り分けたほうがよさそうです。

また、SBIハイブリット預金にあるお金は住信SBIネット銀行側のキャッシュカードで引き出したり、オンラインで他口座に振り込んだりすることができません。

そのため普段出し入れする金額分は円普通預金に置いておき、超えた額はハイブリット預金にしておくとよさそうです。

現金として引き出したり振込したい場合はSBIハイブリット預金→円普通預金に一旦振り替えてから利用することになります。

1つ手間が増えてしまうのはデメリットですが、逆に言えば「銀行キャッシュカードだけでは引き出せない」というセキュリティ面でのメリットにもなります。

ATMカード(SBI証券側のサービス)を申し込むと、ハイブリット預金から直接引き出し・振り込みができるようになるため上記セキュリティ面でのメリットは消える代わりに円普通預金と同等の使い勝手になります(つみ次郎は未申込)

 

 

ATM・振込手数料が所定回数無料

住信SBIネット銀行では「スマートプログラム」という利用状況に応じて手数料が優遇されるサービスがあります。

ランク1~ランク4まであり、数字が大きいほど優遇されています。

住信SBIネット銀行ではATMによる入金・同行または三井住友信託銀行への振込についてはランク・回数を問わず無制限で手数料無料となっています。

ATMによる出金・上記以外への振込については、ランクに応じて次の回数無料で行うことができます。

ランク ATM出金 他行振込
ランク1 月2回まで 月1回まで
ランク2 月5回まで 月3回まで
ランク3 月7回まで 月7回まで
ランク4 月15回まで 月15回まで

 

上記回数を超えた場合、ATM出金は1回につき108円、他行振込は1回につき154円となっています。

無料範囲外でも激安ですね。実店舗型銀行だと、他行振込1回で千円近くとられてしまう場合もありますからね。

最も低いランク1でも無料でそれぞれ行える回数が与えられているため、あまり取引をしない場合はそれだけで十分かもしれません。

ランクの判定条件については複雑なので公式サイトで確認してください。

外部リンク…スマートプログラム – ランク判定条件

ちなみにランク1→ランク2に上げるのは非常に簡単です。

ほとんどの人は下記いずれかのパターンで満たすことができるのではないかと思います。

①預金残高を30万円以上にする
②ハイブリット預金&外貨預金を利用する
③年齢が30歳未満

上記のどちらか1つをクリアすればめでたくランク2に昇格です。

①については単純明快で、30万円以上の預金があれば即達成となります。

SBIハイブリット預金も含めた合計ですので、メインバンクとして利用するのであれば比較的簡単ですね。

ちなみにつみ次郎は諸事情で20万円くらいしか放り込んでいないので、①の条件は満たしていません(泣)

②については、2つ以上満たすとランク2になれる条件のうち簡単なものを2つチョイスしています。

SBIハイブリット預金については説明不要ですね。もしSBI証券口座で取引しないのであれば、ほんの数円だけ入金しておけばOKです。

外貨預金についても、1通貨単位だけ入金しておけばOKです。1米ドル(約110円)だけ入金しておけばよいですし、一番安く済ますなら南アランド(約8円)ですね(笑)

セコイ手ですが、数円~数百円預けるだけで半永久的にランク2を維持することができます。

米国株や海外ETFをSBI証券で売買しているのであれば、無意識に②を満たしている人が多いのではないかと思います。

ちなみにつみ次郎は③に該当するため特に工夫せずランク2になっています(笑)

若いって素晴らしいね(マウンティング)

ランク2だとATM出金が月5回・他行振込が月3回まで無料ですので、つみ次郎はこれだけあれば十分な感じです。

つみ次郎が住信SBIネット銀行口座を開設したのは今から6~7年ほど前だったと思いますが、ATMと振込で手数料を払ったことは今まで一度もありません(笑)

ランク3以降は結構条件が厳しい(個人的な意見)ので、上記以上の取引回数を行う人であれば事前にチェックしておいたほうがよいかもしれません。

 

スマホが鍵になるスマート認証

住信SBIネット銀行のオプションとして、スマートフォンを利用してセキュリティを強化する「スマート認証」があります。

事前に任意のスマホにアプリをインストールしておき、振込等の取引がある度にそのスマホからの承認が必要になるという仕組みです。

万が一パスワード等がバレてしまっても、スマート認証されたスマホが手元になければ取引できないため安心です。

また、サイトにログインする時点で制限をかけることも可能です。

通常であればユーザーネームとパスワードだけでログインできますが、ログインの際にもロックをかけることで登録したスマホからログイン制限一時解除→ユーザーネームとパスワードでログインという2ステップが必要になります。

つみ次郎もそれぞれ導入しています。

ログインや取引のたびにスマホアプリを起動するのは正直面倒ですが、それほど頻繁にやることでもないですし、自分の大事なお金を守るためですから念には念を入れたいですね。

 

住信SBIネット銀行単体でも優秀

投資クラスタとしてはSBI証券との連携がメインの活用法となりますが、ネットバンク単体で評価しても痒いところに手が届く器用万能といえる仕上がりです。

特にスマートプログラムによる出金と振込手数料節約は大きいですね。ランクを上げるためだけにSBI証券口座を開設してもいいレベルです。

相方であるSBI証券もネット証券の中では最有力候補ですので、住信SBIネット銀行×SBI証券は多くの人にとって最適解となる組み合わせではないかと思います。

投信積立に特化するのであればポイント面で有利な楽天銀行×楽天証券がおすすめですが、ネットバンクの使い勝手も含めて考察するのであればSBIコンビのほうが無難な選択になりそうです。

住信SBIネット銀行とSBI証券は同時に開設手続きが可能です。


上記画像をクリックすると、SBI証券及び住信SBIネット銀行の申込ページに進みます。

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SBI次郎

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楽天証券とSBI証券で受付が始まった「NISA即日買付(簡易NISA口座)」について解説 https://siegeljiro.com/nisa-sokujitsu https://siegeljiro.com/nisa-sokujitsu#respond Sat, 29 Dec 2018 22:01:06 +0000 https://siegeljiro.com/?p=9563 つみたて次郎です。

つみたてNISAや一般NISAをこれから始める場合、まずは1つの証券会社を選びNISA口座を開設する必要があります。

そして従来は、税務署での確認作業があるため実際にNISAで取引できるまで1~2週間ほどかかってしまうという事情がありました。

この問題を解決するために確認作業を簡略化したNISA口座開設方法が誕生し、現時点では楽天証券とSBI証券で受付がスタートしてます。

外部リンク…2019年1月開始!NISA即日買付制度対応で申込から取引までがスピーディーに(楽天証券)
外部リンク…SBI証券、「簡易NISA口座開設」の受付開始のお知らせ

楽天証券では12月29日※、SBI証券では12月18日より受付がスタートしています。

※状況によっては1月4日以降になります。

ただし制度自体が始まるのは2019年1月以降ですので注意してください。

それぞれ表現が「NISA即日買付」「簡易NISA口座」と若干違いますが、同じ制度を意味しています。

参考に楽天証券の場合、次のように必要日数が短縮されることになります。

 

出典「楽天証券

既に楽天証券に口座を持っているがまだNISAを利用していない場合、即日買付制度を利用することでその日にNISAで取引が可能になります。

 

出典「楽天証券

まだ楽天証券口座自体を持っていない場合、即日取引は流石に無理ですが大幅に必要日数が減っています。

コチラの場合これからNISAで投資デビューしようとする人が該当するので、投資に対するモチベーションを下げさせないという意味でも大きな進歩ではないかと思います。

せっかく投資を始めようとしているのに、20日間も待たされたらテンションも下がってしまいそうですからね。

 

 

どちらのケースでも、従来は税務署での確認(NISA口座が他社で重複していないか等)を行い、問題がなければNISA口座で取引開始という流れでした。

しかし今回の制度導入で、税務署の確認を待たずにNISAで取引が可能になったことで、大幅な期間短縮が実現することになりました。

マイナンバーの導入等で口座の開設状況を把握しやすくなったこともその要因かもしれません。

今後は楽天証券やSBI証券だけでなく、他社も導入していくのではないかと思います。

 

つみ次郎の見解

NISA口座開設までのタイムラグというのは、地味ながらも大きなデメリットであると考えていました。

特に証券口座も同時に開設する人は、これから投資を始めようとする初心者もかなりの割合で存在していると思われます。

そしてNISAは長期投資を推進する制度であり、最初の取引が大きな意味を持ちます。(売ると枠が減るから方針転換が難しい)

特につみたてNISAにおいては最初の積立設定が今後の運命を決めるといっても過言ではありませんから、一番肝心な時に待たされてやる気を削がれてしまうのは大きなマイナスです。

ちなみに数年前つみたて次郎がNISA口座を開設した時も、そわそわしながらNISA口座解説完了の通知を今か今かと待っていた記憶があります(笑)

今回のNISA即日買付制度(簡易NISA口座開設)の導入でこの問題はほぼ解消されたといえるので、より気軽にNISAを始められるようになったのは高く評価したいですね。

 

しいて問題点を挙げるとすれば、「NISA即日買付制度」「簡易NISA口座開設制度」というネーミングセンスですね。

「NISA即日買付制度」に関しては、実際に即日NISAを利用できるのは既に証券口座を持っている人に限られますので、制度全体の名称としてはちょっと分かりづらいのではないかと思います。

「簡易NISA口座開設」に関しては、「簡易NISA」という存在しない制度と勘違いしてしまう人もいるような気がします。

あくまで今までと同じNISAを短期間で開設できる制度ですからね。

つみたて次郎としては「かんたんNISA口座開設制度」「スピードNISA口座開設制度」当たりを提案しておきます(笑)

参考記事…つみたてNISA×楽天証券×楽天カードで資産運用
参考記事…【つみたてNISA】楽天証券とSBI証券を比較

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簡易つみたて次郎

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