楽天バンガードの第2回運用報告書が出たので実質コストを計算してみる【VT・VTI・VWO・VYM】
つみたて次郎です。
楽天バンガードシリーズの以下4ファンドについて、第2期運用報告書が出ていました。
・楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
・楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
・楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天VWO)
・楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天VYM)
運用報告書には、信託報酬以外に発生する費用(=隠れコスト)が記載されているため、実際に保有するうえで発生する実質コストを計算して求めることができます。
今回は、実質コストを計算しながら考察していきたいと思います。
いずれも決算期間は2018年7月18日~2019年7月16日となっています。
計算方法等について確認したい方は、第1回運用報告書の記事をご覧いただくと分かりやすいかと思います。
参考記事…楽天バンガードの第1回運用報告書から実質コストを計算してみる
各ファンドの実質コストについて
まずは結論からということで、各ファンドの信託報酬・隠れコスト、そしてこの2つを合計した実質コストについてまとめてみます。
略称 | 信託報酬 | 隠れコスト | 実質コスト |
楽天VT | 0.2196% | 0.0742% | 0.2938% |
楽天VTI | 0.1596% | 0.0638% | 0.2234% |
楽天VWO | 0.2496% | 0.1934% | 0.4430% |
楽天VYM | 0.1896% | 0.1615% | 0.3511% |
楽天VTと楽天VTIについては十分低コストに抑えられていますが、楽天VWO及び楽天VYMについてはかなり高いですね…。
新興国株指数やスマートベータ指数への投資はコストがかさむイメージはありますが、いずれも米国籍ETFを活用して運用する構造上、投信自体の運用コストにそこまで大きな影響を与えるとは考えにくいです。
そのため、投資元ETFの違いというよりは、純資産総額の少なさが仇になっているのかもしれません。
楽天VWOはどうでもいいとして楽天VYMもっと頑張れ💛頑張れ💛
第1回運用報告書との比較
今回は2期ですので、第1回の隠れコストと比較してみます。
略称 | 第1期 | 第2期 |
楽天VT | 0.2724% | 0.0742% |
楽天VTI | 0.1416% | 0.0638% |
楽天VWO | 0.3312% | 0.1934% |
楽天VYM | 0.2575% | 0.1615% |
いずれも前期よりは下がっているので、多少は落ち着いたといえそうです。
参考記事…楽天バンガードの第1回運用報告書から実質コストを計算してみる
特に楽天VTについては前期の4分の1ほどに激減しているので、第1期の高コストは運用初期特有のガバ運用が原因だったと考えてよいでしょう。
まだガバガバな投信が2つほどあるようですね…(呆れ)
臨時レポートとの比較について
楽天バンガードシリーズのうち、楽天VT及び楽天VTIについては、正式な運用報告書以外に3カ月おきの臨時レポートを発表しており、期間ごとの隠れコストを計算することができます。
参考記事…【謎】楽天バンガードの費用明細に関する臨時レポートが出されました
参考記事…【恒例】楽天バンガードの臨時レポート(第2期半年経過分)が出ていました
参考記事…楽天VTと楽天VTIの第2期9ヵ月経過時点の費用明細が発表されました
それぞれの臨時レポートを1年換算した数値を、今回の正式な運用報告書の数値と比較してみます。
楽天VT | 楽天VTI | |
第2期3カ月 | 0.0880% | 0.0901% |
第2期6カ月 | 0.1125% | 0.0749% |
第2期9カ月 | 0.0912% | 0.0648% |
第2期通算 | 0.0742% | 0.0638% |
楽天VTは上がって下がってという山なり、楽天VTIは右肩下がりになっています(笑)
つみ次郎としては、決算日直前に大きなコストが発生している可能性を危惧していましたが、杞憂だったようです。
なんとなく予想はしていましたが、ファンドの運用にかかるコストは年間単位で見ないと分からないということで、期間途中の臨時レポート自体にはあまり大きな意味はないといえそうです。
とはいえ、楽天投信投資顧問が積極的な情報開示を行っていることは評価できますので、コスト増につながらない範囲で頑張っていただければと思います。
第2期決算まとめ
計算上の隠れコスト・実質コストはあくまで参考値に過ぎませんが、明らかなコスト高のファンドを避けるという意味では考慮したい要素の1つであり、楽天VTと楽天VTIについてはもう十分安定しているといってよさそうです。
その一方、楽天VWOと楽天VYMについては、不人気具合も相まって厳しい状況に置かれています。
純資産総額が十分積み上がれば、少なくとも見かけ上の隠れコストは同程度まで改善するはずです(確信)
(最近本家VTVに浮気しつつあるとはいえ)特に楽天VYMは今後も機会があればその都度追加投資していきたいので、もっと人気が出てほしいところであります。
もっとステマしなきゃ…(使命感)
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