楽天VTと楽天VTIの第2期9ヵ月経過時点の費用明細が発表されました

つみたて次郎です。

投資信託の多くは年1回運用報告書が発表され、信託報酬以外のコストを知る手がかりを得ることができます。

その中で楽天バンガードファンドは、年1回どころか3ヶ月枚に簡易的なレポートを発表しており、情報開示に積極的です。

そして今回、楽天VT及び楽天VTIの第期における9ヵ月経過時点の費用明細が判明しましたのでまとめてみます。

外部リンク…運用報告書「1万口当たりの費用明細」の経過について

また、楽天バンガード専用の公式サイトが新しく設立されており、運用会社である楽天投信投資顧問㈱にとって積極的にアピールしていきたい姿勢がうかがえます。

外部リンク…楽天バンガードHEADS

 

楽天VTの隠れコスト

まずは楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の費用明細から計算します。

出典「楽天バンガードHEADS

楽天VTの信託報酬は現在0.2196%ですが、内訳は本家VTの信託報酬0.09%+その他0.1296%となっています。

そして上記に0.09%は含まれておらず、0.1296%のうち9か月分相当は計上されています。

上記表から1年間に換算した信託報酬以外の隠れコストを計算すると次のようになります。

0.1296 ÷ 0.098 × 0.167 – 0.1296 = 0.0912%

計算方法等については第1回運用報告書の記事をご覧ください。

参考記事…楽天バンガードの第1回運用報告書から実質コストを計算してみる

これまでの判明している隠れコストと比較してみます。

対象期間 隠れコスト
第1期決算 17.9.29~18.7.17 0.2724%
第2期3ヶ月 18.7.18~18.10.17 0.0880%
第2期6ヵ月 18.7.18~19.1.17 0.1125%
第2期9ヵ月 18.7.18~19.4.17 0.0912%

 

今回の9ヵ月時点における隠れコストは、3ヶ月時点と6ヶ月時点の中間くらいの水準になっています。

費用明細に記載されている金額は1円単位なので、四捨五入等がされていると年間当たりに直した時にどうしてもズレが生じてしまいます。

例えば3ヶ月時点の費用明細では「(d)その他費用」が0円になっていたので、上記の数値は過少になっている可能性が高いです。

参考記事…楽天バンガードの費用明細に関する臨時レポートが出されました

その分6ヶ月時点の数値が過大になっていると推測すると、今回9ヵ月時点の数値がその中間くらいというのは辻褄が合います。

参考記事…楽天バンガードの臨時レポート(第2期半年経過分)が出ていました

いずれにせよ対象期間が長いほど数値のブレも減るはずなので、現時点では9ヵ月時点の数値を年換算したものが一番信頼できるのは間違いなさそうです。

 

楽天VTIの隠れコスト

次は楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の費用明細を確認します。

出典「楽天バンガードHEADS

楽天VTの信託報酬は現在0.1696%ですが、内訳は本家VTIの信託報酬0.04%+その他0.1296%となっています。

※近日中に0.1596%(0.03%+0.1296%)になると思われます。

参考記事…バンガードETFの信託報酬が改定【BND・VEA・VO・VOO・VTI・VTV・VUG・VV・VXF】

こちらもそのうち0.04%は含まれておらず、0.1296%のうち9か月分相当は計上されています。

上記表から1年間に換算した信託報酬以外の隠れコストを計算すると次のようになります。

0.1296 ÷ 0.092 × 0.138 – 0.1296 = 0.0648%

これまでの判明している隠れコストと比較してみます。

対象期間 隠れコスト
第1期決算 17.9.29~18.7.17 0.1416%
第2期3ヶ月 18.7.18~18.10.17 0.0901%
第2期6ヵ月 18.7.18~19.1.17 0.0749%
第2期9ヵ月 18.7.18~19.4.17 0.0648%

 

楽天VTと異なり、段階的に隠れコストが減っているように見えます。

純資産総額の増加に伴いコストが抑えられているとプラスに捉えることもできますし、時期によって発生する費用にブレ幅があるとマイナスに捉えることもできます。

もしくはどちらでもなく、費用明細の数値が1円単位で記載されていることが原因でたまたまこうなっているだけかもしれません。

 

第2期の正式な結果に期待

年1回でいい報告を3ヶ月毎に発表したり、楽天バンガード専用サイトを立ち上げたりと、顧客に対する積極的なアプローチは評価できます。

その一方、費用明細の中途結果がどれほどの意味を持っているかはまだ分かりません。

楽天VT・楽天VTIともに第1期の運用報告書から計算した隠れコストと、第2期の中途結果から概算した隠れコストには大きな差があります。

なのでもしかしたら、決算日の直前に大きな費用が発生して、結局第2期も第1期と同じくらいの隠れコストになってしまう・・・という可能性も考えられなくはありません。

運用報告書を作成するためのコストなんかもかかりそうですからね。

とはいえ単に第1期が高すぎただけで、第2期以降は今回試算した水準になっているとは思います。

なので今回試算した第2期隠れコスト(仮)と、今後発表される正式な第2期隠れコストが大体同じ数値になれば、3ヶ月毎の中途結果発表も意味があるものになるといえます。

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楽天バンガード次郎

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