バークシャーとバリュー株投資とAMZN
つみたて次郎です。
先日バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)がアマゾン・ドットコム(AMZN)に投資していることが発表され、話題になりました。
参考記事…【悲報】バークシャーがアマゾン株に投資
投資判断を直接下したのはバフェット氏やマンガー氏ではないようですが、バークシャーはこの2人の会社というイメージが強く、バリュー株の対極ともいえるAMZNに投資したという事実は大きいです。
いつもお世話になっているthe financial pointerにて分かりやすく解説されていたので紹介します。
外部リンク…バリュー投資の本質:ウォーレン・バフェット
一般的にバリュー株投資というのはPERやPBRを基準に考えられることが多いですが、バフェット氏及びマンガー氏にとってはそうではありません。
記事中で出てくる「バリュー投資1.0」「バリュー投資2.0」という例え方は分かりやすいので必見です。
バリュー投資1.0…適正価格より安く買い適正価格より高くなったら売る(グレアム流)
バリュー投資2.0…超過収益を上げている企業に投資して持ち続ける(バフェット流)
バリューもグロースも本質は同じ
バリュー株投資とグロース株投資は本来対になる存在ですが、それは株式の選別方法の違いでしかありません。
中長期で保有する前提であれば、どんな投資対象であろうと本質価値より割安で買えればより多くの利益が得られるということに過ぎません。
バフェット氏も「グロースもバリューも同じようなもんやろ」という趣旨のコメントをしています。シーゲル氏の著書「株式投資の未来」では、第3章の冒頭に上記に関するバフェット氏の引用文が載っているので、手元にある方はぜひ見てください。
ちなみにシーゲル氏が提唱した戦略は、バリュー投資1.0と2.0の中間といえるアプローチであるとつみ次郎は考えています。
バリュー株は「低成長&超割安」、グロース株は「高成長&割安」な銘柄を探すゲームであり、どちらのスタイルであろうと割安な株を探さなければいけないという点で共通しています。
特にバフェット氏やマンガー氏のようなスタイルの場合、「本質価値より割安」という魔法の言葉を使うことであらゆる投資判断を正当化できてしまいます。
なので最近話題になる「AMZNはバリュー株」という説も、バリュー投資2.0の視点で十分主張できる話です。
AMZNの適切なPERやPBRは、今よりずっと高い所にある可能性もありますからね。
バリュー株orグロース株という区別すら存在しないのがバリュー投資2.0であり、究極の投資スタイルであるとともに、究極の理想論でもあります。
身も蓋もない言い方をすれば「将来爆上げする株に投資しろ」と言っているようなものですからね(笑)
その意味では定量的な基準があるグレアム流やシーゲル流のほうが、投資難易度という意味では大分敷居が下がるといえます。
バフェット氏の変化とバークシャー
直接投資判断をしたのがバフェット氏ではないとはいえ、バークシャーという組織の中でAMZNへの投資が始まったというのはとても興味深い変化といえます。
バークシャーの投資スタイルはバリューからグロースに変化しているという分析もありますが、これはバリューとグロースを区別して考えている世間一般から見た解釈であるといえます。
大きく変化しているように見えるバークシャーも、当事者にとっては今まで通りのことを積み重ねているだけなのかもしれません。
今回の話はAMZNホルダーにとっては嬉しいニュース、BRK.Bホルダーにとってはどちらともいえるニュースとなりそうですが、バフェット氏本人の判断ではないからか思ったより話題が盛り上がってないように感じます(泣)
とはいえバークシャーも、それを率いるバフェット氏も全知全能な存在ではありませんから、あまり影響しすぎないくらいが調度いいのかもしれません。
つみ次郎も特に気にすることなく、AMZNが絶対含まれることのないVTVや楽天VYMへの投資を継続していきたいです(笑)
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