借金(ローン)と投資とリスク許容度
つみたて次郎です。
長期投資を成功させる要素を大きく分けると、次の3つに分類することができます。
①投資対象(投資戦略)が正しいこと
②途中でビビったりして狼狽しないこと
③急な出費で投資元本を毀損しないこと
他にもいろいろな要素がありますが、個人投資家が損を出して撤退するのであれば上記3つが主な理由になりそうです。
①については、インデックス運用を基本とする場合は大きく間違える確率は減りますし、例え幅広く分散投資しても市場と一蓮托生ですので、個人ではコントロールできない要素です。
②については精神面の意味合いが大きく、自分のポートフォリオの特性をしっかり理解し、暴落時も他人の狼狽に巻き込まれないように普段からイメトレしておきたいところです。
そして今回は、③について掘り下げて考えていきたいと思います。
リスク資産から取り崩しは避けたい
伝統的金融資産は長期保有することで、将来的な元本割れリスクを抑えるとされています(特に株式は平均回帰によりその傾向が強い)
裏を返せば短期間の保有ではあまり利益が出なかったり、含み損状態であるということも覚悟しなければなりません。
2018年からつみたてNISAが始まりましたが、去年は大きな暴落を経験しており、一時期は「含み損フレンズ」が大量発生する事態でした。
つみ次郎は2014年から投資をしているので悠々と含み益をキープ中ですが、たかだか5年程度の投資期間では運の要素が大きいですし、偶然うまく相場に乗れただけかもしれません。
米国株は現在も割高に推移しているので、あっという間に含み損フレンズの仲間入りになってしまう可能性も十分考えられます(笑)
いずれにせよ含み損になってしまった時に泣く泣く売らなければならない事態を避けるように心がけなければなりません。
途中で売らないようにするために
投資元本を投資成績以外の要因で減らさないようにするためには、労働収入や生活費のバランスをうまく調整していくのが一番大切です。
特にインデックス投資では投資可能額…いわゆる入金力が特に大事といわれていますが、途中で売る必要性が出てしまうというのは「入金力マイナス状態」であり、もっとも避けなければならない事態です。
この不用意な売却を避けるためには、次の3つが主な対策になります。
①生活防衛資金を用意する
②収入を増やす
③支出を減らす
生活防衛資金については定義が様々ですが、一般的には「ポートフォリオ外に用意しておくキャッシュ等」です。
万が一急な出費や収入が途絶えたときに、生活防衛資金から補填することでその場を凌ぐことができます。
ただし結局生活防衛資金を十分用意していても、保有資産全体のバランスを考えるとあまり意味がないということもできます。
参考記事…生活防衛資金の取り崩しについて考える
そもそも生活防衛資金を蓄えすぎると投資機会を失うことになるので、単に多くの額を準備しておけば安心ともいえないのが悩みどころです。
②収入を増やすについては、各自頑張ってください。つみ次郎もブログ運営に奮闘中です(笑)
そして③支出を減らすについては、確実かつ比較的容易にコントロール可能な要素です。
支出を減らすというのは普段の節約もありますが、さらに大きいのは「長期的な支払い義務の有無」です。
借金の有無がリスク許容度に影響
収支を合わせるのが株式会社の使命であるように、私たち個人投資家も収支をうまくコントロールして黒字を維持しなければなりません(赤字ならそもそも投資云々言ってられない)
仮に同程度の収入があるのであれば、収支が少ないほど家計に余裕が出ますし、投資に回せる金額も増え、いざという時にも少ない支出でやり過ごせるので柔軟な対応が可能になります。
その意味で借金やローン等の定期的な返済義務というのは、その逆の悪影響をもたらす要素ということになります。
つみ次郎は何かを始めようとするときに、イニシャルコスト(初期費用)はあまり気にしませんが、ランニングコスト(維持費用)はとても気にします。
これは支出の前倒しを意味するので本来よい傾向ではありませんが、そのおかげで毎月の支出は非常に少なく抑えられており、現在では毎月10万円ほどで生活ができています。
その性格のせいか、つみ次郎はこれまで大きな借金やローンを抱えたことがないのがちょっとした自慢です。
高卒なので奨学ローンも借りていませんし、黒塗りの軽自動車(ボロ中古)を一括購入なため自動車ローンもありません。
もちろんマイホームも買っていないので住宅ローンもおそらく利用することはないでしょう。
細かい点では保険も県民共済(掛け捨て型)だったり、スマホ代も一括購入して格安SIMをぶちこんでいるので細かい出費もかなりコンパクトに抑えられています。
現在だと、毎月の投資以外の支出は全部合わせて10万円弱に抑えられています。
まぁこれらは自己投資や消費をケチっていることの裏返しですので、自慢する相手を選ぶ必要はありそうです(笑)
とはいえ少なくとも投資家…さらに広げてライフプランニングという視点から見れば非常に身軽な状態ですので、仮に投資で大失敗しても人生に致命傷を与えることにはならないでしょう(脂肪フラグ)
つみ次郎は確定的な出費を抑えることで、できるだけリスク許容度を高めて資産形成を行っていこうという方針です。
株式会社の無借金経営同様、必ずしも好ましい方針とはいえませんが、破産しにくいという意味では投資家として生き残りやすいのではないかと思います。
逆に言えばつみ次郎の生活防衛資金50万円+その他全部株式ファンド全力という現状は、上記の身軽なつみ次郎の環境の賜物といえます。
参考記事…つみたて次郎の秘密のポートフォリオ
既に借金を抱えている、あるいはこれから借金を抱えることになる皆さんは、少なくともつみ次郎よりは保守的に投資と向き合う必要があるということになります(露骨なマウンティング)
というのは半分冗談ですが、自身の収支のバランスを考えてリスク許容度を見極め、投資方針を練っていくことが大切ですね。
参考記事…投資額が増えるとリスク許容度は高くなるか?低くなるか?
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