eMAXIS Slimの信託報酬が引き下げ(TOPIX・日経平均・先進国債券・8資産均等)
つみたて次郎です。
eMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJ国際投信㈱より、一部商品の信託報酬引き下げについて発表されました。
外部リンク…業界最低水準の運用コストを目指す『eMAXIS Slim(イーマクシススリム)』信託報酬率引き下げを実施
下記4ファンドが5月14日より変更されます。
ファンド名 | 変更前 | 変更後 |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.1674% | 0.1512% |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.1674% | 0.1512% |
eMAXIS Slim 先進国債券 | 0.1836% | 0.1512% |
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 0.17172% | 0.1512% |
これによりいずれも信託報酬最安値タイになります。
eMAXIS Slimは他社商品の最安値に追随することを目指していますが、プレイリリース中に気になる表記がありましたので引用します。
運用コスト見直しに係る『他社類似ファンド』の範囲を、『個人型確定拠出年金(iDeCo)にて採用されているファンド』にまで拡大します。
引用「三菱UFJ国際投信」
つまりDC専用ファンドであっても、iDeCoで競合するならライバル認定しますよということです。
eMAXIS SlimはSBI証券、松井証券、マネックス証券等のiDeCoで投資可能となっていますので、選択肢となりうるDC専用ファンドの引き下げに追随してくれるのはとても安心です。
個人投資家の立場で見ればDC専用かどうかというのは大きな意味を持ちませんが、これまでDC専用ファンドは「DCでしか投資できないお宝ファンド」という側面がありました。
しかし最近ではその法則も崩れており、その差はなくなりつつあります。
eMAXIS Slimがその風潮をさらに推し進めることになりそうです。
ちなみにプレイリリース中には「4月5日時点における他社類似ファンドの公開情報を元に決定」と記載がありますが、この直近に何があったかは良く分かりませんでした(泣)
上記記載からDC専用ファンドに抵抗したのは間違いなさそうなので、おそらく2月に発表された下記のニュースが深く関係していそうです。
参考記事…野村AMが運用するDC専用ファンドの信託報酬が引き下げられます
引き下げ幅もおそらく一致しているので、野村に合わせたのと思われます。
つみ次郎の見解としては、DC専用ファンドは販路が限定されるため純資産総額が伸びづらい運命にあるので、(DC専用ファンド以外と比較して)明確なメリットがない限り投資は控えたいと考えています。
信託報酬等に大きな差がなければあえてDC専用ファンドを選ぶメリットはないと思います。
そもそも投資する場所(特定口座・NISA・iDeCoなど)ごとに金融商品の名称が中身が変わってしまうのはあまり好ましい傾向ではないので、今回eMAXIS SlimがDC専用ファンドにもガチンコで勝負を仕掛けたのは好感が持てます。
※Slim,Fat,つみたてんとうという同一商品別価格問題については今回はスルーします。
今回のニュースで再度実感したことは「メジャーなファンドは競争でどんどん低コストになる」ということです。
今回引き下げられたTOPIX・日経平均・先進国債券・8資産均等型というのはインデックスファンドとしてメジャーな存在であり、eMAXIS Slim以外のシリーズでも大抵存在しています。
商品数が多ければ信託報酬の引き下げ機会も多くなりますし、さらにeMAXIS Slimが執拗な追随を見せるので引き下げが引き下げを呼ぶ好循環となります(投資家から見れば)
今回引き下げられたeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)にいたっては野村のDC専用ファンドと直接競合する商品がないのに引き下げられているので、「バランスファンド最安値をキープするため」みたいなノリで下げられたようにしか見えません(笑)
少なくとも業界トップを走るeMAXIS slimが「他社最安値に追随」という方針を貫く限り、メジャーな指数に連動するファンドに投資している人から順にその恩恵を受けることになりそうです。
つみ次郎が保有しているeMAXIS Slim S&P500の引き下げはしばらく先になりそうですね(泣)
S&P500は指数としては世界的に最もメジャーといえますが、国内投信のベンチマークとしてはややマイナーな立ち位置です。
「他社の数値なんて気にせずひたすら低コスト化の限界を目指すで!」という方針が個人投資家にとっては一番ありがたいですが、そこまで求めるのは贅沢かもしれません。
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Slim次郎