iDeCoに対するイデコ次郎のスタンスまとめ🐬
いでこ次郎です。(約2ヶ月ぶりの登場)
ツイッタランドにてiDeCoの是非について盛り上がっているようですので、つみ次郎も一石投じてみたいと思います。
その発端と思われるのは、以下のツイートかと思われます。
ほらきた。もうきた。国家財政は待ったなしなので、出来ることは速やかにやってくる。退職金控除を拠所にする「iDeCo」には政治リスクが存在するって話、素直に受け止めた方が絶対いいと私は思うんだ。
▶︎勤めた期間が20年を超えると控除額が大きくなる退職金課税の見直し
https://t.co/sKa6LH4Y6P— HIRA💊 (@Open_JP) October 2, 2019
少し前にも話題になりましたが、iDeCoを一括受取する場合は退職金扱いで課税&受取になりますので、退職所得控除の変更というのは極めて重要な要素です。
iDeCoという制度自体がメリット・デメリット共に大きく振り切れた内容となっており、iDeCoに対する評価は様々です。
つみ次郎は上限(毎月23,000円)までガッツリ拠出しており、全体としては肯定的な立場を取っていますが、利用する人を選ぶクセの強い制度という認識を持っています。
所得税は?
— らくからちゃ (@lacucaracha) October 3, 2019
幸いつみ次郎の場合、所得控除の恩恵が少ない(=所得が少ない)という致命的な一点を除けば極めてiDeCoに向いている状況であるといえます(号泣)
とはいえ、つみ次郎の場合でも所得にかかる税金(住民税+所得税)は約15%ですので、拠出額の15%が即返ってくる資産運用と考えれば十分すぎるほど強力です。
前置きが長くなりましたが、議論に上がっているテーマをピックアップして1つずつ掘り下げていきたいと思います。
退職所得控除の改悪リスク
現状、iDeCoの加入者は加入年数に応じて、以下の額だけ退職所得控除を適用することができます。
1~20年目…毎年40万円
21年目以降…毎年70万円
仮に20歳から60歳まで40年間フルに加入した場合、最大で2,200万円になります。単純にiDeCo受取時の金額がこれ以下であれば、全額非課税で受け取ることができます。
ただし、会社等から受取る退職金も同じテーブルで計算することになりますので、iDeCoとは別に受け取る退職金等が多い場合、控除枠からはみ出してしまう可能性があります。
つまり退職金が多い人、iDeCoの利用年数または勤続年数が短い人ほど、受取時に課税されてしまう金額が増えてしまうことになりかねません。
そして、今後さらに所得控除枠が減ってしまうのであれば、よりシビアな判断を求められることになります。
場合によっては、iDeCoを利用すると相対的に損する可能性すらありますので、退職金がっぽり貰えそうな人はぶちこむ前によく考えておきましょう。
参考記事…専業主婦でも確定拠出年金(iDeCo)に加入するメリットはある
一括受取が廃止されるリスク
こんなツイートを見かけました。
【iDeCoは年金だから】
これは気をつけたほうが良いフレーズだ。
政府役人が「一時金受取の廃止」を狙ったときに、「そもそも、iDeCoは年金だから一時金で受け取れるのはおかしい」って言われかねない。
— ミスターマーケット🏊♂️米国株・日本株 (@mrmarket_japan) October 3, 2019
これはまさにその通りだと思います。
現状、iDeCoは年金でありながら、退職金のような性質も併せ持っています。
いやー、それよりネーミングちゃう?
個人型確定拠出年金
↓
個人型退職金積立
にすれば控除の関係が分かりやすい。
退職金制度のある会社の人は、自分に必要か試算できるし。— ぱぱやん(投資) (@papayan123_ETF) October 5, 2019
一括で受取れたほうが自由度が高いですが、それは年金制度本来の趣旨に反しますので、個人的には実際にテコ入れしてもよい部分だと思っています。
受給年齢の変更リスク
iDeCoは通常、60歳に到達した時点で一括または年金という形で受け取ることになりますが、その60歳という数値が変わる可能性も十分考えられます。
参考記事…iDeCo(イデコ)の引き出し可能年齢が60歳→65歳になる可能性
つみ次郎のように老後の生活資金確保として割り切っているならさほど問題ではありませんが、例えば「60歳になったらiDeCoで貯めたお金で世界一周旅行しよう!」みたいに考えている人にとっては最悪のシナリオです。
国の意向次第で受給年齢がズレるかもしれないこと、一括受取が不利になるあるいは上記のように廃止になる可能性も有り得ないとは言い切れないので、使い道・使う時期が明確になっている資金形成には向いていないといえます。
また、「途中で引き出せないから確実な資産形成ができる」「iDeCoは年金だから引き出せないのは当然」という意見もありますが、どちらも短所も無理やり長所に変換しただけであり、本質的にはデメリットであるという意識を持っておくことが大切だと思います。
特に後者については、より正しく表現すれば「iDeCoは年金としてしか活用できない」となります。
老後資金の確保というのは多くの人に求められる課題ですが、必ずしも個人年金、国民年金基金、そしてiDeCoといった年金と名のついた制度で準備する必要はありません。
つみたてNISAや財形貯蓄なんかで年金形成を行ってもいいわけですからね。
特別法人税復活リスク
iDeCo含む公的年金残高に毎年1.173%ずつ課税するというとんでもルール、特別法人税は現在凍結されていますが、万が一凍結解除された日にはiDeCoはイケてる制度から〇ソ制度に成り下がります。
参考記事…確定拠出年金における特別法人税について
つみ次郎としては凍結解除はほぼ有り得ないと判断していますので、そんな確率の低い話よりも上記で触れてきたような目に見える改悪の恐怖で震えて眠りたいと思います(プルプル)
むしろ特別法人税を復活させないとならないような状況に追い込まれた日本を想像するだけでも辛いです(資本主義崩壊フラグ)
いでこ次郎のiDeCo感まとめ
iDeCoが様々なリスクを抱えた諸刃の剣であることには変わりありませんが、iDeCoのメリット・デメリットだけをみてiDeCoの評価を下すことはできません(深い)
老後資金の確保という視点で見ても、iDeCo以外にも無数の選択肢が存在していますし、それぞれ長所短所も存在しています。
つみ次郎の場合、iDeCoと直接比較しているのは特定口座です。
極端な話、iDeCoが改悪され続けたとしても特定口座を使うよりメリットが大きければ、iDeCoはつみ次郎にとって価値のある制度です。
例の牛さんがいいことつぶやいていたので張っておきます。
たまにはええこと言うな(褒)
— つみたて辛次郎 (@tsumitatejiro) October 3, 2019
とても極端な話をすれば、特定口座における取引の税率が20%→80%とかになれば、みんなiDeCoでの運用を検討するでしょう。
もちろんここまで極端なことをすれば大きな反発を生みますし、実際に起こる可能性は限りなく低いです。
それと同じように、iDeCoが明らかに利用価値がなくなるレベルまで改悪されるとは思っていませんし、そもそも保有資産だけ一部をiDeCoに預けておくというスタンスであれば、そこまでダメージを受ける心配もありません。
あくまで金融資産ではなく、年金扱いなのもリスク分散の観点から見れば好ましいともいえます。
参考記事…iDeCoの隠されたメリット!自己破産しても生活保護を受けても没収されない究極の財産隠し場所!
逆に言えば、保有資産の大部分をiDeCoで運用していると60歳になるまで大きな資金拘束を受けることになってしまいます。
あくまで他の資産運用(NISA等)と併用して使うのがiDeCoのうまい活用法だと思います。
コアの資産運用口座にはなりえませんが、サテライト?の資産運用口座として多くの強みがあるのがiDeCoです。
投資資金に余裕のある人は、自分の属性とよーく相談して加入を検討してみてはいかがでしょうか?
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いでこ次郎