eMAXIS Slim 国内債券インデックスの信託報酬が0.1296%に引き下げ
つみたて次郎です。
eMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJ国際投信㈱より、信託報酬引き下げについて発表がありました。
外部リンク…業界最低水準の運用コストを目指す『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』信託報酬引き下げを実施
具体的には、国内債券について3月19日より変更されます。
ファンド名 | 変更前 | 変更後 |
eMAXIS slim 国内債券インデックス | 0.1512% | 0.1296% |
先日Smart-i 国内債券インデックスが信託報酬0.1296%に引き下げられましたが、それに対抗しての引き下げといえそうです。
これにより、国内債券インデックスファンドとしては同率で最安値に並びました。
ちなみにDC専用商品も含めると、野村DC国内債券インデックス・ファンド・NOMIRA-BPI総合も0.1296%で横に並びます。
参考記事…野村AMが運用するDC専用ファンドの信託報酬が引き下げられます
もはや驚きはありませんが、eMAXIS Slimの執拗なまでの追随はホルダーにとって安心できる材料ですね。
「主要ジャンル全てで信託報酬最安値」という肩書は、インデックスファンドとしては最高の誉め言葉です。
その一方、何が何でも最安値を追求するという姿勢は、採算度外視してますと宣言しているようなものですので、長期存続が必要不可欠である投資信託業界の流れとしてはプラス面ばかりではないといえます。
もちろんeMAXIS Slimが他社を圧倒することで多くの資金が流入することは運用会社にとっても良いことですし、純資産総額が増えればコスト削減にもつながるため、ホルダーにも恩恵をもたらします。
その一方、eMAXIS Slimが常に最安値になるよう引き下げを行うのであれば、当然ながら他社の参入は消極的になるので、ますますSlim帝国の天下統一が進むことになります。
この流れは既に進行しつつあり、Slim帝国民としては理想的なシナリオではありますが、それによって他社ファンドが全滅してしまうのは困ります。
つみ次郎もeMAXIS Slimシリーズは高く評価していますが、それでも全面的に信頼できるとは言い難いですし、やはりいくつかの選択肢からチョイスしていきたいと思っています。
参考記事…似たような投資信託を複数保有するメリット
そのため、少数の有力ファンドが№1を競い合う「寡占状態」が理想的だと思っています。
米国ETF市場におけるバンガード・ブラックロック・ステートストリートの3社みたいなパワーバランスだとちょうどいいかもしれません。
現時点ではeMAXIS Slimと<購入・換金手数料なし>ニッセイが2大勢力となっていますが、最近はニッセイに関するニュースがないので少し寂しいです(笑)
この2つに割って入ったのがSmart‐iでしたが、やはり後発組なので厳しい戦いを強いられています。
もはや単なる信託報酬争いは歓迎できないステージに突入しているのかもしれません。
とはいえ、eMAXIS Slimが最安値を追求するのは戦略として間違ってはいないと思いますし、顧客側が下げ過ぎを心配するのはちょっと変かもしれません。
かなり贅沢な悩みではありますが、インデックスファンド業界のパワーバランスを保ちつつ、全体のパイが成長してくれたらいいなと思っています。
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Slim次郎