マネックス証券にてスパイダーの超低コストETFが18本新規取り扱い開始!

つみたて次郎です。

マネックス証券より、素晴らしいニュースが発表されました。

外部リンク「話題の超低コストポートフォリオETFがついに日本へ

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが運用する、超低コストなETF計18本が、マネックス証券にて取り扱い開始となります。

同社が展開するブランドとしては、「スパイダー(SPDR)」が非常に有名です。

中でも海外ETFであるSPDR S&P500(SPYは、総資産額が20兆円近くもあり、これは世界中のETFの中でもダントツの1位です。

そんなスパイダーシリーズですが、全体的に信託報酬が高めになっており、日本ではバンガードのETFや、ブラックロック(BLK)が手がけるiシェアーズのほうが知名度も人気が高い気がします。

しかし今回マネックス証券に追加された18本は、そのようなイメージを払拭するような素晴らしいETFばかりです。

まずは、各ティッカーシンボルとETF名を紹介します。

ティッカー ETF名
SPTM SPDR ポートフォリオ米国トータル・ストック・マーケット
SPLG SPDR ポートフォリオ米国大型株式
SPMD SPDR ポートフォリオ米国中型株式
SPSM SPDR ポートフォリオ米国小型株式
SPYG SPDR ポートフォリオS&P 500 グロース
SPYV SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式
SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式
SPDW SPDR ポートフォリオ先進国株式(除く米国)
SPAB SPDR ポートフォリオ米国総合債券
SPSB SPDR ポートフォリオ米国短期社債
SPIB SPDR ポートフォリオ米国中期社債
SPLB SPDR ポートフォリオ米国長期社債
SPTS SPDR ポートフォリオ米国短期国債
SPTL SPDR ポートフォリオ米国長期国債
FEZ SPDR ユーロ・ストックス50
SJNK SPDRブルームバーグ・バークレイズ短期ハイ・イールド債券
BWX SPDR ブルームバーグ・バークレイズ世界国債(除く米国)
TOTL SPDR ダブルライン・トータル・リターン・タクティカル

 

全て先頭にSPDRの文字が入っています。かなり幅広いジャンルをカバーしており、これらを組み合わせるだけで多彩なポートフォリオを組むことができそうです。

各ETFの実質的な投資対象と、信託報酬についてもまとめてみます。

ティッカー 投資対象 信託報酬
SPTM 米国株全域 0.03%
SPLG 米国大型株 0.03%
SPMD 米国中型株 0.05%
SPSM 米国小型株 0.05%
SPYG S&P500グロース株 0.04%
SPYV S&P500バリュー株 0.04%
SPYD S&P500高配当株 0.07%
SPDW 米国外先進国株 0.04%
SPAB 米国総合債券 0.04%
SPSB 米国短期社債 0.07%
SPIB 米国中期社債 0.07%
SPLB 米国長期社債 0.07%
SPTS 米国短期国債 0.06%
SPTL 米国長期国債 0.06%
FEZ 欧州大型株50社 0.29%
SJNK 米国短期ジャンク債 0.40%
BWX 米国外国債 0.50%
TOTL モーゲージ担保証券等 0.55%

 

いずれも素晴らしい低コストです。

超低コストで有名なバンガードETFよりもさらに低コストな商品もあり、非常に有力な選択肢となります。

 

 

ここからは、つみたて次郎の独断と偏見で、特に注目のETFをいくつか考察してみたいと思います。

 

SPDR ポートフォリオ米国トータル・ストック・マーケット(SPTM)

米国市場を幅広くカバーしており、信託報酬は0.03%と激安です。

米国市場全体への投資といえば、バンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)が非常に有名ですが、こちらは信託報酬が0.04%ですので、それよりも低いことになります。

内容は非常に似ていますが、ベンチマークが異なります。

 

SPTM…SSGA トータル・ストック・マーケット指数
VTI…CRSP USトータル・マーケット・インデックス指数

 

連動指数の違いからか、SPTMの銘柄数は約2,800種類・VTIは約3,600種類と差があります。

また、VTIはバンガードの看板商品で、総資産額が約1,000億ドルあるのに対し、SPTMは約23億ドルしかなく、総資産額には40倍以上の差があります。

個人的には、0.01%の差を追いかけるよりは、流動性や繰上償還リスクに考慮してVTIを選びたいですかね。

 

SPDR ポートフォリオS&P 500 バリュー株式(SPYV)

S&P500銘柄のうち、バリュー株を重視して構成されているETFです。信託報酬は0.04%になっており、スマートベータ系ETFとしては脅威です。

ただし、銘柄数は2018年3月末時点で389種類もあり、対となるSPYG(グロース)と重複している銘柄も多数ありそうです。

競合商品としては、バンガード・米国バリュー(VTV)がありますが、信託報酬は0.06%ですので、コスト面ではSPYVに優位性があります。

両方ともセクター別比率では金融がトップになっており、構成比率もそれぞれ25%前後になっています。

全体的に内容は近いですが、VTVではマイクロソフト(MSFT)が約6%組み込まれていて構成比率トップになっているのに対し、SPYVでは未採用になっており、その影響かSPYVは情報技術セクターの比率が低めになっています。

つみたて次郎はVTVを高く評価していますが、SPVYもそれに匹敵するくらいのポテンシャルがありそうです。

 

SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式(SPYD)

S&P500のうち、配当支払い上位80銘柄で構成されています。信託報酬は0.07%となっており、高配当ETFとしては最安値クラスです。配当利回りは約4%程度です。

競合商品としては、バンガード・米国高配当株式(VYM)iシェアーズ・コア米国高配当株(HDV)があり、この2つはどちらも信託報酬0.08%になっています。

SPYDの最大の特徴は、独自のセクター比率です。

不動産(REIT)と公共事業がそれぞれ約25%を占めており、この2セクターだけで全体の半分近くになります。

公共事業セクターは、全体的に高配当な銘柄が多く、高配当ETFで多く組み込まれるのはよくあるパターンです。

しかし、不動産セクターは通常、REIT型ETFとして組成されることが多く、株式型ETFにおいてはほぼ組み込まれないか、採用されてもほんの数%だけというケースが多いです。

そんな不動産が25%を占めているのは極めて珍しく、SPYDは高配当株式というよりも、高配当株式+高配当REITで構成されたバランスファンドと考えたほうが良いかもしれません。

かなり特徴の尖ったETFですが、信託報酬は0.07%と激安ですから、投資方針と一致するのであれば面白い選択肢となりそうです。

ちなみに個人的には、公共事業もREITもあまり好みではないので、すこしガッカリしました(泣)

 

SPDRまとめ

バンガードやiシェアーズに匹敵する、いやそれ以上の低コストを実現したSPDRのETFシリーズには、正直とても驚きました。

これほどのETFが、国内証券会社であるマネックス証券会社で売買できるのは、本当に素晴らしいです。(あいにく私は口座を持っていませんが)

一部例外はありますが、純粋に低コストを追求したインデックスファンドになっており、海外ETFを中心に投資している人にとっては乗り換えも視野に入りそうです。

最近では、国内投資信託の充実もあり影が薄くなりつつある海外ETFですが、再び大きな話題となりそうな素晴らしいニュースでした。

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SPDR次郎

マネックス証券にてスパイダーの超低コストETFが18本新規取り扱い開始!” に対して1件のコメントがあります。

  1. mican より:

    いつも勉強させてもらってます!
    こちらを参考に、SPYDを少し掘り下げて記事にさせてもらいました。

    報告と宣伝を兼ねて。
    ご迷惑だったら消してください。

  2. つみたて次郎 より:

    ≻≻mican様

    どうもお久しぶりです!
    記事のほうも読ませていただきましたが、紹介いただきありがとうございます。
    各ETFについて、私もいくつかは個別に分析記事を書こうとしているので、逆に参考にさせていただきます。

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