S&P500指数に採用されるための条件

つみたて次郎です。

インデックス指数としてNYダウと並び有名なものに「S&P500」というものがあります。

米国企業の大型株500社で構成される指数で、米国市場の約80%をカバーしているといわれています。

バフェット氏含め世界の著名投資家が推奨する投資先でもあります。

参考記事…バフェット「資産の90%をS&P500に投資せよ」

日本株における東証株価指数(TOPIX)のような立ち位置で、事実上の米国市場におけるベンチマークになっています。

そんなS&P500ですが、先日銘柄の入れ替えがありました。

参考記事「S&P500指数にツイッター(TWTR)が採用される

ツイッター(TWTR)が新しく指数構成銘柄になり、モンサント(MON)が除外されました。

代表的なインデックス指数ではありますが、500社を選定するという仕組み上、ある程度の入れ替えが発生しています。

入れ替えがあるから常に時代に合った銘柄を取り込めるともいえますし、入れ替えタイミングで利ザヤを得ようとするアクティブ投資家に狙われやすいということにもなります。

参考に、S&P500指数に連動するバンガード・S&P500(VOO)の売買回転率は年間約4%となっており、米国市場全体をカバーしているバンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)とほぼ一緒です。

S&P500のほうが高くなりそうな気もしますが、小型株が含まれていない分トントンなのかもしれません。

そして今回は、S&P500指数の採用基準をまとめていきたいと思います。

 

事実上の本社が米国であること

S&P500指数は、米国における企業活動や景気のバロメーターとなっているので、米国企業のみが採用されます。

ただし米国企業は、節税等のため本社を米国以外に置いている場合もあります。

例えば心臓ペースメーカー製造企業であるメドトロニック(MDT)は、登記上の本社はアイルランドですが事実上の活動拠点はアメリカにあるのでS&P500に採用されています。

以前はカナダ等の米国外企業も一部採用されていたようですが、現在では全て除外されているようです。

 

 

時価総額が53億ドル以上であること

時価総額による制限があるので、必然的に大企業で構成されることになります。

53億ドルは日本円だと約5,800億円となります。日本企業だと九州電力㈱などが該当するラインです。

ちなみに採用銘柄内における時価総額最下位はニュース・コーポーレション(NWS)というメディア企業で、時価総額は約92億ドルでした。

先日採用されたツイッター(TWTR)は約298億ドルで、これは500社のうち200番目くらいの大きさです。

ただ単に時価総額上位500社を選んでいるわけではないということは押さえておきたいですね。

 

浮動株比率が50%以上

市場で自由に売買できる株式を浮動株といい、その比率が浮動株比率となります。浮動株の対義語は固定株で、創業者や政府などが保有していて通常売買されることはない株式のことをいいます。

浮動株比率が高いほど流動性が高くなるため、投資家としては安心できる材料の1つとなります。

一般的に大企業や、先進国企業であるほど高い傾向があり、米国大型株では特に顕著です。

さらにS&P500指数では浮動株比率が50%を超えている必要があるので、採用銘柄の効率性は極めて高いと考えることができます。

参考記事「浮動株調整後時価総額基準とは?

 

4四半期連続で黒字であること

4四半期連続(≒1年間)の利益がプラスであることが採用条件の1つになっています。

S&P500の選定基準の中では、かなりアクティブな判断材料だと思います。

ある意味S&P500は、米国大型株+黒字企業でスクリーニングされた指数であると考えることもできますね。

また、採用後に赤字になった場合の処遇についてははっきり分かりませんでしたが、おそらく採用後に赤字になった場合は除外されないのではないかと推測しています。

 

S&P500まとめ

S&P500=米国企業上位500社というイメージが強いですが、以外にも細かな採用基準がありますね。

とはいえ、時価総額の上位80%をカバーしている事実を踏まえれば、その選別自体にあまり意味はなく、やはり米国大型株をまとめた指標と考えて問題なさそうです。

また、ネームバリューのおかげか良く投資先として推奨されますが、より広範囲をカバーしているバンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)楽天・全米株式インデックス・ファンドという選択肢もありますので、比較して選んでいきたいですね。

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つみたて&次郎

S&P500指数に採用されるための条件” に対して1件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    四半期=1年間?

  2. つみたて次郎 より:

    4四半期連続の誤りでした。ご指摘ありがとうございます。

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