SBI先進国株の信託報酬引き下げと受益者還元導入について

つみたて次郎です。

先月の話になりますが、SBI・先進国株式インデックス・ファンドの信託報酬が引き下げされています。

外部リンク…「SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式))」信託報酬率の引き下げについて

具体的には、2月13日より以下のように引き下げられています。

変更前 変更後
税抜き 0.0965% 0.096%
税込み 0.1027% 0.1022%

※それぞれ純資産総額500億円以下の場合。

ここまでであればよくある信託報酬引き下げで終わりですが、今回はさらに2点ほど気になる変更がありました。

 

受益者還元の導入

プレスリリースには純資産残高に応じて信託報酬率が逓減する料金形体を採用という記載があり、信託報酬は以下のようになります。

 

出典「SBIアセットマネジメント

これはeMAXIS slimシリーズ等で導入されている受益者還元と同じシステムですね。

参考記事…eMAXIS Slim 先進国株式の純資産総額が500億円を突破!受益者還元発動で信託報酬が(若干)引き下げ!

ただし、実際に500億円を突破してその恩恵を受けられるSlim先進国株とは違い、SBI先進国株の純資産はまだ18億円程度しかないため受益者還元発動はしばらく先の話となりそうです。

現時点ではあくまで飾りであるといえます。

 

 

基本投資割合の変更

本記事のメインディッシュです(笑)

今回の信託報酬引き下げは、投資元ETFの組み入れ比率変更によって実現されています。

 

出典「SBIアセットマネジメント

シュワブ(米国株ETF)の信託報酬は0.03%、SPDR(米国外先進国株ETF)の信託報酬が0.04%となっていますので、米国株の比率を上げるほど信託報酬は低くなるという理屈です。

これまで米国株55%:米国外先進国株45%だったのが、米国株60%:米国外先進国株40%になりました。

本ファンドの連動指数はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスですが、同指数は時価総額加重であり米国株の比率を特に固定しているわけではないため、構造的に指数とのズレは避けられないといえます。

これは元々SBI先進国株のデメリットではありますが、現時点での時価総額を考慮すると不可解な変更であるといえます。

同指数に連動する楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)のレポートによると、1月31日末時点の米国株比率は55.3%となっています。

SBIがプレスリリースを発表したのは2月上旬(日付は不明)ですので、大体同じ時期の数値です。

指数本来の米国株比率が55%であれば、わざわざETFの組み入れ比率を55%から増やす必要はありません。

そして何の偶然かは分かりませんが、その少し前である1月20日に<購入・換金手数料なし>ニッセイ・外国株式インデックスファンドの信託報酬引き下げが発表されています。

外部リンク…<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬率引下げ(投資信託約款変更)について

これらの手がかりから推測すると、信託報酬引き下げのために基本投資比率を変更したのではないか?という疑問が生まれてしまいます。

もしそうであれば、コスト競争のために指数との連動性を犠牲にしたということになり、不誠実であると言わざるを得ません。

 

様々な面で窮地に立たされるSBI先進国株

信託報酬引き下げ・受益者還元の導入という事自体は素晴らしいですが、その中身を紐解いていくと素直に評価できません。

SBIインデックスシリーズは、海外ETFを組み合わせて運用することで低コストを実現してきましたが、その代償として指数との連動性を放棄しています。

今回の組み入れ比率変更は、そのデメリットをさらに大きく広げることになり、運用会社の匙加減次第でコロコロ変わってしまうということを露呈してしまいました。

さらに頼みの綱である低コストというメリットも、受益者還元を考慮すれば実はSlim先進国株のほうが上手だったりします。

参考記事…eMAXIS Slim 先進国株式の信託報酬が0.16015%→0.1023%に引き下げ、そしていつの間にか引き下げられていたニッセイとSBI

さらには野村スリーゼロ先進国株投信(信託報酬0%)という大型ルーキーも登場し、ただでさえ影の薄いSBI先進国株の立場は厳しいです。

SBIインデックスシリーズの後発組であるSBI・バンガードS&P500インデックス・ファンドが絶好調なだけに、今後の巻き返しに期待したいと思います。

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