リスク許容度と最大損失許容額とリバランスと生活防衛資金

つみたて次郎です。

投資をする上で一番最初に考えなければならないのが、ポートフォリオを決定するために必要な以下の要素です。

 

リスク許容度…価格変動に対する(主に)心理面での耐性
最大損失許容額…「〇〇円までなら失ってもよい」という家計面での耐性
・リバランス
ポートフォリオが目標比率とズレた場合に調整する行為・方針
生活防衛資金……緊急的な出費に備えたポートフォリオ外に備える流動資産

 

言葉の定義がブレやすいワードではありますが、少なくともつみ次郎は上記の意味で使っています。

そして今回は、この4つの兼ね合い及び問題点について考察していきたいと思います。

 

リスク許容度と最大損失許容額

上記2つのうち、リスク許容度最大損失許容額は近い概念となっています。

最大許容損失額が決まれば、その人のリスク許容度も大体は把握することができます。

ただし、リスク許容度は基本的に「〇%の下落を許容」というパーセンテージで考えられることが多いのに対し、最大損失許容額は「〇円の損失」という金額で考えられることが多いです。

投資総額が多いほど、%で見れば僅かであっても損失額は大きくなってしまうため、リスク許容度と最大損失許容額は必ずしもリンクするわけではありません。

例えば100万円投資している人が半値になっても-50万円ですが、1億円だったら-5,000万円です。

参考記事…投資額が増えるとリスク許容度は高くなるか?低くなるか?

 

どこまで最悪のケースを想定するか?

最大許容損失額を計算するためには、大前提としてどこまで最悪のケースを想定するか?を決めなければなりません。

つみ次郎が見る限りでは、リーマンショックを参考に-50~60%くらいで考えている人が多いように感じます。

しかし、1930年前後の世界恐慌においては90%近い暴落も発生しており、そこまでの事態を想定するのであれば最大損失許容額という概念そのものが無意味になってしまいかねません。

資産の半分が吹き飛ぶというだけなら最大損失許容額という概念も意味がありますが、資産の9割が吹き飛ぶという前提なれば許容も〇ソもないのではというのがつみ次郎の感想です。

そもそもですが、株式投資において最も最悪のケースは資本主義が崩壊して株式会社という概念が崩壊するというシナリオですので、最大損失許容額という考え方自体がおこがましいといえるかもしれません。

最大-100%を前提にポートフォリオを組みましょう(レバレッジ勢は除く)

 

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リスク許容度とリバランス

もし仮に最大許容損失額という概念が意味をなさないのであれば、リスク許容度という概念についても存在意義が問われます。

また、リバランスという存在が状況をややこしくします。

例えばリスク資産100万円・無リスク資産100万円を持っている時に-50%になった場合、リスク資産50万円・無リスク資産100万円となります。

そしてこの状態でリバランスした場合、リスク資産75万円・無リスク資産75万円になるように調整されます。

さらに下落すれば再び無リスク資産→リスク資産へのスイッチングが行われる…という流れが発生します。

ここで注目したいのは、本来リスクにさらされることのない無リスク資産がだんだん減っているという点です。

大きな暴落が続けば続くほど無リスク資産はリスク資産に生まれ変わりますので、下落幅が大きいほど・リバランス頻度が多いほどお金が溶けていく事になります。

この考え方だとポートフォリオ内に無リスク資産を組み込んだとしても、最終的な下落率・損失額を一定の所で確定させることはできないという事になります。

リバランスってようするに機械的なルールを定めたナンピン買いですからね(煽)

 

生活防衛資金が本来の最大損失許容額

ここで颯爽と登場するのが生活防衛資金です。

参考記事…生活防衛資金は投資家の命綱

ポートフォリオ外に存在するアンタッチャブル…このカテゴリに存在するカネはあらゆるリスクから解放され、(使わない限り)確実なカネとして残ります。

ちなみにつみ次郎の場合、3ヶ月分の生活費として50万円をキャッシュで保有しています。

シンプルに考えれば、絶対に失ってはいけないカネは生活防衛資金にしておくという答えにたどり着きます。

逆に言えば、ポートフォリオにぶち込んだ時点でリスク資産も無リスク資産もゼロになる可能性があるとみなすということになります。

なのでつみ次郎としては、リバランス等の方針を定めた機械的なバイアンドホールドにおいてはリスク許容度も最大許容損失額もふわふわした概念に過ぎないと割り切っています。

低リスク・高リスクというのは相対的な概念である以上、どれだけ慎重にポートフォリオを組んだとしても自分が想定するリスクに収まるとは限らないという一種の諦めが重要ではないかと思います。

しっかり想定するリスク内に収まるのであればだれも狼狽売りなんてしませんからね(煽)

つみ次郎が高リスクなポートフォリオ(株式100%)を保有しているのも、このあたりの投資哲学が深く関係しています。

一周回ってリミッターが外れた感じですかね(笑)

どこまで下落するかは分からず、損切りをするわけではない…行き着く先はどれだけリスク許容度を高くできるか?という勝負になりますので、市場で最後まで生き残れるようにふんばっていきたいところです。

 

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生活防衛次郎

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