コア・サテライト戦略を斬る!
つみたて次郎です。
最近流行の投資戦略に、「コア・サテライト戦略」というものがあります。
これは、ポートフォリオのコア(=核)の部分は安定してリターンが得られそうな資産クラスを置いて、積極的に超過リターンを目指していくのをサテライト(=衛星)として投資していくという戦略です。
具体例としては、コアの部分にはインデックスファンドを当てて、サテライトの部分に個別株やセクターETFを用いたりするのが多いですね。
コア=守りの資産、サテライト=攻めの資産と考えることもできます。
しかし、つみたて次郎にはコアとサテライトに分けて考える意味が良く分かりません。
ポートフォリオというのは、全体で1つの塊だと思っています。
その中に株式・債券・REIT・コモディティ・現金なんかをうまく配置していくのが投資家の腕の見せ所です。
しかし、コア・サテライト戦略というのは、そもそもその内訳に区別をつけてしまう投資法です。
もしサテライト戦略が良いリターンをもたらすと思うのならばコアなんて必要ないし、逆に自信がなければサテライト戦略を信用していないことになります。
投資家としての人生は1度きりしかありません。そして、投資できる期間や金額も有限です。
とある資産をサテライトとして投資するということは、本来安定してリターンを生むはずだったコアの一部を捨てることと同じです。
サテライト戦略といえば聞こえは良いかもしれませんが、本質的には消極的な投機なのではないかと思っています。
少し話がずれますが、投資先を特定口座・NISA・iDECOで分けて考えるのもあまり良くないと考えています。
あくまで投資家のポートフォリオは1つであり、コアとサテライトという分類で分けるべきではないと思います。
つみたて次郎は現在投資先が米国株100%ですが、これは他地域の株式や債券などに投資しないという意思表示でもあります。
もちろん全部コアのつもりで投資しています。
この考えで行くと、師匠であるジェレミー・シーゲル教授の推奨ポートフォリオに対しても疑問があります。
シーゲル教授著「株式投資の未来」、通称赤本では、上記のようなポートフォリオが推奨されています。
詳細は参考記事をご覧ください。
参考記事「シーゲル教授の秘密のポートフォリオを斬る!」
投資先の半分をインデックス運用、残り半分をリターン補完戦略とする内容となっています。
とらえ方によっては、インデックス部分をコア、リターン補完戦略部分をサテライトとして考えることができます。
ですが、もしリターン補完戦略が市場平均を超えると思うのならば、インデックス部分なんて不要なはずです。
シーゲル教授は著書で、市場平均に劣ることで不安を覚える投資家は、インデックス運用の比率を上げるべきという趣旨を述べています。
ですがこれは、つみたて次郎から言わせれば漢らしくない逃げの発言としか思えません。
上記のコア+サテライトの組み合わせがリスクリターンの改善につながるならまだしも、インデックス部分は結局「市場平均に負けにくくするため」以上の意味が見いだせないように思えます。
本当にシーゲル教授の分析した結果が今後も続くと信じるならば、全部リターン補完戦略でもよいはずです。
ただ、その場合は米国株に偏ってしまいシーゲル教授の教えに反してしまいそうですが、がVYMI(米国外高配当ETF)とかを組み合わせれば、矛盾することなくシーゲル流100%ポートフォリオを実現することができます。
ただし現時点ではVYMI(米国外高配当)は日本から購入できないため、日本上陸を待ち望んでいます。
逆に市場平均から劣後するたびに不安に感じてしまうなら、全額インデックス運用でいいはずです。
結局コアとサテライトで半分ずつに分ける意味は、心理的負担軽減以上の意味はあまりないと思います。
つみたて次郎は現在NYダウと米国配当貴族だけに投資していますが、理想を言えばVYM1本でもよいと思っています。
それはVYMが長期で市場平均を超えると信じており、それ1本でコアとして採用できるくらい分散された内容だからです。
VYM1本でも、米国株クラスタに多いインデックス+個別株併用組と同等クラスの分散具合にはなるでしょう。
投資家として残された時間や投資額は有限ですから、ポートフォリオは全部自信のあるコアだけで勝負したいと思います。
にほんブログ村
コア次郎