一般消費財 | つみたて次郎の投資日記 https://siegeljiro.com シーゲル流×積立NISA×iDECO Sun, 10 May 2020 02:03:28 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.0.9 134557597 AOスミス(AOS)分析 https://siegeljiro.com/aos-bunseki https://siegeljiro.com/aos-bunseki#comments Sun, 11 Mar 2018 21:01:22 +0000 http://siegeljiro.com/?p=6329 つみたて次郎です。

今回は、AOスミス(AOS)を分析していきます。給湯器や浄水器で高いシェアを誇っています。

連続増配歴は25年となり、2018年から米国配当貴族指数として採用されています。一般消費財セクターに分類されています。

売上の多くは米国内ですが、最近では中国市場での展開に力を入れており、売上の3分の1ほどが中国から発生しています。

給湯器は中国トップシェア、浄水器に至っては米国と中国どちらもトップシェアであり、業界リーダーとして君臨しています。

日本だと、給湯器はリンナイやノーリツを非常に多く見かけることが多く、あまり馴染みはないかもしれません。

リーマンショック後に売上は大きく減少していますが、その後は順調に回復しています。

 

営業CFはばらついてますが、投資CFは一定で安定感があります。

2009年には香港企業から水事業部門を一部買収しており、2011年の大幅減少にも関係していそうです。

 

連続増配は25年続いており、配当性向も十分余力があります。

 

2011年を除けばROEは緩やかに上昇しており、自己資本比率も50%を超えており十分です。

 

 

過去10年の株価チャートはこのようになっています。

現時点情報(2018/3/9)

株価…66.49ドル
予想PER…26.14倍
配当利回り…1.12%
連続増配…25年

S&P500と並べましたが、素晴らしい成長を遂げています。

配当利回りは1%強と低めですが、連続増配年数25年の配当貴族です。

つみたて次郎も間接的に保有していることになりますが、少なくともこれらのデータを見る限りでは個別でほしいとは思えませんね(泣)

とはいえ、給湯器や浄水器という地味な分野で活躍しているのは好感が持てるので、ファンド内で保有する分には悪くないですね。

米国配当貴族指数は配当利回りは考慮されないので、AOスミスのような成長株も多く含まれています。

これはメリットでもデメリットでもありますが、配当貴族銘柄全てが成熟企業ではないという点は押さえておきましょう。

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フットロッカー(FL)分析 https://siegeljiro.com/fl-bunseki https://siegeljiro.com/fl-bunseki#respond Mon, 20 Nov 2017 09:01:35 +0000 http://siegeljiro.com/?p=4608 シーゲル二郎です。

今回は、フットロッカー(FL)を分析していきます。大手シューズ販売メーカーです。

連続増配…6年

S&P格付…BB+

採用インデックス
・S&P500

 

久しぶりの企業分析です。10月3日のフェイスブック以来です。

なんだか素人が企業分析してもしょうがないかなぁと思ってしばらくやっていなかったのですが、最近ではETFを推奨するブロガーが増えてきた ので、あえて逆を突いてみようと思います。

なんか面白い企業ないかなぁと米国四季報(春夏号)をパラパラめくっていたら、たまたま偶然奇跡的に目にはいったのがフットロッカーだったので紹介します。

「Foot Locker」という名前はなんかかっこよくてイケてますね。

フットロッカー(FL)は、米国大手のスポーツシューズショップです。取引先の多くはナイキ(NKE)になっています。

2016年に米大手スポーツ用品販売のスポーツオーソリティが破綻したことにより、ナイキは大ダメージを受けており、その際にナイキの製品が安く流通することを防ぐためにアマゾンと提携を強めています。

ナイキ製品を販売する公式サイトをアマゾン内に立ち上げることで、価格とブランド低下を食い止めようとする魂胆です。

参考記事「ニセモノとブランド

ナイキ製品を売る実店舗であるフット・ロッカーも大ダメージを受けました。アマゾンそのものが実店舗にとって脅威であり、小売店は軒並み厳しい状況に追い込まれています。

 

売上の伸びも素晴らしいですが、それ以上に純利益の伸びが素晴らしいです。

 

投資CFが少なく、成長も素晴らしいです。今後は悲しいですが既存店舗を閉店していく予定なので、投資CFはさらに減っていくと思われます。

 

リーマンショック後は配当性向が100%を超えています。その後の増配率はそこそこですが、利益成長を考えると配当還元意識は低めです。

 

自己資本比率はずっと70%くらいなので安心です。ROEは年々増加しています。

 

さて、みなさんお待ちかねの株価チャートを発表します。

現時点情報(2017/11/20)

株価…40.82ドル
予想PER…9.03倍
配当利回り…3.89%
連続増配…6年

指数だけ見れば割安ですが、そんな言葉では言い表せない暴落を経験しています。そして、2017年11月17日に大暴騰しています。

直近2日だとこのチャートです。断崖絶壁ならぬ、鯉の滝登りとでもいいましょうか。

シーゲル二郎はこのチャートを見て「ボロ儲けじゃん」とポジティブに考えることはできません。

「ちゃんとアクティブ投資家仕事しろよ」と思います。(仮説市場効率性を信じる人)

いずれにせよ、これだけ値動きが激しい株を保有するのは、高度な知識と勇気が必要ですね。素人が手を出していい銘柄でないことは確かです。

フットロッカーはS&P500に含まれていますが、時価総額基準で考えると構成比率はたったの0.05%程度です。

時価総額世界最大のアップル(AAPL)は4%近くありますから、そのサイズ差は歴然です。

フットロッカーを個別株で組み込むということは、市場平均とまったく違うリスクを組み込むことになるので、通常の分散先としては不適切です。

これはフットロッカーに限らず、規模の小さめな企業全てでいえることです。

個別株で分散するのであれば、NYダウに採用されるような超大型株を20~40銘柄程度組み合わせて分散するべきです。

それ以外の戦略の場合、正真正銘のアクティブ投資になりますから、慎重かつ大胆な銘柄分析力が必要になります。

 

グッドラック。

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個別株怖い(2つの意味で)

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スターバックス(SBUX)分析 https://siegeljiro.com/sbux-bunseki https://siegeljiro.com/sbux-bunseki#respond Sun, 01 Oct 2017 09:01:22 +0000 http://siegeljiro.com/?p=3227 シーゲル二郎です。

今回は、スターバックス(SBUX)を分析していきます。

世界最大のコーヒーチェーン店です。

 

連続増配…6年

S&P格付…A

採用インデックス
・S&P100
・S&P500

 

意識高い系の必須アイテムですね。ノマドワーカーが多く生息していることでも有名です(笑)

好みに合わせてカスタマイズされた、いわゆるシアトルコーヒーを中心とした喫茶チェーンです。

通常のドリップコーヒーから、カフェラテ的なもの、フラペチーノのような冷たいドリンクも充実しています。

シーゲル二郎は、絶対こんなボッタくりの店になんか行かないと思っていたのですが、なんだかんだで一時期フラペチーノにはまってしまいました(笑)

今は節約&ダイエットのためセルフ禁止令を出しています。

ちなみに普通のコーヒーは激マズだと思います。(セブンコーヒーめっちゃうまいよ!)

ここまではどうでもいい話ですが、現在も成長が続いているグロース株として人気が高いです。

同業種のマクドナルドと比較すると、フランチャイズではなく直営店が中心で展開しているのが大きな特徴です。

国別内訳では、米国が非常に多いです。

日本ではかなり流行しているようですが、他の国ではぼちぼちのようです。

スターバックスといい、iPhoneやMacbookといい、日本人のブランド好きには感心しますね(棒)

コーヒーの本場イタリアでは、基本的にはドリップコーヒーではなくエスプレッソが好まれており、基本的にその場ですぐ香りを楽しむものなので、テイクアウトスタイルのスターバックスは苦戦しているようです。

 

リーマンショックで落ち込んでいますが、その後は急成長しています。

2013年の利益激減は、お菓子メーカーであるモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)への賠償金によるものです。

もともとスターバックスブランドのコーヒー豆などの販売提携を結んでいましたが、モンデリーズがやる気がないのに嫌気を指し、一方的にスターバックスが解消したことが原因です。

ちなみにスターバックスが払った賠償金の多くは自社株買いで消えたようです(笑)

 

2014年はモンデリーズ社への賠償関係かと思います。それを除けば、素晴らしい成長性です。営業CFマージンは直近で20%ほどあり、十分高収益です。

 

配当金は2010年から出しているようです。配当性向をどこまで上げるのか要チェックですね。

 

2013年に両方とも大きく下落しています。賠償金支払いのため、借り入れもしたようです。その後は安定しているので、事業を揺るがすほどの内容ではなかったようです。

 

現時点情報(2017/9/30)

株価…53.71ドル
予想PER…27.17倍
配当利回り…1.83%
連続増配…6年

リーマンショックで大きく下落していますが、その後は勢いよく右肩上がりです。バリバリのグロース株かと思いましたが、配当利回りも1.8%あり悪くありません。

これほど分かりやすい消費者独占企業はないと思います。

ブランド力がすごいのに、あまりCMなどを見かけません。通常、消費者独占力を維持するには、莫大な広告宣伝費が必要だといわれています。(P&Gとか)

スターバックスの広告は、SNSです。インスタバエしやすいし、Twitterなどでもつぶやかれることが多いです。21世紀型の広告戦略に、いち早く適応した企業ともいえます。

SNSによる拡散であれば、広告宣伝費はかからないし、口コミによる広がりなので、宣伝臭さもありません。

コーヒーは嗜好品で、世界中でこだわりがあって飲まれているものなので、チェーン店が他の喫茶店を駆逐することはないと思いますが、今後も世界規模で成長できる有力な企業には間違いないでしょう。

ちなみにコーヒーをブラックで飲むのは世界的に珍しいそうです。

シーゲル二郎は投資したいとは思いませんが、長期投資に耐えうる永続する企業としてこれからも君臨すると思います。

最後に、シーゲル二郎オススメのカスタマイズで締めたいと思います。

抹茶フラペチーノ
・シロップ抜き
・抹茶パウダー多め

無料で出来るカスタイマイズですが、濃厚な苦みと甘みを楽しむことができますよ。

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コムキャスト(CMCS.A)分析 https://siegeljiro.com/cocs-bunseki https://siegeljiro.com/cocs-bunseki#respond Sat, 30 Sep 2017 03:00:21 +0000 http://siegeljiro.com/?p=3178 シーゲル二郎です。

今回は、コムキャスト(CMCS.A)を分析していきます。

日本ではあまり聞かない名前ですが、「USJの親会社」といえば伝わると思います。

 

連続増配…9年

S&P格付…A-

採用インデックス
・S&P100
・S&P500

 

幅広い事業を展開していますが、中心は米国内でのケーブルTV事業です。アメリカでは、基本的に無料で見ることができる番組が乏しいため、有料テレビチャンネルに登録するのが一般的です。

日本でいうスカパーみたいなもので、一度契約すると長期間にわたり使用料を得ることができる安定的なビジネスです。

ちなみにみんな大好きウォルト・ディズニー(DIS)も事実上ケーブルTVがメインの企業となっていて、この2大企業で激しい争いが繰り広げられています。

事業内容の大半はケーブルTVとなっています。傘下にNBCを持っていて、映画の配給なども行っています。有名どころでは、次のような作品があります。

・ジュラシックパーク
・バック・トゥー・ザ・フューチャー
・西部戦線異状なし
・ワイルドスピード

どれも有名ですね。これらの作品は、傘下のNBCユニバーサルピクチャー社が担当しています。

さらに欠かせないのが、NBCユニバーサルスタジオですね2017年に完全子会社して、事業体制を強化しました。

USJの愛称で有名な、巨大テーマパークです。シーゲル二郎は人生で一度もディズニーランドに行ったことがありませんが、USJには1度だけいったことがあります。

ジェットコースターを初体験して、二度と載らないと心に誓った日でもありました(泣)

ケーブルTV事業+その他メディア産業で成り立っている企業になっています。

売上のほとんどは米国なので、内需型企業だといえます。参考にライバルのウォルトディズニーも、米国内が8割近くを占めています。

日本では無料の民放放送が発達していますから、あまりケーブルTVの需要は少ないですよね。ケーブルTV事業だけで見れば海外展開は難しいのかもしれません。言語も違いますしね(笑)

 

企業名のイメージに反して1963年創業の老舗企業ですが、まだまだ成長を続けています。

 

キャッシュフローの安定感は抜群ですね。業種柄、投資CFはそこそこ発生しているようですが、営業CFの半分程度に抑えられているので、十分なフリーCFを生み出せています。

営業CFマージンは25%前後で推移しており、高収益企業といえます。

 

配当金は2008から連続増配になっているようです。配当金はここ10年で4倍以上になっています。まだ配当性向には余裕があるので、今後も期待できそうです。

 

ROEが緩やかに上昇していますが、自己資本比率は若干下落気味です。全体的には、資本効率が向上し、高収益に磨きがかかっていることが分かります。

 

現時点情報(2017/9/30)

株価…38.48ドル
予想PER…18.55倍
配当利回り…1.66%
連続増配…9年

リーマンショックでの凹みも限定的で、その後はきれいに右肩上がりです。PER、配当利回りも悪くありません。ライバルのディズニーも似たようなPER、配当利回りになっているので、メディア総合企業全体的に割安になっているようです。

コムキャストは、一般消費財セクターに分類されており、不況に弱い業種として分類されています。ユニバーサルスタジオなどのテーマパークは、不況で財布が寂しい時には来客数が減るので、大きなダメージを受けます。

その一方で、コムキャストの大半を占めるケーブルTV事業は、不況に強いです。不況だからといって、テレビを見なくなるわけではないですからね。

費用対効果を考えれば、テレビという娯楽は暇つぶしをするには最高の手段といえます。

ですが、最近では向かい風も吹いています。

事業の柱であるケーブルTV業界全体では、契約数が減少傾向にあります。理由は、ネットフリックスやHuluなどのオンライン配信サービスへ顧客が流れてしまっているからです。これらのサービスは、月額1,000円もかからないですが、アメリカではケーブルテレビを複数契約すると、月額10,000円を超えることもあるようです。

ケーブルTV事業が不況に強いのは、家から出ないで楽しめる、出費の少ない娯楽という部分が大きいと思います。上記のネットフリックスやHuluなどは、さらに格安で楽しむことができるので、大きな不況を迎えたときに、ケーブルTVを解約してこれらのオンライン配信サービスに切り替えるという人が増えると思います。

日本でも、若者のTV離れが進んでいますが、その一方でYouTubeやニコニコ動画などのサービスは好調ですから、今後世界的に従来のTVは衰退していくと思われます。

成長性のわりに、株価が割安なのもそのせいなのかもしれません。

ここまでは不安材料ですが、娯楽産業そのものは成長産業なので、最大手のコムキャストも、ケーブルTV以外の事業を拡大したりして対応することは十分可能だと思います。

内需企業という部分に目をつむれば、長期投資でも問題ない優良企業だと思います。

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アマゾン・ドットコム(AMZN)分析 https://siegeljiro.com/amzn-bunseki https://siegeljiro.com/amzn-bunseki#respond Fri, 29 Sep 2017 03:00:22 +0000 http://siegeljiro.com/?p=3151 シーゲル二郎です。

今回は、アマゾン・ドットコム(AMZN)を分析していきます。

いわずと知れたネット通販会社です。

 

連続増配…0年

S&P格付…AA-

採用インデックス
・S&P100
・S&P500

 

皆さんのイメージ通り、急成長を遂げている新興企業です。ネット通販の「アマゾン」は説明不要ですね。シンプルで分かりやすいレイアウトで、買い物がしやすいですね。楽天と違って

店舗の運営費がかかる小売業に比べて、圧倒的な安さを実現できるので、多くの小売業が瀕死状態です。

最近では、米トイザらスが破綻しましたが、原因の半分くらいはコイツのせいです。

また、アマゾンプライム(年会費3,900円)に加入すると、配達の時間が短くできる「お急ぎ便」を無料で利用できたり、数多くの映画や音楽を定額で楽しむことができます。

月額に直すと300円ちょいなので、これで見放題は安いですよね。

同じく定額見放題で急成長中のネットフリックス(NFLX)や、Huluなどとも競合しています。

ネット通販+娯楽サービスということで、セクターは一般消費財セクターに分類されています。マクドナルドと同じですね(笑)

ざっくりとした事業別内訳です。海外展開も積極的ですが、多くは北米になっています。

ですが、そんなことはどうでもいいです。申し訳程度に存在している「AWS」が重要なのです。

AWSは、「アマゾン・ウェブ・サービス」のことです。Eコマースの運営に関するクラウドサービスです。

簡単に言うと、「ネット販売をするときのITシステム」です。アマゾンはネット通販の先がけでもあるので、基本的なシステムも自社で開発していました。

アマゾンが開発したAWSは、汎用的に使いやすいシステムだったので、他の企業にとっても需要がありました。

現在クラウドに関する事業は、多くのIT企業がひしめく激戦区ですが、このEコマース関連のシステムでは、ASWが圧倒的に強い状況です。

どのくらいかというと、アマゾンの事業のうち10%にみたないASWが、アマゾン全体の利益の半分を稼いでいるくらいです。

そのため、アマゾンは、「ネット通販+娯楽サービス+ASW」の企業といえます。

むしろ、ASWが中心で他はオマケでやっているといっても過言ではないでしょう。

アマゾンは一般消費財セクターに分類されていますが、半分以上は情報技術セクターに足を踏み入れています。

かつてのウォルマートが一般消費財→生活必需品に以降したように、アマゾンもいつ移行してもおかしくありません。

ASWも含めた売上です。あくまで売上高ごとなので、ASWはかなり少なく計上されているはずです。

米国は個人消費が多いので、ネット通販部門の売上が膨れ上がっている可能性があります。実質的には、このグラフ以上に海外展開が進んでいると思います。

 

アマゾンは1994年に創業したばかりとはいえ、売上の伸びがおかしいです。超グロース株ですね。利益もほとんど出ておらず、全て次の設備投資に回されてしまいます。

現在の新興企業では、利益をほぼ残さず再投資するという、シーゲル派が卒倒してしまいそうな戦略が流行していますが、アマゾンはその先駆けといえます。

 

利益を意図的に出さない企業を分析するには、やはりキャッシュフローが重要です。利益はほぼありませんが営業CFは順調に成長しているので、事業安定性には問題ないことが分かります。

設備投資が安定しないのはお約束ですね。

アマゾンCEOであるジェフ・ベゾス氏は、「利益よりもフリーCFを重視する」という方針を打ち出しており、投資家としては安心できます。

 

無配当企業で、利益を重視するタイミングではないので、まったく無意味なグラフです。

 

自己資本比率は20%で低めですが、営業CFそのものは莫大なので、会社が傾く可能性は低いです。

ROEは増加傾向にありますが、利益を安定させる気がないので、あまり参考になりません。

 

現時情報(2017/9/29)

株価…956.40ドル
予想PER…245.43倍
配当利回り…0%
連続増配…0年

PERがとんでもないですが、利益を意図的に低くしているだけなので問題ありません。(それを差し引いても割高だけど)

参考になっているピンクの線は、最強指数ともいわれるS&P500です。いかにアマゾンが大成功した企業であるかが分かりますね。

ですが、このリターンは、最初から投資していた人が得られたリターンなので、これから投資する人はどうなるか分かりませんよ。

どんなに企業分析に自信があったとしても、シーゲル派を名乗る以上は投資してはいけない企業の筆頭です。

アマゾンがこれからも成長し続け、ネット通販、娯楽サービス、クラウドサービスで覇権を握るのは間違いありません。

ですが、投資家が得る利益も素晴らしいものになるかはわかりません。

アマゾンの株価は現在956ドルですが、この価格が本当に正しいかが分からない以上、長期投資で保有するべきではありません。

2016年には、米高級スーパーのホールフーズを買収しており、今後の事業はより複雑になっていくと思われます。その中で、正しいアマゾンの成長性を計算し、株価を評価できる人がどれだけいるのでしょうか?

長期投資で重要なのは、永続する企業を、どれだけ適正な値段で買えるかにかかっています。

適正な価格とは、企業の生み出すキャッシュフロー(≒配当金)によって決まるので、アマゾンのような無配当グロース株は、適正な価格を割り出すことが非常に難しいです。

もしかしたらアマゾンの適正な株価は500ドルかもしれないし、2,000ドルかもしれません。世界中の投資家が、現在は956ドルが正しいと思っているに過ぎません。

多くの投資家が正しい株価を見破れるならば、ITバブルは起きていません。

もちろんこれからアマゾンに投資をした人が市場平均を超えるリターンを生み出す可能性もかなり高いと思います。

仮設市場効率性を信じている純粋なインデックス投資家であれば、時価総額に応じた基準でアマゾンも保有するべきです。

シーゲル派投資家は、将来の配当金が予想できず、成長の罠にかかりそうなアマゾンは避けるべきです。

アマゾンの個別株投資するのは、一攫千金を狙う短期投資家だけで十分です。

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ウォルト・ディズニー(DIS)分析 https://siegeljiro.com/%e3%82%a6%e3%82%a9%e3%83%ab%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%ba%e3%83%8b%e3%83%bcdis%e5%88%86%e6%9e%90 https://siegeljiro.com/%e3%82%a6%e3%82%a9%e3%83%ab%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%ba%e3%83%8b%e3%83%bcdis%e5%88%86%e6%9e%90#respond Wed, 13 Sep 2017 09:00:56 +0000 http://siegeljiro.com/?p=2489  

※とある事情で固有名詞を極力使わないようにしているので、読みずらい場合がございます。頭の中であのパレード音楽を流しながら読むと理解しやすいと思います。

シーゲル二郎です。

今回は、ウォルト・ディズニー(DIS)を分析していきます。

説明するのも無駄なくらい有名な世界的メディアコングロマリットです。

 

連続増配…6年

S&P格付…A

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

メディア業界で圧倒的覇者の超有名企業です。一番有名なキャラクターは、黒い鼠です。 ハハッ

他にも、蜂蜜好きな黄色い熊とか、ハンバーガー売るピエロと混同しがちなアヒルが有名です。

日本ではテーマパーク事業が有名で、ディズニーランド、ディズニーシーはみんなが知っている夢のテーマパークです。

ちなみにシーゲル二郎は、一度も行ったことがないです(泣)

そのため、記事の大部分が想像ですのでご了承ください。

日本のランドやシーは、直営店ではありません。株式会社オリエンタルランドがライセンス契約を結んで運営しています。同社の株式を保有すると株主優待(笑)がもらえるため、非常に人気が高い銘柄となっています。

遊園地なので、子供はもちろん、いい歳こいた大人まで夢中になるまさに夢の国となっております。夢の中なので、財布の紐もないに等しく、物価水準も夢のように高いことで有名です。

 

世界的有名企業ですが、実態は売上の8割近くが米国の内需企業です。2016年には上海ディズニーランドを開園するなど、海外展開にも積極的なようですが、このザマです。ディズニーの本業はテーマパークではありません。

 

我々が想像するテーマパーク事業は、ウォルト・ディズニー本社の4分の1に過ぎません。多くは、メディア部門となっています。

メディアの多くはケーブルテレビなどの有料テレビチャンネルです。日本でいうスカパーみたいな感じです。

アメリカでは、無料で見ることができるテレビ番組が少なく、別途有料チャンネルに加入していることが多いです。そこで幅を利かしているのディズニーというわけです。主な保有番組は、次の通りです。

 

・ディズニーチャンネル…そのまんま。

・ネットABC…ニュース番組などが中心。

・ESPN…米国最大のスポーツチャンネル。NBAバスケットボール、MBAメジャーリーグ、ウィンブルドンなど有名どころの放送権を持っている。

 

ディズニーランドはテーマパークの企業ではなく、テレビ局といったほうが正しいかもしれません。同じくケーブルテレビでの競合相手は、コムキャスト(CMCS)などがいます。USJの完全子会社化を発表しており、総合メディア企業同士の対決になりそうです。

しかし、ケーブルテレビ全体の契約数が減少傾向にあります。理由は、ネットフリックスやHuluなどのオンライン配信サービスへ顧客が流れてしまっているからです。これらのサービスは、月額1,000円もかからないですが、アメリカではケーブルテレビを複数契約すると、月額10,000円を超えることも珍しくないようです。

そのため、ケーブルテレビを解約してネットTVを契約するパターンが増えているようです。ディズニーの稼ぎ頭でもあるため、今後の舵取りに注目してかなければなりません。

また、スタジオ部門もそこそこの割合を誇っています。こちらは映画が中心の部門です。ライオンキングとかもここに入るのかと思います。最近では何でも凍らせる女王が主人公の映画がありのままに大ヒットしましたね。また、多数の制作会社を傘下に持っており、どれも一流どころばかりです。

 

・ピクサー社…アップルを追放されたジョブズが発展させた会社です。最初のヒットは「おもちゃ物語」です(しゃべるポテトが名脇役)。他にも、熱帯魚が戦わない話とか、車がしゃべるやつとかが有名です。最終的にディズニーに破格の条件で買収させたことは有名です。
???「ディズニーを乗っ取ることだってできる。そう、iPhoneならね。」

・マーベル社…アメコミで超有名。糸をまき散らす雲男とか、盾で攻撃するヒーローが有名。

・ルーカスフィルム社…銀河レベルで戦う戦争の話で有名。逆に言えばそれしかない。

 

 

独占禁止法が適用されそうなくらい有名どころをキープしています。おもちゃ物語はシーゲル二郎も何度見たか覚えていません。

ウォルト・ディズニーの実態は、テレビや映画の会社がついでにテーマパークを運営しているような感じです。

 

売上は右肩上がりで美しいです。2009年は不況のため多少へこんでいます。テーマパーク事業は大きく減収でしたが、メディア部門はそれほどでもなかったようです。不況だからといってテレビを見なくなるわけではないですね。

 

営業CFマージンは20%を超えており、高収益です。テーマパーク事業では多額の土地や建物が必要なため、投資CFは多少発生しているようです。

それを踏まえても高収益で、右肩上がりで成長中です。

 

2012年からの増配率は素晴らしいです。配当性向は低めですが、残りの多くも自社株買いに使われており、株主還元は十分です。

 

退屈な横ばいで美しいです。自己資本比率は50%を超えており、固定資産が多いことを踏まえても十分な水準です。

 

 

現時点情報(2017/9/13)

株価…97.9ドル
予想PER…16.67倍
配当利回り…1.66%
連続増配…6年

PERは17倍弱と今後の成長予想を考えるとかなり割安に見えます。配当利回りはあまり高くありませんが、増配率が高いので問題ないでしょう。

 

ディズニーブランドでボロ儲けしているのかと思いましたが、意外とそんなでもない印象です。

メインはテレビ関係なので、そもそものイメージが間違っているのかもしれません。ボッタくりのテーマパーク事業も、設備投資が多くかかるので儲けもそこそこです。

売上の多くが米国なのにも驚かされました。イメージだけで考えるのは危険ですね。テーマパークはあくまで片手間で宣伝のためにやっているに過ぎないようです。

ブランド力や成長予想の割には株価は割安で放置されています。やはりネットフリックス(NFLX)率いるオンライン軍団に喰われる懸念が大きいのかと思います。料金的な差が大きいので、不況になるほど不利になる部分もありそうです。

事業内容自体は魅力的ですが、やはり米国が中心のローカル企業であるところが不満です。(ディズニーをローカル企業だと思っているのはシーゲル二郎だけだと思いますが)

典型的な娯楽企業なうえに、個人投資家から人気が高いので、長期投資では慎重になりたいですね。夢の国への投資が夢のリターンにつながるかは未知数です。

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ナイキ(NKE)分析 https://siegeljiro.com/nke-bunseki https://siegeljiro.com/nke-bunseki#respond Wed, 13 Sep 2017 08:00:08 +0000 http://siegeljiro.com/?p=2474 シーゲル二郎です。

今回は、ナイキ(NKE)を分析していきます。

説明不要の世界的スポーツ用品メーカーです。

 

連続増配…14年

S&P格付…AA-

採用インデックス
・NYダウ
・S&Pグローバル100
・S&P500

 

スポーツマンのみならず、引きこもりの陰キャでも知ってる有名企業です。名前の由来は、ギリシャ神話の勝利の女神、Nike(ニーケ)からきています。

特にスポーツシューズ関係に強みがあり、特に米国ではシェアの半分を誇ります。事業の6割がシューズ類、残り4割がシャツなどのアパレル関係です。ちなみにナイキ自体は商品の製造を行わないファブレスであり、商品の企画設計、宣伝等のみを行います。

ファブレスメーカーは、自社で工場を持たないため設備投資が少なくて済み、身軽なため高収益になりやすいです。その分、製造会社との駆け引きが重要で、工場の稼働率などで製造単価が左右されるリスクがあります。

シーゲル二郎はブランド品が嫌いなので興味はありませんが、エア・ジョーダン、コンバース、ハーレーなどが有名です。

特にエア・ジョーダンは、NBA(バスケット)のマイケル・ジョーダンと契約を結び、ナイキブランドの拡大に大きく貢献しました。

オリンピック含む各種大会やスポーツ選手のスポンサーとしても幅を利かしています。最近までは、ゴルフのタイガー・ウッズとも契約していましたが、ゴルフ事業から撤退に伴い解消されています。

 

出典「ビジネス+IT

スポーツ用品世界ランキングです。ナイキは圧倒的1位です。2位のアディダスと合わせて大きなシェアを握っています。

3位のノースフェイスは、配当貴族であるVFコーポレーション(VFC)の傘下です。6位のアンダーアーマー(UAA)は、近年急成長を遂げているグロース銘柄で、高い注目を浴びています。

 

出典「FORTUNE

米国内のみですが、フットウェアのシェア推移です。ナイキとVFコーポレーション、アンダーアーマーは増加していますが、アディダスが減少しています。

※9/16追記…最近はアディダスの北米シェアが急速に成長しているようです。

ナイキはトップシェアですが、現在でも緩やかにシェアを拡大しており、今後も安泰といえそうです。しかし、懸念材料がないわけではありません。

スポーツ用品は、オールドエコノミー(=昔ながらのビジネス)と思われがちですが、実はニューエコノミー(=新しいビジネス)ともいえる領域を持っています。

スポーツ用品は、競技の結果につながらなければ、スポーツマンの心を掴むことはできません。ナイキの強みは、シューズであり、クッション性に優れているといわれています。(履いた事ないから知らんけど)

また、急成長中のアンダーアーマーは、名前のアーマー(鎧)と名がつく通り、シャツ類に強みがあり、通気性がよく汗が乾きやすいと評判です。

そのため、各社の競争も比較的激しいです。ナイキは2016年に、自動で靴紐が締まる「ナイキハイパーアダプト1.0」というよくわからない製品を発表しました。

通常アパレル業界では、基本的に機能性より見た目やブランドが重視されるので、いかに流行に敏感なミーハー共の心を掴むかにつきます。

スポーツをやる人の半分くらいは、かっこつけたいだけのニワカプレーヤーです(シーゲル二郎調べ)。そのため、流行に左右される部分は大きいですが、プロを筆頭とする本当のスポーツマンの評価も大事なので、ファッション性だけでなく機能性も重視されるところが、一般的なアパレル銘柄と違うところです。

 

海外売上比率は50%を超えています。業種を考えれば十分すぎるほど海外展開できています。勝利の女神に国境はありません。

 

きれいな右肩上がりで、今後も増収増益が期待されています。

 

工場を持たないファブレスなので、投資CFは少なめですが、直近では増加しています。営業CFマージンは10%前後しかなく、高収益とはいえません。ナイキブランドを考えると低めに感じてしまいます。

グラフもばらついており、美しくありません。

 

利益の伸びも増配率も素晴らしく、文句なしです。シーゲル二郎はお断りしますが。

 

ナイキも自社株買いに積極的なため、自己資本比率は低下、ROEは上昇しています。

 

現時点情報(2017/9/13)

株価…53.4ドル
予想PER…21.73倍
配当利回り…1.47%
連続増配…14年

 

バリバリのグロース株かと思っていましたが、直近では落ち込んでおりお買い得です。配当利回りは約1.5%と低めですが、配当性向を考えれば十分だと思います。

そこそこ期待していたので、そこそこの評価になりました。ブランド力、シェアは申し分ありません。ただ、営業CFマージンは10%ほどと低めなのが意外でした。株価も意外とお手頃です。

一般消費財セクターなので、景気に左右されやすい業種に分類されています。とはいえ、ナイキが扱う商品はシューズが中心なので、不景気でも買われ続けると思います。

また、シューズはスポーツごとの対応が容易なので、スポーツ競技の流行が変わっても問題ないでしょう。

スポーツ人口も、先進国ではあまり増加は期待できませんが、新興国ならば人口そのものが増え続けているし、国民の所得が増加すれば娯楽としてのスポーツをやる人も増えていくと思います。

新興国では、プロスポーツ選手になるのが一攫千金のチャンスになっている側面もあるので、業界の成長は間違いないでしょう。

そのトップを抑えているナイキも安泰ではないでしょうか。

懸念とすれば、販売経路の確保です。ナイキは、今までアマゾンなどの通販サイトでの販売をしておらず、ネット通販の公式販売は自社直営サイトのみでした。

しかし、2017年に、アマゾンと提携を結び、一部商品に限定して公式販売を始めています。ナイキはネット販売によるブランド力の低下を懸念していたので、ナイキが折れたような状況です。

ことの発端は、米スポーツ用品販売大手のスポーツオーソリティが2016年に破綻したことです。同社は多くの在庫を抱えていたので、その中にはナイキの製品も大量にありました。そのため、同業種が安く買いたたき、安い値段で市場に流通してしまいました。

そのため、ナイキブランドの価格低下を招いてしまいました。そのため、アマゾンでの直販を導入することで、値引き競争やニセモノ流通を食い止めたい思惑です。

ちなみにクソダサい投資家に人気のあった、シューズ販売のフット・ロッカー(FL)も、同じような流れで大ダメージを受け暴落しています。

アマゾンはあらゆる業界の勢力をかき乱すポテンシャルを秘めており、退屈をこよなく愛するシーゲル派にとっては脅威といえます。

 

長々と書きましたが、ナイキブランドを揺るがすような内容ではないので、心配無用だと思います。スポーツ用品自体が成長産業なので、大きなポカをやらなければ生き残る企業の筆頭といっていいでしょう。

超有名企業で業績良しの優等生なので、問題は適正な値段で買えるかどうかです。シューズは割引されても、株価が割引されるタイミングはあまりなさそうですよ。

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ホームデポ(HD)分析 https://siegeljiro.com/hd-bunseki https://siegeljiro.com/hd-bunseki#respond Wed, 13 Sep 2017 03:00:15 +0000 http://siegeljiro.com/?p=2464 シーゲル二郎です。

今回は、ホームデポ(HD)を分析していきます。

ホームセンターで世界トップの巨大企業です。

 

連続増配…7年

S&P格付… A

採用インデックス
・NYダウ
・S&P500

 

ホームセンター業界世界トップの企業です。ですが、活動エリアはほぼ米国内だけのローカル企業です。小売業であり、販売する商品が巨大なので、あまり海外展開するジャンルではありません。

日本でいうカインズホームやコメリと同じ業種ですが、その規模はケタ違いです。アメリカは、イメージ通り家がバカみたいに広くてデカく、日本みたいな新築志向もないので、中古物件の需要も高いです。

そのため、住宅は買って終わりではなく、DIYで補修や改良していくことが当たり前の文化になっています。日本のDIYは金持ちの趣味道楽ですが、アメリカのDIYはむしろ節約のために必要な日常生活の一部のようです。

日本の家はウサギ小屋みたいに狭いといわれていますが、平均床面積で考えると世界5位の広さであり、かなり上位になっています。東京の社畜がイメージダウンに貢献しているようです。

もちろんアメリカはぶっちぎりの1位で、日本の倍近くまであるようです。広大な国土も、強い国の必要条件ですね。

住宅が広いことで、ホームセンターの需要も非常に高く、成長産業ともいえる業界になっています。

アメリカのホームセンターは、少ない企業でシェアを分け合っており、このホームデポ(HD)と、ロウズカンパニー(LOW)の2社で多くのシェアを獲得しています。

ロウズカンパニー(LOW)は、連続増配55年であり、米国配当貴族指数にも選ばれています。成長産業を2社で分かち合っている状況なので、激しい競争にはならないと思います。

また、Eコマースのネット販売に力を入れており、急成長を達成しています。ホームページでは、商品の販売だけではなく、DIYに関する知識やノウハウについても詳しく説明されているようです。実際店舗で買い物をする人も、何が必要かを調べてから来客する人が多いようです。

ホームデポの店舗には、知識豊富な店員を多く配置しているので、安心して必要なものを探すことができます。日本でいう家電に詳しい店員みたいな感じですね。

同じEコマースであるアマゾンは、比較的決まったものを定期的に買う顧客がターゲットなので、商品説明などは購入者のレビューやアフィリエイトに任せている部分が大きいです。その点、ホームセンターは専門性が高く、必要に応じて買うべきものが変わってくるので、専門業者ならではの強みが生かせる分野です。

そのため、小売業でありながら、アマゾンの脅威にさらされていない数少ない分野です。

 

リーマンショックで大きくやられています。もともと事件の発端は、低所得者向けであるサブプライムローンの返済が滞ったうえに、担保にしていた住宅価格が大きく下落してしまったからです。そのため、住宅の購入が冷え込んだので、ホームデポも大打撃を受けています。

とはいえ、赤字にはなっておらず、右肩上がりで回復しているので問題ないでしょう。

 

営業CFマージンは10%前後で、小売業では驚異的です。ライバルのロウズカンパニーは8%前後だったので、収益性は多少高いといえます。大規模な店舗なので、投資CFが多いかと思いましたが、意外と少なめです。今後の実店舗出典は控え、ネット販売に力を注ぐようなので、今後さらにフリーCFを生み出しやすい環境になりそうです。

 

リーマンショック後は非常に美しい右肩上がりです。配当性向は継続的に50%を切っており、増配余力はまだまだあります。

 

自社株買いに積極的なため、ROEが極端に増加していますが、業績が安定しているので問題ないでしょう。

 

現時点情報(2017/8/19)

株価…159.9ドル
予想PER…21.7倍
配当利回り…2.27%
連続増配…7年

今後の成長を考えると意外と割安な感じがします。配当利回りは2%強と高くはありませんが、今後の成長と配当性向を考えれば、期待できそうです。

業績だけで見れば文句なしです。ホームセンターという成長産業を抑えており、小売業ですがアマゾンの脅威も少ないです。むしろ専門知識を生かし、アマゾンが入り込めない深い堀を創ることが期待できます。

今後の増収増益も見込まれており、配当金も悪くありません。利益率があまり高くないのは、業種柄仕方がないので、問題ではないでしょう。

シーゲル二郎的なマイナスポイントは、米国内だけでのビジネスなので地域分散ができていないことと、住宅市場に影響されるため不況に弱いと思われるところです。

とはいえ、リーマンショックでも黒字を確保しており、住宅価格が下がろうと維持補修は必要ですから、思ったよりは安定しているイメージでした。

ライバルのロウズカンパニーと比較すると、こちらのほうが収益性が高く、ネット販売の拡大余地が大きいので、総合的にはこちらのホームデポのほうがより優秀かもしれません。

とはいえ、両方とも優良企業に間違いなく、バリュエーションも似たようなものなので、どっちも買っちゃえばいいのではないでしょうか(適当)

この2社で潰しあうというというよりは、ホームセンター業界自体が没落するのが最大のリスクです。

シーゲル二郎は、配当貴族でロウズカンパニーを、NYダウでホームデポに間接投資しているので、できれば争うことなくじわじわ成長してくれれば嬉しいですね。

 

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レゲット・アンド・プラット(LEG)分析 https://siegeljiro.com/leg-bunseki https://siegeljiro.com/leg-bunseki#respond Mon, 28 Aug 2017 00:12:49 +0000 http://siegeljiro.com/?p=888 シーゲル二郎です。

今回はレゲット・アンド・プラット(LEG)を分析していきます。

マットレスのスプリングなどが有名な会社です。シーゲル二郎は初めて知りました。

 

連続増配…45年

S&P格付…BBB+

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

日本では馴染みがありません。シーゲル二郎も知りません。

家具製品部品の大手メーカーだそうです。耐久消費財のため、一般消費財セクターに分類されています。

 

英語が読めず雑な説明ですいません。半数はマットスプリング、カーペット、寝具類の住宅用品などの住宅用品が占めているようです。下記の4つが主な内訳です。

住宅用品 マットレススプリング、カーペットなど
工業製品 ワイヤーなど(米国トップシェア?)
家具製品 ベッドフレーム、寝具アクセサリーなど
専門製品 自動車座席、航空宇宙産業用鉄管など

 

詳しくはわかりませんでしたが、産業用ワイヤーは米国で高いシェアを誇っているようです。

 

売上は米国に偏っています。事業規模は小さい会社なので、仕方がありません。

 

2007年は赤字になっています。売上はぼちぼちですが、純利益が全く安定していないですね。今後は増収増益が見込まれています。

 

フリーキャッシュフローは比較的安定しているようです。営業CFマージンは9%~14%を行き来しており、安定していませんが以外と収益性は高い印象です。投資CFは少なく一定なのは好印象です。

 

利益が急上昇していますね。というか配当性向が100%超えてる年が多すぎますね。直近の利益が急に伸びているのも怖いです。

 

ROEは2014年の減益を除けば右肩上がりといっていいでしょう。自己資本比率が下がっているので、自社株買いの影響でしょうか。

 

現時点情報(2017/8/28)

株価…45.32ドル
配当利回り…3.18%
PER…17.56%
連続増配…45年

配当利回りは3%を超えており、十分割安かと思います。ジグザグですが、緩やかに右肩上がりで美しいです。

事業内容としては、家具類の部品ということで地味であり、今後の需要もなくならない部分かと思います。営業CFマージンも9%~14%と、業種の割には十分です。

しかし、純利益のばらつきが激しく、増配余力も少ないです。来年以降はこのまま増収増益が予想されていますが、少し危ないですね。寝具などの家具は頻繁に買い換えない典型的な買回り品なので、財布の懐が重要になってくるのもマイナスポイントです。事業規模も時価総額約7,000億円ちょいと小さめです。

連続増配45年ですが、あと5年増配して配当王になれるか見守っていきたいと思います。

 

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ロウズカンパニー(LOW)分析 https://siegeljiro.com/low-bunseki https://siegeljiro.com/low-bunseki#respond Sat, 26 Aug 2017 03:10:06 +0000 http://siegeljiro.com/?p=817 シーゲル二郎です。

今回はロウズカンパニー(LOW)を分析していきます。

アメリカ2大ホームセンターであり、世界規模でも第2位です。

 

連続増配…55年

S&P格付…A-

採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500

 

連続増配年数は55年であり、配当王銘柄の1つです。

アメリカ2大ホームセンターの1つで、もう片方はホームデポ(HD)です。アメリカではバカでかい家とバカみたいな土地があるので、日曜大工の需要が非常に高いです。そのため、市場規模も日本と比較になりません。

 

2社で寡占市場を形成しており、競争は緩やかです。また、販売商品の単価が高くバカでかいモノが多いです。専門性が高い商品も多く、店員の商品知識なども重要になってきます。

そのため、定期的に購入するというよりは、その場で最適なものを選んで買うような商品であるため、アマゾン含むネット通販の脅威は少ないといわれている分野です。

他社との競争で負ける可能性は低いですが、米国の住宅事情によって売上も変動するため、景気の影響を受けやすいです。

 

カナダのホームセンター大手「ロナ」社を買収したようですが、データではこうなっていました。アメリカンな品ぞろえでは、海外展開は難しいでしょう。

 

正方形グラフ。薄利多売ですが、純利期は順当に増加しており、来年度以降の予想も期待されています。ほぼ米国内での事業のため、ドル高の影響を受けにくいのも追い風です。

 

2008と2009年はリーマンショックの影響でしょうか。投資CFがすごいことになっています。しかし、その後は順調に右肩上がりで成長しています。営業CFは8%前後で安定しており、小売業としてはまずまずです。

 

リーマンショックで利益はへこんでいますが、その後見事な右肩上がりです。配当性向も40%を切っており、配当王の座は揺るぎません。

 

自社株買いに積極的であり、自己資本比率が低下しています。景気にされやすい業界なので、少し不安になる水準です。

 

現時点情報(2017/8/26)

株価…73.35ドル
配当利回り…2.24%
PER…23倍
連続増配…55年

株価は勢いよく右肩上がりです。PERは23倍と、割安感はありません。来年度以降も増収増益が見込まれており、投資家の期待は高いです。

アメリカの住宅事情というと、もろにリーマンショックが思い浮かびます。米国売上がほとんどであるローカル企業であり、住宅資材を扱う関係で米国経済の影響をダイレクトに受ける企業になっています。

シーゲル二郎は米国経済と関係なく動き続ける多国籍企業が欲しいので、ロウズカンパニーのビジネスモデルは好きではありません。

とはいえ、過去55年間に渡って連続増配を続けてきた優良企業であり、直近の不安材料は少ないので、まぁいいとします。

 

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