全世界株式インデックス型投資信託の歴史(大袈裟)
つみたて次郎です。
先日10月8日、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の純資産総額が500億円を突破しました。
外部リンク…『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』純資産残高 500 億円突破
これは、eMAXIS Slimシリーズにおいて4番目の快挙です。
出典「三菱UFJ国際投信」
3地域均等型が悲惨すぎて草
今となっては全世界株式インデックス型投資信託(以下:全世界株投信)というジャンルは広く認知されていますが、一昔前までは全く状況が異なっていました。
それを考えると、今回オール・カントリーが500億円突破したというのも実に感慨深いですね(ウルウル)
さて今回は、そんな全世界株投信のここ最近の歴史について、つみ次郎の観測範囲内で振り返ってみたいと思います。
全世界=バランスファンド時代
つみ次郎が投資を始めた当初(2014年頃)において、全世界株に分散できる投信としてはセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドや世界経済インデックスファンドといったバランス型が主流でした。
ちなみにつみ次郎が初めて買った金融商品は世界経済インデックスファンド(株式シフト型)です(唐突な自分語り)
現在のように日本株も含めた全世界の株式だけに分散できる低コスト投信というのは非常に選択肢が少なかったうえに、そもそも株式100%派という考え方の人があまり多くなかったのも要因と言えそうです。
全ての始まり ~楽天VT爆誕~
そこから少し時は進み2017年9月、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)が爆誕しました。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)だけに投資するという、VTの人気にうまく乗っかる斬新なスタイルと、当時としては非常に低かった信託報酬0.2396%(今は0.212%)を引っ提げ、瞬く間にインデックス投信の雄♂となりました。
日本株含む全世界株投信というジャンルが本格的♂に始まったのは間違いなくこのタイミングであるといえるでしょう。
また、全く同じタイミングで爆誕した楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)も大きな話題を呼び、米国株投信という別のジャンルを切り開くことになりましたが、それはまた別の話…(物語の末尾感)
唐突な野村
2017年10月、これまで低コスト投信に無縁だった野村アセットマネジメントより野村つみたて外国株投信が設定されました。
信託報酬は0.2052%(今は0.209%)と楽天VTを抑えて最安値でしたが、これまでの全世界株投信と同じく日本株は含まれないという中途半端さがあってか、一部の熱狂的なファンが盛り上がっているような印象でした(煽)
むしろ先進国株投信と競合していた感もありますね。
SBIからライバル登場
楽天VTを迎え撃つために開発されたのが、SBIアセットマネジメントより設定されたEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドです。
2017年12月という、つみたてNISAが始まる2018年ギリギリに設定されました。
信託報酬は0.15%(今は0.1102%)と楽天VTよりも大幅に低かったため期待されていましたが、複数の海外ETFを運用するという複雑さ・取扱金融機関がSBI証券のみ(今は他でも取り扱いあり)という問題のせいか人気は全く出ませんでした(辛)
また、2018年にはSBI・全世界株式インデックス・ファンドに改名され、さらには雪だるま(全世界株式)というよく分からない愛称もつけられるなど完全に黒歴史扱いです(煽)
参考記事…EXE-iつみたてファンドがSBIインデックスファンドに名称変更!新規愛称は「雪だるま」
現状も日の目を浴びることのない負け犬ポジションとなっています。
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eMAXIS Slimパワー(仮)
2018年3月にはeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)、2018年4月にはeMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)が登場し、これまで全世界株投信以外のジャンルで暴れまくっていたeMAXIS Slimが参入してきました。
前者はこれまでの日本株を含まない先進国株+新興国株タイプの投信を駆逐し、先ほど紹介した野村つみたて外国株投信の立場も奪い取りました。
後者は日本株+先進国株+新興国株の3つを均等保有するというコンセプトで、一応全世界株投信というジャンルではありますが、どちらかといえばバランスファンド派生的な側面が強くあまり人気のない黒歴史です(辛辣)
どちらも有力な投信ではありましたが、ニッチな需要を満たす程度に過ぎず、いまいちインパクトに欠けました。
eMAXIS Slimパワー(真)
2018年7月、消化不良だった上記のSlimを上書きする勢いで登場したのがeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
わざわざ新しいマザーファンドまで立ち上げ、正真正銘日本株も含めて全世界をすべてカバーするように設計された文字通りオール・カントリーといえる仕上がりです。
信託報酬は0.15336%(今は0.1144%)と、当時も現在も他を寄せ付けない超低コストです。
元々あった三菱UFJ国際投信及びeMAXIS Slimというブランド力、インデックス投資における基本と言える国際分散を忠実に実行できる投信として、瞬く間に大人気となりました。
たわらノーロード全世界株式等のライバルも登場していますが、執拗なまでの信託報酬対抗引き下げにより他を寄せ付けずにここまで来ました。
設定当初から現在まで全世界株投信を代表する1本という立場を守り続けており、それどころかインデックス投信を代表する1本と言っても差し支えないレベルでしょう(ベタ褒め)
全世界株投信のこれから
上記以外にも全世界株投信にまつわるドラマ(?)は色々ありましたが、主なイベント(?)はこんな感じだと思います。
つみ次郎自身は米国株100%派ではありますが、インデックス投資の基本である分散を考えた場合、投資を検討する順番としては全世界株→先進国株→米国株という流れになると思います。
一番広く分散投資するものから自分が投資したいエリアを徐々に絞っていく♂という考え方ですね。
分散度合いだけを考えれば8資産均等とかになりますが、これは資産配分に主観的な物が入り込んでしまいますので、やはり全世界株投信が最初に投資を検討するジャンルとして最適だと思います。
そしてその具体的な選択肢の第一候補となるのがeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)というわけです(ステマ)
全世界株投信以外でもeMAXIS Slimシリーズの投信は幅広く浸透しており、時価総額加重な伝統的インデックス投信というジャンルは商品ラインナップをむやみに増やすのも難しいです。
そのためひたすら他社に対抗値下げできるeMAXIS Slim帝国が揺らぐことはもうないのかもしれません(フラグ)
個人投資家目線で言えば0.0X%単位の信託報酬引き下げよりも、Slim帝国が盤石なものになり安定して長期保有できる状況を維持するステージに突入♂したといえるでしょう。
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