Yjamライト!を分析。低ボラ&為替ヘッジ有の株式と債券に投資できる投資信託
つみたて次郎です。
今回は、アストマックス投信投資顧問㈱にて運用されているYjamライト!という投資信託について分析していきます。
基本方針は株式50%+債券50%となっており、一見よくありがちなインデックス型バランスファンドに見えますが、中身はなかなかクセのある仕上がりになっています。
基本情報(2020/2/20時点)
項目 | データ |
ファンド名 | Yjamライト! |
運用会社 | アストマックス投信投資顧問㈱ |
設定年月日 | 2017/4/28 |
純資産総額 | 16億円 |
信託報酬 | 0.67025% |
為替ヘッジ | あり |
投資区分 | 全世界株式・全世界債券 |
資産配分 | 株式50%:債券50% |
備考 | 株式部分は低ボラ指数に連動 |
信託報酬はバランスファンドにしてはやや高めですが、株式と債券に半分ずつというのはよくあるパターンですね。
信託報酬と資産配分を見るとセゾングロバラ(0.57%±0.02%)が思い浮かびます(笑)
ただこちらは、ごく一般的なインデックス型バランスファンドとは異なる特徴がいくつかあります。
運用方針の特徴
本ファンドは以下の海外ETF2種を用いて運用されており、いわゆるファンド・オブ・ETFとなっています。
株式部分…iシェアーズ・エッジMSCI Min Volグローバル(ACWV)
債券部分…バンガード・トータルボンドマーケット(BND)及びバンガード・トータルボンドマーケット(BNDX)
商品説明等では特に強調されていませんが、株式部分は低ボラティリティファンドを用いているというのが本ファンド最大の特徴と言えます。
全体の半分を占めているため、基準価額にもたらす影響も大きいです。
債券部分についてはごく普通なバンガード製の海外ETFとなっています。
また、それぞれ為替ヘッジがついているというのも大きな特徴です。一部文言を引用します。
為替の影響を最小化
外貨建て資産については、為替変動の影響を抑制するために、原則として外貨売り/円買いの為替取引を行ないます。投資対象ファンドが米ドル建てであれば、原則として米ドル売り/円買いの取引を行ないます。
ただし、投資対象ファンドに米ドル以外の外貨建て資産が含まれている場合で、当該外貨売り/米ドル買いの取引が投資対象ファンドで行なわれていないときは、当該外貨と米ドル間の変動の影響を受けることになります。
出典「アストマックス投信投資顧問株式会社」
上記3つのETFは全て米ドル建てですので、事実上ポートフォリオ全体に外貨売り/円買いによる為替ヘッジが行われていると思います。
しかし、ACWVのうち米国株ではない部分・BNDXの全部については米国外の資産となっているため、上記文言の後半にあるような「該当通貨と米ドル間の変動の影響を受ける」という歪な状態になってしまいそうですね(笑)
トータルリターン
バランスファンドの代表としてセゾングロバラと比較してみます。
出典「mourningstar」
低ボラ&為替ヘッジのおかげか全体の値動きはマイルドですが、リターンという面では遅れを取っています。
直近の暴落による下落率も大きな差はありません。
設定も2017年とつい最近なので、実績という面ではまだまだ未知数です。
つみ次郎の評価
低ボラティリティ株式含むバランスファンド(為替ヘッジ有)ということで、価格変動のリスクを抑えるというコンセプトがハッキリした投信と言えます。
ですが、名前もYjamライト!という良く分からないネーミングセンスですし、上記のような特徴(特に低ボラ)をアピールしているわけでもないため、ぱっと見では高コストな普通のインデックスファンドにしか見えないのがもったいないですね。
信託報酬は0.67025%とやや高めですが、海外ETFですら手を出しづらい低ボラティリティ銘柄に投資できるという点はとても貴重です。
株式50%+債券50%という比率や為替ヘッジを辛めているという点も、商品設計としては綺麗にまとまっていて評価できます。
直近は不安定な相場が続いていますので、「低ボラティリティ」「為替ヘッジ」というキーワードが台頭すれば注目される時が来るかもしれません。
ちなみにこの商品も読者様に教えてもらったので今回調べてみた次第ですが、信託報酬や純資産総額を考えなければ悪くない…という優良隠れファンドは他にも多数ありそうですので、今後もいろいろ発掘してみたいと思います。
おまけ
スムージーの例えがやけに具体的で草
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Yjam!次郎