つみたてNISAとETFについて
つみたてNISAでは、一定の条件を満たし金融庁に届け出された投資信託や上場株式投資信託(ETF)に投資することができる。〇か×か?
つみたてNISAを利用するなら必ず覚えておきたい…という重要な内容ではありませんが、知っておくとNISAへの理解が深まるでしょう。
ちなみに答えは 〇 です(反転させてネ)
つみたてNISAにちょっと詳しい人ほど引っかかりそうな問題ですねw
先日、ツイッターのアンケート機能で上記の〇×クイズを出題してみましたが、その結果は以下の通りです。
つみたてNISAでは、一定の条件を満たした投資信託や上場株式投資信託(ETF)に投資することができる。
— つみたて次郎 (@tsumitatejiro) September 26, 2020
総回答数は652人となっており、つみ次郎がとったアンケートの中ではダントツで多いと思いますw
〇×クイズだと回答するのが簡単ですからね。
ある程度つみ次郎のFF外からも回答があったと推測できますが、それを踏まえてもその多くは投資に関連するアカウントだと思いますので、全体の3分の1が間違えているというのは驚きです(煽りではないです笑)
この問題を要約すると「つみたてNISAは投信とETFに投資できる。〇か×か?」となりますが、つみたてNISAで投信に投資できるというのはちょっと調べればすぐわかります。
ですが、つみたてNISAでETFに投資できるというのはあまり浸透していません。
つみたてNISA対象のETF
現状、つみたてNISAで投資できるETFは以下の7種となっています。
・ダイワ上場投信-トピックス
・ダイワ上場投信-日経225
・ダイワ上場投信-JPX日経400
・上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本
・上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)
・上場インデックスファンド米国株式(S&P500)
・上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)
いずれも国内ETFとなっています。
つみたてNISAで投資できる投資信託は現状176種ありますから、ETFはかなり肩身の狭い状況ですね。
しかもつみたてNISAが始まった2018年初時点ではダイワの3種しかありませんでした。
つみたてNISA制度とETFの相性自体があまり良いとは言えませんし、投資信託とのコスト差も非常に小さい現状では投資信託が優先される状況が多いのではないかと思います。
また、現状では大和証券でつみたてNISA口座を開設しないとETFを積立することはできないため、わざわざそこまでしてETFでないとダメだという人はほとんどいないでしょう(仮に楽天やSBIで積立できたとしても需要はなさそう笑)
つみ次郎の観測範囲内では、つみたてNISAでETFを積立している人はいないですね…。
つみたてNISA対象商品の条件
つみたてNISAの対象商品として認められるためにはいくつかの条件が存在していますが、金融商品の性質に応じて以下の3パターンに分けられています。
・指定インデックス投資信託
・【指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託等)
・上場株式投資信託(ETF)
ザックリ言いかえればインデックス投信・アクティブ投信・ETFでそれぞれ必要な条件が違うという事になります。
上記のうち、ETFの条件についてはこんな感じです。
出典「金融庁」一部加工
いくつか条件はありますが、その中でもっとも厳しいのが最低取引単位が1,000円以下という部分です。
国内ETFの場合、1口単位ですら1,000円を超えるのがほとんどですので、証券口座側で少額積立できるような工夫をする前提となってしまっています。
海外ETFについても、1株単価が1,000円(約9ドル)以下なんてものはほぼ皆無ですので、こちらも何らかの工夫が必要になります。
制度設計的には国内ETF・海外ETFどちらも想定されていますが、ニッチな需要に対応するために労力をかけるのは金融機関としても割に合わないと思います。
前述したとおり国内ETFは大和証券のみが対応・海外ETFはそもそも対象商品にすらなっていないという悲惨な現状です。
これらの状況を踏まえればつみたてNISA→投信積立制度と言い切っても差し支えなく、つみたてNISAでETFも積立できるというのが豆知識的なノリで語られてしまうのも必然といえるでしょう(絶望)
ちなみにETFの場合は指定されたインデックスに連動しているのも条件となっているため、VT・VTI・VOO・VWO等は今後対象になる可能性がありますが、QQQ・SPXL・SPYDみたいな邪道インデックス(?)は制度改定がされない限り可能性すらないです(半ギレ)
FP2級でよく問題にされる
投資とは直接関係ないですが、ファイナンシャルプランナー技能検定2級(FP2級)でつみたてNISAとETFのくだりがたまに登場します。
実際に出題された問題の一部を紹介してみます。
答えは問題文のすぐ下に掲載しておきます(白黒反転してネ)
出典「FP協会」
答え…「3」
出典「FP協会」
答え…「1」
出典「FP協会」
答え…「3」
いずれもつみたてNISAでETFも積立できるという前提がないと余計に考えて逆に間違えそうな内容です(笑)
つみたてNISAとETFのこれから
人気のない国内ETFはともかくつみたてNISAで海外ETFが積立できれば面白そうですし需要も少しはありそうですが、金融機関がわざわざ対応させるメリットはかなり小さいのでその可能性はかなり低そうですね(フラグ)
また、つみ次郎が好きなVYM・VTV・XLPなんかは現状どう頑張っても対象外ですので、仮に海外ETFに対応したとしてもあまり嬉しくはありません(辛辣)
現在保有しているSlimS&P500や楽天VTIで十分です。
個人的な我儘を言えば金融庁が定めるルールのほうにメス♂を挿れて自由度を高めて欲しい所ですが、つみたてNISAの理念を考えればルールの複雑化は絶対に避けたいところです。
むしろ本来ならETFは完全NGにしてもよかったのではないかと思います(笑)
2024年からはこれまでの一般NISAに代わる新NISA(仮)もスタートするので、尚更つみたてNISAの役目を確立していく必要があります。
つみ次郎のような投信マニアの話を全部聞いていたら制度がぶくぶく♂太ってしまいますので、金融庁には適切な取捨選択でNISA制度をより良いものにしてもらいたいところです。
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