【悲報】NISA×2階建て【20万+102万】

つみたて次郎です。

一般NISAの期間終了に合わせて、新しいNISA制度を導入するという方向で調整がされています。

参考記事…「積み立てNISA」について、お話しします

そして昨日、具体的な制度概要の案についてニュースが出ていましたので紹介します。

外部リンク…NISA投資、2階建てに 低リスク商品に20万円枠

つみたてNISAと新NISAについてはどちらか一方を選ぶことになるようで、一般NISAの後継制度であるといえます。

一般NISAについては年間120万円×5年間を非課税で運用することができましたが、新NISAでは5年間の期間はそのままに、非課税枠を2階に分けて考える案が浮上しています。

・1階部分…年間20万円(安定運用)
・2階部分…年間102万円(自由枠?)

つまり1年間で合計122万円分の投資が可能という事になります。

おそらく一般NISAの120万円よりは多くしよう…という発想だとは思いますが、たった2万円の増額ではほとんどメリットはありませんし、むしろケチ臭いイメージすら漂ってきます💩

また、これからNISAを始めようとする人が122万円という金額を見た時に「なんでこんな中途半端なんやろ?」という余計な思考を挟ませることになります。

 

2階建て制度について

新NISA構想のキモは、やはり2階建てという部分でしょう。

新NISAの現状案では、1階部分を埋めた人だけ2階部分を利用できるということになっています。

元記事より一部引用します。

新たなNISAはリスクの低い投資信託などに対象を限定した積立枠(1階)と、従来通り上場株式などにも投資できる枠(2階)の仕組みに改める。原則としてリスクの低い商品に投資した人だけが、2階部分にも投資できるようにする。安定資産による長期的な運用を重視する。運用益の非課税期間はどちらも5年とする。

(中略)

投資対象の商品は、金融庁と証券業界が調整を進めている。新制度の1階は現行の「つみたてNISA」とほぼ同じになる。2階については、リスクが高すぎて資産形成に向いていないものを除外する方向で調整している。

出典「日本経済新聞

1階部分についてはつみたてNISAとほぼ同じという事で、株式型インデックス投信がラインナップの中心となりそうですね。

2階部分については、リスクが高すぎて資産形成に向いていない物を除外とありますが、おそらくレバレッジ型ETFやインバース型ETFといった投機性の高い金融商品の事かと思います。

少し前に投資クラスタ界隈でも話題になりましたが、一般NISAやジュニアNISAにおける買付ランキングに日経平均ダブルインバース型ETFが食い込むという世紀末な現象が起きたことは記憶に新しいです。

外部リンク…子や孫のためのジュニアNISA、長期保有するとお金が減る日経平均ダブルインバースETFがなぜか1番人気
外部リンク…(マーケットの話題)NISAでも弱気型ETF人気

まとめると、1階と2階の内容は以下のようになりそうですね。

1階部分…年間20万円、つみたてNISAとほぼ同じ?
2階部分…年間102万円、一部を除き一般NISAとほぼ同じ?

安定した1階部分20万円をしっかり埋められた人だけ、2階部分で比較的自由に投資してもいいよというシステムですね。

逆に言えば年間20万円以上埋められない人はつみたてNISAやれということですので、強制的に適切なNISAを選択させられるということになります。

つみ次郎がつみたてNISAとiDeCoを全部埋めてから特定口座を使っているのと同じような原理です(白目)

 

 

つみたてNISAは低リスク?

1階部分=ほぼつみたてNISAという前提で考察すると、元記事にある「原則としてリスクの低い商品に投資した人だけが、2階部分にも投資できるようにする。」という文言と矛盾するような気もします。

一般的にリスクの低い商品というと、無リスク資産である定期預金や個人向け国債、少しリスクを増やして債券型投資信託あたりを思い浮かべますが、つみたてNISAでは株式型投資信託しか認められておらず、アセットアロケーションは株式100%または株式+債券(REIT)を選択させられることになります。

つみ次郎の感覚だと、つみたてNISAは中リスクの商品を少額積立しろという制度だと思っているので、1階部分=低リスクと謳うのであれば誤解を生みそうな気がします。

どうせ2階建てにするのであれば、1階部分は個人向け国債のみ、2階部分は自由にOKとかにしたほうがメリハリがつきますし、強制的に無リスク資産を蓄えさせることで個人投資家の暴走を止められるかもしれません。

金融庁としてはノーレバレッジのインデックス型投信を買わせたいという事だとは思いますけどね。

 

一般NISAの延長でええやん

淡々と考察してきましたが、つみ次郎の感想を一言で述べると「ク〇ダサい」です。

つみたてNISAと一般NISAのいいとこどりをしようとして盛大に滑っている感じです(辛辣)

二兎追うものは一兎も得ないうさ~🐇

元々インデックス型投信を中心に買いたい人はつみたてNISAで十分ですし、金融庁としても新NISAなんてやらずつみたてNISAに1本化したいというのが本音ではないでしょうか?

そうでなければ新NISAの1階部分をつみたてNISA風にする必要もありませんし、これまでの一般NISAを延長するほうがマシです。

というか現状見えている情報だけでいえば、新NISAは2万円増える代わりに自由度が大幅に減る一般NISAの劣化版に過ぎませんからね。

一般NISAを素直に延長できないからいろんな案を練っているのだと思いますが、流石に現状の案はお粗末霧末すぎます。

そもそも、NISAというのは投資初心者の入り口として重要な役割を果たしている以上、むやみに複雑な制度にするべきではありません。

その意味でつみ次郎は、できることがシンプルにまとまっているつみたてNISAを高く評価しているのですが、新NISAの場合1階部分と2階部分で別々のポートフォリオを考察する必要があり、非常に面倒です。

つみ次郎としては、2階建てなんてやらず一般NISAにレバレッジ・インバース禁止という追加条件を付けるだけで十分だと思っています。

つみたてNISAと対になる制度という事を意識して、需要のある新NISAを生み出してくれることを祈っています。

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1階建て…シーゲル二郎
2階建て…つみたて次郎

【悲報】NISA×2階建て【20万+102万】” に対して1件のコメントがあります。

  1. 資本主義の豚 より:

    結局、積立NISA以外は
    低脳切捨制度です。
    私は賛成です。

    行政府として用立てしてやったろ?
    使わず放置したのはお前らだ。ってね。

    そして生活保護も適用を厳しくして
    年金は減らす。
    医療費も個人負担増で国の負担は減らす。

    だって国にすりゃ金を使う
    子も産まない奴なんて不要なんです。
    己の老後も見据えられない先見性の無さ、
    危機が身に降りかかると
    喚き散らす責任能力の無さ
    「要らない人」でしか無いですよ。
    自業自得ですね。

  2. ピーチクパー より:

    1階2階って年金制度みたいですね。恥ずかしながらもういい歳になってから知り、複雑…と感じました。生まれ年による条件があったり等、中身は更に複雑。
    シンプルにできるものはそのままにして欲しいです。仰る通り短期利益を狙うものを外すだけで良い気がします。
    国の制度って批判を避けようとして無駄に複雑になる事があるかも。

    あと、安定運用というなら仰る通り、個人向け国債ですよね。
    一方でNISA一本化については、積み立て=最終は必ず元金毀損する事はない、に不安がある人の選択肢も消さないでほしいです。
    まぁ、こういうのが色々あって変な妥協案になるのでしょうか。

  3. 六郎 より:

    プラスの2万円は、年に1回分配金が出るタイプで積み立てしている場合の受け皿、という面はありますかね?いままでは月10万で120万、分配金をNISA枠内で再投資する場合、分配金が出ると12月分を手動で減額必要でしたが、2万の枠を受け皿にして、気にせず積み立てできるようにしてくれた…とか。月10万で積み立てしていれば、自動的に2階部分も使えると思いますし。まあ、フルでNISA枠を使おうとすると、結局12月に手動で1回積み立てしないとダメですが、積立設定を変更するよりは、新たに臨時で積み立てる方が(楽天証券なら)手間が少ないかな。

  4. つみたて次郎 より:

    >>六郎様

    分配金の受け皿と考えた場合、年数がたつにつれ2万円の枠では足りなくなってしまう気がします…。
    確かに1階部分を埋めるノルマがある場合、自動積立との兼ね合いが難しくなってしまいますね。
    1階と2階で同じ商品にするならまだしも、別々にしたい場合は面倒くさそうです。
    分配金とNISA制度が噛み合ってないので、再投資分は枠を消費しない等の措置が欲しいところです。

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