投資戦略の強みと弱みを常に意識する
つみたて次郎です。
世の中には多種多様な投資戦略が存在しており、各投資家が実行する投資法についても十人十色です。
また、効率的市場仮説に基づけば、あからさまに有利な投資先には投資家が殺到して値段が吊り上がってしまうため、常に万能な投資先は存在しません。
そのため完璧な投資戦略というものも存在せず、どのような戦略を採用したとしてもメリット・デメリットの両方を抱えることになります。
そしてその長所短所を両方比較し、総合的に判断して自分の投資戦略を練っていいかなければなりません。
今回は、よく議論される2つの投資戦略…というか銘柄にスポットを当てていきたいと思います。
連続増配銘柄
米国株ブログ村では、一時期配当に注目した投資戦略がブームになりました。
その中でも根強い人気を誇るのが連続増配銘柄を重視して投資を行う連続増配戦略です。
毎年配当金を増配できる企業に投資すれば、時間がたつにつれ多くの配当金をもらうことができますし、長期間にわたって増配を続けるには安定してキャッシュを稼ぐ必要があるため、優良企業であることの裏返しとも言えます。
なぜなら自社株買いよりも増配は会社からすると将来に渡るコミットメントが必要で、企業内部の経営陣が将来の成長を確信してるサインと考えることが出来るからです。
— ぶんたろう (@EUKNGUUGJG) 2019年6月22日
その一方、連続増配銘柄は増配に対する期待が株価に織り込まれていると考えることができるため、減配した場合は配当減少&株価下落というダブルでダメージを受けることになります。
連続増配銘柄は相対的に下落相場に強いとされていますが、個別の業績次第では大きく下落することも覚悟する必要があります。
また、毎年連続増配を目標にするということは、稼いだ利益の使い道を一部固定してしまうことを意味するため、適切な資本政策に支障をもたらす危険性があります。
連続増配という経営判断は自信の表れでもあり、成長資源を拘束する枷にもなりうる。
— つみたて次郎(ロボ感覚で投資) (@tsumitatejiro) 2019年6月23日
参考記事…連続増配は株主利益を損ねる
高配当銘柄
もう1つの配当に注目した戦略が、高配当銘柄を重視して投資を行う高配当戦略です。
配当利回りが高い銘柄は株主還元意欲が高い傾向があると考えることができ、配当利回りは株価に連動して変動するため、割安株を抽出するスクリーニング手段としても機能します。
また、株価下落時においては配当金目当ての買いが集まるため、下落相場にやや強いとされています。
さらに高配当銘柄は生活必需品・公共事業といった元々ディフェンシブなセクターに多く存在していることから、高配当戦略を採用すると自然とディフェンシブなポートフォリオになる傾向があります。
バフェット太郎10種がインデックスを上回れない理由は、ポートフォリオができてからまだ暴落局面を迎えたことがないからだよ。
市場が暴落すれば立場が逆転することは十分考えられる。
ただ、IBMは入れ替えた方がいいと思うけど、ブログ運営的にできんのだろうな。 https://t.co/1PEf8YMEYv— 霧末@米国株サバイバル投資家 (@kirimatsu10) 2019年6月22日
その一方、こちらも減配リスクにより配当減少&株価下落というダブルダメージを受けてしまう危険性を抱えています。
また、長期保有して配当金再投資する前提であれば、配当の都度課税されてしまうため、配当利回りが高いほど税制上不利になってしまいます。
長所と短所を比較して総合評価する
今回は「連続増配銘柄」「高配当銘柄」の2つを例に挙げましたが、その中身自体は本記事におけるメインテーマではありません。
これは投資に限った話ではありませんが、明らかに有利な投資法・明らかに不利な投資法というのはめったに存在していない以上、長所と短所を両方見比べて、総合的に判断していくしかないということです。
なので特定の戦略をベタ褒めしたり、逆にダメ出しするようなことがないように心がけているつもりです。
ですが、投資というのは資産の最大化を目指すのが基本的な目的ですので、最終的にはトータルリターンで全て優劣を語ることができてしまいます。
なので結果的に有利だった戦略・不利だった戦略という分類はできてしまう以上、「自分の投資戦略が結果的に間違っていて、想像通りの成績にならなかった」という未来も受け入れる覚悟が投資には必要です。
ただし、「これから投資する場合」においてはその有利不利を事前に見極めるのが困難ということであり、だからこそ極端な理論に走るのは危険であると考えています(インデックスVSアクティブみたいな話)
上記を踏まえると、自分が採用している投資戦略(ポートフォリオ)の長所だけでなく、短所もしっかり理解しておきたいところです。
そして、万が一想定内の結果にならないとすればどのようなシナリオになるか、そうなった時に受け入れる覚悟があるか…この覚悟を決めることこそ、投資家最大の仕事といえるかもしれませんね。
ブログ村ランキング
どっちつかずの次郎