【便乗】投信における取得単価の分散【節税】
つみたて次郎です。
東大バフェット氏が運営する東大バフェットの株式投資ブログにて、興味深い投信節税ネタについて解説されていたので便乗させていただきます。
ブログを更新しました。
【節税】投資信託を毎年変えれば節税になりません? – https://t.co/6nqCGnZPDh – 東大バフェットの株式投資ブログ pic.twitter.com/XbCQq2DTDL— 東大バフェットの株式投資ブログ | 神のみぞ知る投資法 (@utbuffett) December 26, 2019
ざっくり要約すると、以下の手順を踏むと節税になります。
・毎年積立する投信を変える(できるだけ内容の近い物)
・売却する際は含み益の少ない投信から順番に売却
具体的なシミュレーションや節税になる理由についてはガッツリ元記事で考察されていますのでそちらをご覧ください(丸投げ)
外部リンク…【節税】投資信託を毎年変えれば節税になりません?
この理屈が成り立つのは、すなわち取得単価の分散ができているからと言えます。
全く同じ投信を1種類だけ積立する場合、取得単価は積立されるごとに平均化され、同じ時間軸において取得単価は1つしか存在しないことになります。
その一方、上記のように毎年積立する投信を変えていけば、積立した年度の数だけ取得単価が存在することになります。
そして取得単価が複数存在するという事は、その時点で最も含み益の少ない投信を売るという選択肢を増やすことができますので、結果的にキャピタルゲイン税の節約になります。
元記事でも触れられていますが、同じ投信であっても証券口座を変えたり、再投資型/受取型で区別させても同様の事が可能です。
ようするに投信の取得単価を可能な限り分散させて、儲かっている投信と儲かっていない投信をはっきり区別するように立ち回れば良いという事になります。
全体で見れば大きくプラスであっても、年度別に見れば大きくマイナスということも有り得ますから、ちょうど含み損になっている年度の投信だけ売ればキャピタルゲイン税ゼロで売却できる可能性もあります。
簿記で例えれば、通常は移動平均法しか使えないのに、この方法だと先入先出法の上位互換のような動きが可能になります(任意の順番で払い出しできる)
税の繰り延べである点には注意
非常に有効な戦略であると思いますが、1つだけ補足させていただくと上記のメリットは税の繰り延べであるという点です。
極端な例を挙げれば、投信を別々にして取得単価をバラバラにしても、それを全部まとめて売却した場合の税金は変わりません(全体で見た投資元本と評価額はほぼ一致するため)
また、含み益の少ない投信から徐々に売っていくとしても、最終的には含み益のたっぷり乗った投信も売却する必要がありますから、同じ投信をずっと積立していた場合と比べればだんだん支払う税金が増えていく戦略であるともいえます。
なので厳密に言えば、節税というより税の繰り延べ…税金の支払いを後回しにしているだけともいえます。
こうして書くと悪いイメージに聞こえますが、税の繰り延べというのは最終的な投資可能額を増やし、トータルリターンを改善するという直接的なメリットにつながりますので、税の繰り延べ自体は非常に有意義な戦略です。
分配型投信に対する無分配型投信の優位性、高配当株に対する無配当株の優位性も、この税の繰り延べこそがキモですからね。
縦の分散と横の分散
ファンドを複数保有することについては、つみ次郎も以前記事にしています。
参考記事…似たような投資信託を複数保有するメリット
こちらは同時に複数のファンドを積立することで、トラッキングエラーや繰り上げ償還といったリスクを分散するという視点で考察しています。
いわゆる縦の分散といった所でしょうか?
それに対し、東大バフェット氏が考案した今回の戦略は、時間軸をずらして違うファンドに投資するという横の分散と勝手に命名させていただきます(笑)
管理の手間が許す限りは、縦にも横にも分散を利かせることで様々なリスクの分散や税の繰り延べにつなげることができます。
というよりも毎年違う投信を積立していれば勝手に縦にも横にも分散していることになりますので、つみ次郎の提案した戦略の上位互換と言えますね。
便乗記事を書いた理由
1つだけ負け惜しみを言わせていただくと、実はつみ次郎も以前に「投信の取得単価をバラしておけば売る時有利になるやん!」と考えたことがあるのですが、具体的な戦略に落とし込んだり、理屈についてうまくまとめることができませんでした(辛)
ですが今回、東大バフェット氏が見事に分かりやすい具体例と考察でまとめていましたので、勝手ながら便乗させていただきました。
言語化できなかったモヤモヤをキレイにまとめてくれて嬉しいという気持ちと、先を越されて悔しいという気持ちが両方入り乱れています(笑)
また、この戦略がなぜ今まで周知されなかったかを考えると、つみ次郎のように投資期間が長い人にとって実際にメリットがあるのは何十年も先の話であり、逆にあと数年で出口を意識しなければならないような人にとっては多少工夫したところでメリットは少ない…といった状況になりやすいからだと思っています。
NISAやiDeCoの場合はそもそも関係ないというのも、議論が盛り上がりにくいポイントと言えます。
ファンドの本数もまだまだ十分とは言えず、証券口座を分けるのも面倒なので、理論上は有利ですが実行するとなるといろんな課題がありそうですね。
5年や10年単位で別々のファンドに乗り換えていく…くらいなら現実味がありますが、数年もたてば投信事情も大きく変わっていそうなので、やはりモヤモヤするところはあります(投信業界全般の悩み所でもある)
いずれにせよ、投資リターンの追求という面で見ればデメリットの見当たらない優れた投資戦略ですので、知識の1つとして広まってほしい内容ですね。
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投資クラスタ界隈でバズっているので既に見ている方も多いかと思いますが、ドルコスト平均法に関する記事も非常に分かりやすいのでよろしければご覧ください!
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