【QQQ・VGT】NASDAQ100指数や情報技術セクターは本当にグロース株か?
つみたて次郎です。
バリューVSグロースというのは投資における永遠のテーマであり、どちらが今後優位かどうかは神のみぞ知るところです(米株クラスタでは高配当VSグロースという括りで語られることも多い)
そしてグロース株に投資する手段としては、GAFAMを筆頭とする個別株に投資する方法と、グロース株が多く含まれるファンドに投資するという方法があります。
そしてグロース株が多く含まれるファンドというのは、以下の3パターンに分類できるとつみ次郎は考えています。
①グロース株への投資をコンセプトとしたファンド
→例:バンガード・米国グロースETF(VUG)
②グロース株が多く含まれる指数に投資するファンド
→例:パワーシェアーズQQQ(QQQ)
③グロース株が多く含まれるセクターに投資するファンド
→例:バンガード・米国情報技術セクターETF(VGT)
このうち①は定義上のグロース株のみで構成されていますので、本記事ではVUGを純度100%のグロース株ファンドとして話を進めていきます。
②③については、一般的にグロース株が多く含まれているとされるNASDAQ100指数及び情報技術セクターを想定しています。
今回は、NASDAQや情報技術は本当にグロース株ファンド扱いでいいのか?という視点で考察していきたいと思います。
バリューとグロースの定義について
本記事においては、バンガード・米国グロースETF(VUG)に含まれる銘柄をグロース株、バンガード・米国バリューETF(VTV)に含まれている銘柄をバリュー株として定義します。
参考記事…ETFの重複を調べられるサイト
この2つにおける銘柄の重複はほとんどないので、便宜上バリュー株かつグロース株は存在しないとします。
また、それぞれVOO(S&P500指数ETF)との時価総額重複率はVUG(グロース)が55%・VTV(バリュー)が46%でしたので、S&P500指数の半分強がグロース株であるとします。
NASDAQ100指数(QQQ)とグロース株
さっそくですが、QQQを各ETFと比較した結果は以下の通りです。
出典「etfrc.com」
QQQでもグロース株の比率は6割程度しかない…と考えるのは早計です(笑)
VUGの中にはQQQには含まれていないグロース株も入っていますので、その点を考慮する必要があります。
先ほど定めたグロースとバリューの定義を元に計算すると、QQQのグロース株比率は約85%となります。
これほど高ければ、QQQ=グロース株ファンドという扱いでも問題なさそうですね。
もちろんあくまで現状の話ですので、今後変化する可能性がある点には注意です。
ちなみにQQQとVTVの重複(数少ないバリュー株)は、時価総額の大きい順にINTC・CSCO・PEP・AMGN・QCOMでした。
何だかよさげな銘柄が多いですね(笑)
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情報技術セクター(VGT)とグロース株
今度はVGTで比較してみます。
出典「etfrc.com」
こちらでも同じように情報技術セクターではないグロース株の存在を考慮して計算する必要があります。
VGTのグロース株比率は約84%で、QQQとほぼ同じような結果になりました。
つみ次郎としては、GOOG・GOOGL・FB等のセクターが情報技術→コミュニケーションサービスに異動したことなどを踏まえるとQQQほどグロース株まみれとは思っていなかったので、ちょっと意外でした。
こちらもVGT=グロースファンド株という認識で問題なさそうですね。
ちなみにVGTとVTVの重複(数少ないバリュー株)は、時価総額の大きい順にINTC・CISCO・ORCL・IBM・QCOMとなっており、QQQとかなり被っています(笑)
QQQもVGTも現状はグロース株
バリューとグロースの定義は様々ですが、少なくともVGTとVTVを元に判定を行うのであればQQQもVGTも全体の8割超がグロース株ということになります。
ちなみにQQQの半分くらいは情報技術セクターですし、QQQとVGTも半分くらい被っているという点も押さえておきたいところです。
ポートフォリオにおけるグロース株比率を引き上げたい時に、いろいろ選択肢があるのは嬉しいですね。
ただし、あくまで現状の話であるという点には注意が必要です。
QQQの場合、今後NYSE市場とNASDAQ市場の区別が曖昧になっていけばグロース株の比率は下がっていく可能性が高いです。
VGTの場合、セクター区別の変更で内容が大幅に変わってしまう可能性があります(コミュニケーションサービスセクターの新設は記憶に新しいですね)
これは特定の指数・セクターに投資するファンド全般における注意点ではありますが、変化の激しいグロース株ファンドにおいては特に顕著だと考えられます。
今後の変化も考慮して、最も自分の投資方針に合ったファンドを選んでいきたいですね。
おまけ
今回登場したファンドの過去10年トータルリターンを貼っておきます。
出典「etfreplay.com」
QQQとVGTが2トップとなっており、VUGは一歩下がるようなポジションです。
グロース株の中でもそれなりに明暗があったということですかね。
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