グローバルX スーパーディビィデンド-世界株式(SDIV)を分析。全世界の配当利回り上位100銘柄に投資できる海外ETF

つみたて次郎です。

今回は、グローバルX スーパーディビィデンド-世界株式(SDIV)を分析していきます。

世界中の株式のうち配当利回り上位100銘柄に均等分散という、非常に分かりやすい投資方針になっています。

 

出典「GLOBAL X

 

コンセプトはシンプルですが、内容は結構癖が強いのでこれから紹介していきます。

比較相手は、時価総額加重で世界中の株式に投資を行うバンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)とします。

 

 

各種指標(2020/6/16現在)

項目 SDIV(全世界株高配当) VT(全世界株全域)
信託報酬 0.59% 0.08%
銘柄数 102銘柄 8,338銘柄
PER 16.15倍 19.34倍
PBR 0.70倍 1.93倍
分配利回り 12.03% 1.67%

 

信託報酬は高めですが、分配利回りはなんと12%を超えています。

毎月分配型ですので、税引前で毎月1%くらいの分配金を受け取れることになります。

 

セクター比率(2020/6/16現在)

セクター SDIV(全世界株高配当) VT(全世界株全域)
金融 38.59% 17.50%
エネルギー 18.14% 3.83%
素材 17.68%  4.82%
資本財 6.26% 10.62%
一般消費財 6.14% 11.97%
生活必需品 6.13% 8.11%
コミュニケーションサービス 6.12% 2.69%
情報技術 0.94% 23.53%
ヘルスケア 0% 13.08%
公共事業 0% 3.34%

 

SDIV最大の特徴といえるのが、セクター比率の癖の強さです。

高配当ETFらしく金融・エネルギーが多く、情報技術やヘルスケアは少ない…というかほぼゼロですね(笑)

また、ファクトシートによると3月31日時点のより詳細な内訳は以下のようになっています。

 

出典「GLOBAL X

 

REIT系の銘柄が非常に多く含まれていることがよく分かります。

 

国別構成比率(2020/6/16現在)

国名 SDIV(全世界株高配当) VT(全世界株全域)
米国 28.50% 56.73%
イギリス 11.36% 4.33%
オーストラリア 10.43%
香港 9.87% 4.62%
ロシア 6.43%
オランダ 4.92%
南アフリカ 4.22%
ポルトガル 2.70%
マレーシア 2.56%
トルコ 2.47%
日本 7.65%
スウェーデン 2.84%
フランス 2.69%
カナダ 2.68%
ドイツ 2.4%
オーストラリア 1.81%
台湾 1.75%
その他 16.54% 12.50%

 

最大の違いは米国株式比率ですね。

時価総額加重では全体の半分以上を占めていますが、SDIVにおいては3割にも満たないです。

また、ファクトシートによると3月31日時点のより詳細な内訳は以下のようになっています。

 

出典「GLOBAL X

 

少なくともこの時点では、日本株は一切含まれていないことになりますね(笑)

時価総額加重では米国に次ぐ2番目の割合ですので、かなり尖った取捨選択であるといえます。

 

トータルリターン比較

SDIVの設定日は2011年6月8日なので、設定来でVTと比較してみます。

 

出典「ETFreplay.com

 

高配当ETFはここ10年くらいだと軒並み不調ですが、その中でも特に大きく負けていますね。

配当込みのトータルリターンでも残念ながら設定来ではマイナスとなっています。

ボラティリティでもやや負けており、全くいいところなしです。

 

全世界株の犬?

全世界株式のうち配当利回り上位100銘柄を均等保有という部分だけを見れば、さながらダウの犬の全世界バージョンと考えることもできます。

その戦略は非常にシンプルながら、REIT等も含まれるためセクター比率はかなり癖が強いですし、トータルリターンも今のところはダメダメです。

また、ダウの犬は大型株30銘柄から10銘柄を選ぶのに対し、SDIVは時価総額のかなり小さい企業も含まれている中での100銘柄ですので、時価総額ベースで見た場合の尖りっぷりは凄まじいです。

 

出典「etfrc.com

 

なんとSDIVとVTの重複は1%もありませんでした。

適当に大型株を何銘柄か組み合わせたほうが市場平均と連動しそうですね(笑)

高配当ETFに限らないスマートベータ系ETF全般の話ではありますが、市場平均とどれだけ異なるポートフォリオを保有することになるかという視点を忘れないようにしたいですね。

配当利回り上位〇銘柄を均等保有という明確なコンセプトは高く評価できますので、(信託報酬は高めですが)投資方針に合うのであれば十分投資を検討できる内容ではあると思います。

 

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SDIV次郎

 

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