iFreeレバレッジS&P500・iFreeNEXT NASDAQ100インデックス・iFree年金バランスが新登場!
※同日修正…レバレッジS&P500における、為替ヘッジ有についての記述がありませんでしたので追記しました。
つみたて次郎です。
iFreeシリーズで有名な大和証券投資信託委託より、新しい投資信託が3本新規設定されます。
新規設定日は2018年8月31日です。
・iFreeレバレッジ S&P500
・iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
・iFree 年金バランス
いずれも標準的なインデックスファンドではなく、個性の光る面白い内容になっています。
iFreeといえば、今年2018年1月にテーマ型ファンドといえる新商品を投入しています。
参考記事「iFreeNEXT、iFreeActiveが爆誕!」
商品ラインナップが横並びな運用会社が多い中、独自の商品展開を行う姿勢は評価できます。
今回登場した3商品のデータをまとめてみます。
ファンド名 | ベンチマーク | 信託報酬 |
レバレッジS&P500 | S&P500(レバレッジ2倍) | 0.972% |
NASDAQ100 | NASDAQ100指数 | 0.486% |
年金バランス | GPIF基本ポートフォリオ | 0.17172% |
いずれも良い意味でクセが強い商品になっており、実用に十分耐えうるコスト水準になっていると思います。
それぞれ個別に解説していきます。
iFreeレバレッジS&P500
名前から分かるとおり、S&P500指数(為替ヘッジあり)にレバレッジをかけた動きに連動します。
レバレッジは2倍となっています。
円換算S&P500が5%上がれば10%上がり、逆に5%下がったら10%下がるような動きになります。
ただし1日単位で見た場合なので、長期的にはS&P500の2倍ちょうどになるわけではないので要注意です。
基本的に一方的な上昇相場や下落相場に強く、逆にジグザグに動くレンジ相場に弱いとされています。
いずれにせよ変動幅が大きいので、超ハイリスクハイリターンな商品といえるでしょう。
S&P500指数の為替ヘッジ有自体が非常に珍しいうえにレバレッジもかかっているため、極めて特異な商品であるといえます。
最近では、レバレッジETFを組み合わせたポートフォリオが有名になっていますが、レバレッジをかける場合は海外ETF(SPXLなど)が必須でした。
参考記事「ROKOHOUSE式可変レバレッジド・ポートフォリオを斬る!」
しかし本商品の登場で、投資信託でもレバレッジをかけた投資が可能になりました。ただし為替ヘッジ有になっているため、そのまま代用するのではなく別途ポートフォリオを考察していく必要はありそうです。
信託報酬は0.972%と割高ですが、レバレッジ3倍の海外ETFであるSPXLが0.95%であることを考えれば十分でしょう。
むしろ、先物運用や為替ヘッジにかかる隠れコストが相当大きくなることが予想されるので、トータルでどの程度の実質コストになるか予想不可能な点は注意が必要ですね。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
コチラも分かりやすい名前で、「NASDAQ100指数」に連動する商品です。
NASDAQ100は、米ナスダック市場に上場している企業のうち時価総額100銘柄をカバーする指数です。
情報技術セクターが全体の約6割を占めており、グロース株に分類されるハイテク銘柄の比率が非常に高いです。
同指数に連動する海外ETFとしては、パワーシェアーズQQQが非常に有名です。
QQQの信託報酬は0.20%ですが、こちらのiFreeNEXT NASDAQ100インデックスは0.486%と割高感は否めません。
とはいえ投資信託で0.486%ならば、十分許容できる範囲かと思います。
ハイテク銘柄比率を高めたいときに、サテライトとして保有すると面白いかもしれません。
iFree 年金バランス
ここでいう年金とは、私たちが掛金を納め老後に受け取ることができる、公的年金に深くかかわっています。
公的年金は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という機関で運用されていますが、それと似たようなポートフォリオを目指すのが本商品です。
いわば、公的年金と同じように運用することができるバランスファンドになります。
直近では、このような資産配分になります。株式と債券は半分ずつで、日本債券の比率がやや多めになっています。
個人的には日本株式が多い印象ですが、全体的にリスク許容度を抑えたバランスの良いポートフォリオになっていると思います。
ベンチマークは「GPIF基本ポートフォリオ」とし、可能な限りGPIFと同じような運用成績を目指します。
したがって、資産配分はGPIFの方針に沿って変動していくことになります。
完全に一致させることは困難ですが、GPIFポートフォリオの大部分はインデックス運用であり、頻繁な売買は行わないため、だいたい真似していくのは比較的容易ではないかと思います。
「公的年金とほぼ同じ内容で運用されている」というのは、極めて強力なアピールポイントになりそうです。
信託報酬も0.17172%と非常に低いため、単純にバランスファンドとしても優秀です。
まとめ
前回同様、大和証券投資信託委託㈱さんのセンスが光るラインナップになっています。
特に年金バランスは、抜群の知名度を誇るGPIFと同じ運用を行うという付加価値があり、信託報酬も非常に低いため、何かのきっかけで爆発的に売れる可能性もありそうです。
残りのレバレッジS&P500とNASDAQ100については、海外ETFの投資信託版というイメージが強いです。
両方とも一定の需要がありそうなジャンルなので、投資信託という形で投資できるのは嬉しいですね。
ただし、レバレッジS&P500に為替ヘッジをつけたのは非常に不思議です。もしかしたら、レバレッジポートフォリオの流行に合わせた新商品だったのかもしれませんが、そうであれば為替ヘッジは完全に蛇足でしょう。
とはいえ、十分使い道が考えられる面白い商品であることは間違いありません。(買うとは言ってない)
基本的に個性の強いファンドは流行廃りが激しく、あまり良いイメージを持っていませんが、今回の3商品については、長期的な活躍が期待できそうなので注目していきたいですね。
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iFree次郎