配当暮らしリタイア世代の影響を考える
シーゲル二郎です。
米国株ブログ界では、配当貴族株や高配当株についての議論が活発のようなので、シーゲル二郎も未熟ながら持論を展開していきたいと思います。既に3つの考察を記事にしています。
第一弾「配当貴族は黄金銘柄を引き当てるギャンブル」
第二弾「高配当戦略は最も無難なバリュー株投資」
第三弾「増配×高配当の組み合わせは危険」
第四弾は、「配当暮らしの人」についてです。そろそろ飽きてきたので最終章とします。
資産形成が終了し、めでたくリタイアできた人たちは、みんなこぞって連続増配高配当株を買いあさります。
今後は資産を増やすより守ることを重視することや、定期的な配当収入の最大化を目指せば当然の選択です。
また、株式以外にも、債券なども合わせて鉄壁のポートフォリオを組んでいる人も多くいます。
リタイア世代の共通点は、「市場平均を超えるリターンを目指していない」というところだと思います。あくまで減らなければいいというスタンスになります。
こうして考えると、連続増配高配当株は、リタイア世代からの買いが集まり、本来の価値より割高で推移してしまうのではないかという疑問が生まれます。
なぜなら連続増配等株を買っている人は、割高だと思っていたとしても売らないからです。売るのは、明らかにおかしい水準にまで上昇した時や、手元に資金が必要になったときのみです。
この状況では、仮設市場効率性による価格調整がうまく働かないのではないかという懸念があります。
シーゲル教授いわく、今後の株式の買い手は新興国の人々が担うとされていますが、まずはその前に先進国のお年寄りたちが先です。
アメリカですら緩やかに高齢化が進んでいるので、連続増配高配当株は、今後も需要が高まっていくはずです。
短期投資であれば別にどうでもいい話ですが、長期投資の場合、明らかに需要がある株は危険です。
仮説市場効率性の前提は、「全ての投資家が利益の最大化を狙っている」ことです。その前提が弱い連続増配高配当株は、安心プレミアムを含めても割高な値段がついてしまう可能性があるのではないでしょうか?
したがって、今後本当に旨みのある株とは、リタイア世代の目に触れない「低配当連続増配株」や「高配当景気敏感株」になるのではないからと勝手に思っています。
シーゲル二郎がやたらコングロマリットを持ち上げていたのも、「倒産しなくて需要がなくて配当金が安定している企業」だと思ったからです。
参考記事「コングロマリットが高いリターンをもたらす理由」
ただし、こんな意見は所詮素人の考えに過ぎませんから、個人のバイアスをもとに投資をするのは危険です。
結局、平凡な投資家にとって最適なのは、インデックスを基本とした分散投資というつまらない結論になります。
最終章終わり。
第一弾「配当貴族は黄金銘柄を引き当てるギャンブル」
第二弾「高配当戦略は最も無難なバリュー株投資」
第三弾「増配×高配当の組み合わせは危険」
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