グローバルX スーパーディビィデンド-米国低ベータ(DIV)を分析。分配利回り10%超の癖が強すぎる高配当ETF

つみたて次郎です。

今回は、グローバルX スーパーディビィデンド-米国低ベータ(DIV)を分析していきます。

高配当×低ボラがコンセプトになっているスマートベータ系ETFです。

運用会社はグローバルXというあまり馴染みのない会社ですが、2019年9月に大和証券グループと合弁会社を設立し、日本国内での事業展開を進めているようです。

外部リンク…大和証券グループと Global X 、国内 ETF ビジネス拡大に向け合弁会社を設立

DIVについては主要ネット証券(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)で購入可能なので、配当系ETFにおける新たな選択肢の1つとなります。

 

 

DIVの概要について

連動指数はスーパーディビィデンド・U.S.・ロウ・ボラティリティ・インデックスとなっており、高配当かつ低ボラティリティな米国株50銘柄で構成されています。

 

 

出典「GLOBAL X

 

米国の配当利回り上位50銘柄とありますが、これはベータ値の低い銘柄に投資という文言と矛盾しているため、低ボラの条件を満たす銘柄の中で配当利回り上位50銘柄であると推測されます。

 

各種指標(2020/5/31現在)

信託報酬 0.46%
銘柄数 47銘柄
PER 13.13%
PBR 0.83%
分配利回り 11.26%

 

現時点では50銘柄以下になっているようですね。

信託報酬は0.46%とかなり高めで、他社の配当系ETFと比較しても割高と言わざるを得ません。

例:VYM(0.06%)・HDV(0.08%)・SPYD(0.07%)

また、PBRと分配利回りがとんでもないことになっていますね(笑)

指標だけで見ても非常に癖の強いETFとなっています。

 

セクター比率(2020/3/30現在)

生活必需品 23.07%
公共事業 13.55%
MLP 12.85%
資本財 10.85%
通信サービス 10.38%
エネルギー 9.83%
モーゲージREIT 7.33%
REIT 5.78%
一般消費財 4.19%
金融 2.17%

 

高配当×低ボラという特性からか、生活必需品セクターが全体の4分の1を占めています。

また、MLP・モーゲージREITといった通常の区分けではなかなか登場しないセクターにも結構な割合で投資されていたり、逆に主要セクターである情報技術・ヘルスケアは一切含まれていないなど非常に癖が強いです。

 

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銘柄別構成比率(2020/5/29現在)

順位 銘柄 セクター 構成比率
1位 BGS 生活必需品 5.3%
2位 GIS 生活必需品 3.5%
3位 KHC 生活必需品 3.4%
4位 VZ 通信サービス 3.0%
5位 D 公共事業 2.9%
6位 MO 生活必需品 2.9%
7位 UVV 生活必需品 2.7%
8位 TERP 公共事業 2.7%
9位 PM 生活必需品 2.6%
10位 EBF 一般消費財 2.6%

 

構成比率トップ3が全て食料品銘柄だったり、トップ10にタバコ企業が3銘柄もあったりとこちらも非常に癖が強いです。

ただ、連動指数は均等加重平均になっているため、上位10銘柄だけで全体の傾向を判断することはできません。

参考記事…時価総額加重・均等加重・配当加重について

50銘柄で均等加重なので、1銘柄当たりの構成比率目安は2%となります。

構成比率1位のBGSは5%越えと大きくずれているので、次のリバランス時に2%前後まで調整されることになりそうです。

 

トータルリターン

DIVの設定は2013年3月と比較的最近なので、設定来のチャートを載せておきます。

比較相手はS&P500(VOO)と主要高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)です。

 

出典「ETFreplay.com

 

・・・・・・・・・(絶句)

設定来だと分配金再投資込みでもほぼプラマイゼロという酷い有様で、分配金抜きだと株価は半分くらいまで下落しています。

また、低ボラティリティを銘打っているにもかかわらず、S&P500よりも高いです(激辛)

少なくとも過去の実績で選ぶようなETFではなく、非常に癖の強いチャートになっています。

 

癖が強すぎる超高配当ETF

高配当×低ボラというコンセプト自体は、資産を守りながら配当が欲しいというニーズに合致していますが、現状はボロボロであり、コロナショックによる影響で減配となる可能性も非常に高いといえます。

また、高配当×均等加重というのも逆張り的な性質が非常に強い組み合わせですので、その中で低ボラティリティな銘柄のスクリーニングをしても焼け石に水なのかもしれません。

逆に言えば、逆張りの中では安定性を重視しているという見方もできますけどね。

少なくとも、見た目通り安定配当チャリンチャリン♪みたいなノリで買えるETFではなさそうです。

全体として非常に癖が強く、良くも悪くも尖りまくったETFであり、ポートフォリオのコアというよりはサテライトとしてちょい足しするような使い方が基本になりそうですね。

つみ次郎個人の感想としては、コストが高すぎ・セクターの癖が強すぎ・低ボラあんま好きじゃない・超高配当は怖いetc…といった理由から全然食指は伸びません(辛辣)

面白いETFではありますが、広く人気を集めるのは難しそうですね。

 

余談ですが、DIVというティッカーを見るとシーゲル教授のD-I-V指針を思い出しますね(笑)

外部リンク…シーゲル先生が推奨しているのは「D-I-V」(サボテンのように資産を育てるブログ)

 

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DIV次郎

 

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