ウィズダムツリー・グローバル高配当株式ファンド(DEW)分析
つみたて次郎です。
今回は、ウィズダムツリー・グローバル高配当株式ファンド(DEW)を分析していきます。
全世界株式を対象とした高配当株ETFです。
直接競合するETFは見当たりませんが、VYM+VYMIポートフォリオが近い内容になります。
各種指標(2018/11/8現在)
それぞれのデータをまとめていきます。
信託報酬 | 0.58% |
銘柄数 | 1,209 |
PER | 14.42% |
PBR | 1.83倍 |
売買回転率 | 21% |
配当利回り | 3.87% |
信託報酬は0.58%と高めになっています。
高配当ETFらしく、各種指標は割安で配当利回りもそこそこ高いです。
同じく高配当ETFであるVYMやVYMIと比較すると売買回転率が高めですが、スマートベータETFとしては標準的な水準だと思います。
運用方針について
お馴染みのVYMやVYMIでは配当利回りの上位約50%が基準になっていますが、DEWでは上位約30%が対象になっています。
また、DEWはその構成比率にも特徴があり、時価総額加重平均ではなく配当加重平均が採用されています。
企業の時価総額ではなく企業が支払った配当総額でウェイトが決定します。
そのため配当利回り上位30%の中でも、利回りが高い企業ほど多く組み込まれることになります。
高配当ETFとしての特徴が強く出ている商品といえます。
セクター比率(2018/11/08現在)
セクター | 構成比率 |
金融 | 17.71% |
情報技術 | 6.69% |
一般消費財 | 6.42% |
資本財 | 5.42% |
ヘルスケア | 8.12% |
生活必需品 | 13.42% |
エネルギー | 12.45% |
素材 | 4.09% |
コミュニケーション | 10.05% |
不動産 | 7.27% |
公共事業 | 8.35% |
金融セクターに偏るかなと思っていましたが、意外とそんなでもないですね。
情報技術セクターが市場平均よりかなり低めなのは高配当ETFらしいですね。
エネルギーや公共事業といった高配当セクターの比率も高めになっています。
上位構成銘柄(2018/11/08)
企業名 | 構成比率 |
エクソンモービル(XOM) | 3.02% |
AT&T | 2.74% |
ベライゾン(VZ) | 2.38% |
シェブロン(CVX) | 1.92% |
プロクター&ギャンブル(PG) | 1.82% |
ファイザー(PFE) | 1.81% |
フィリップモリス(PM) | 1.66% |
コカ・コーラ(KO) | 1.62% |
シスコシステムズ(CSCO) | 1.47% |
ウェルズ・ファーゴ(WFC) | 1.40% |
上位10銘柄合計 | 19.84% |
上位10銘柄は全て米国株となっています。
ここだけ見ればつみたて次郎の好みにかなり近いです。
米国株式比率自体は約54%となっており、市場平均と大きく離れていませんが、米国外で配当重視の大型株はまだまだ少ないのかもしれません。
日本株式の比率は約3.4%とかなり低く、市場平均と比べ半分程度しかありません。
VTと比較
全世界株式の代表としてVTとチャートを比較してみます。
過去10年では大きく負けています。
株価チャートなので配当は含まれていませんが、それを考慮してもボロ負け状態です。
特に市場を大きく引っ張っていた米国グロース株がほとんど組み込まれないのでこのような結果になってしまいました。
信託報酬が0.58%と高めなのも地味に響いているかもしれません。10年なら単純計算で5.8%のコストですからね。
ここしばらくは調子が悪いですが、国際分散された高配当戦略というのはつみたて次郎の好みドンピシャであり、信託報酬さえ安ければ理想的なETFかもしれません。
地域にかかわらず高配当な株を追いかけ続ける渋いETFです。シーゲル流投資を行いたい人は検討できそうですね。
余談ですが、シーゲル教授はウィズダムツリー社のアドバイザーを務めています。
また、DEWはマネックス証券のゼロETF(売買手数料実質無料対象)となっているため、取引にかかるコストを抑えられるのもメリットです。
信託報酬が高いのがやはり気になりますが、総合的には悪くないETFだと思います。
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シーゲル二郎