AMZNとGEの期待リターンは同じ?
つみたて次郎です。
なかなか過激なタイトルからスタートした本記事ですが、米国株クラスタで注目を浴びている次の2銘柄について考察してみたいと思います。
アマゾン・ドットコム(AMZN)
言わずと知れた世界最強のネット通販会社。最近、米トランプ大統領から名指しで批判を受けるという珍事件も発生。
ゼネラル・エレクトリック(GE)
某ブロガーの影響で一躍有名に。米国市場が好調な時でもお構いなしに下落を続ける文句なしのボロ株。
全く正反対ともいえるこの2銘柄ですが、果たしてどちらが今後の期待リターンが大きくなるでしょうか?
過去10年間の株価チャートをチェックしてみます。
下の文字を読まずとも、どっちがどっちかすぐに分かりますね。
悲しいほどの差が生まれており、少なくとも過去10年ではAMZNへの投資が正解でした。
AMZNは無配、GEは有配のためトータルリターンでは若干変わりますが、ほぼ誤差といってもいいでしょう。
ちなみに予想PERは、AMZNが約172倍、GEが約16倍となっており、利益に対する株価には10倍以上の差がついています。
AMZNは実績・指標で見ても文句なしの優良グロース株で、GEはその真逆ともいえます。
これだけ大きな差がありますが、今後投資するならどちらが良い選択となるのでしょうか?
当然これが分かるのであればみんな億万長者ですが、少なくともどちらが欲しいかははっきり分かれるかと思います。
期待リターンについては様々な考察方法がありますが、とある理論で考えればどちらも期待できるリターンは一緒です。
それは「効率市場仮説」です。
あらゆる情報は株価に瞬時に織り込まれるため、適正な価格が形成されていくという理論です。
その中で特に過激な「ストロング型効率性」では、全ての情報が株価に反映されるため、「誰も市場平均を超えるリターンを得ることはできない」という結論にたどり着きます。
もしこれが真実であれば、誰も市場平均に勝つことは不可能であり、インデックス投資が最強になります。
これを今回のケースに当てはめれば、AMZNにもGEにも妥当な株価がついていることになり、両者の期待リターンは全く同じという評価が下されることになります。
当然ながら、世界には市場平均を継続してアウトパフォームしているスーパー投資家が多数いますので、この理論が成り立つことはあり得ません。
インデックス投資家でも、ストロング型効率性を信じている人はほぼいないと思われます。
しかし、市場は完全とはいえなくともある程度効率的だと推測することは可能です。市場平均に勝つことは不可能ではありませんが、継続して勝ち続けるのはプロでも至難の業です。
「市場はある程度効率的」という解釈であれば、つみたて次郎も含め多くの長期投資家が賛同できる結論になるかと思います。
したがって、AMZNもGEも、ある程度妥当な株価がついており、期待リターンの優劣を予想するのは難しいという結論にたどり着きます。
ごく当たり前の内容ですが、投資初心者では見失いがちな視点ですので注意が必要です。
この事実を踏まえて、AMZNに投資するのか、GEに投資するのか、それともS&P500にするのかといった取捨選択が重要になります。
ちなみにつみたて次郎は、GEを15株保有する正真正銘の株主であり、「GEはAMZNに勝つ」と思っている投資家ということをここに記しておきたいと思います。
また余談ですが、現在このようなアンケートを取っています。
今買うならどれがいいですか?
— つみたて次郎(ツイは1日1時間まで) (@siegeljiro) 2018年4月6日
AMZN・GEに加えて、ロシア株のインデックス指数に投資できるERUS、高配当利回りで世界3位のタバコ企業である日本たばこ産業(JT)のうち、どれに投資したいかという4択アンケートです。
よろしければ読者様にも投票いただければと思います。投票結果は、後日記事にします。
選ぶとすればGEですが実際には2900円でJT買ってたのでJTに一票