20代から資産運用を始めるのはもったいない?
つみたて次郎です。
投資のリターンは、入金力×投資成績×年数で決まるため、できる限り長い期間投資することでリターンを最大化することができます。
そのため投資期間を長く設定できるということは、極めて大きなアドバンテージです。
つみたて次郎はちょうど20歳からNISAとiDECOを始めており、一般的にはかなり早い投資家デビューだと思います。
また、資産運用の目的は短中期ではなく、老後資金を見据えての運用であるため、投資可能期間は投資家の中でも最長クラスでしょう。(仮に60歳まで運用するなら40年間)
入金力や投資スキルは乏しいですが、この「時間」という資産こそつみたて次郎が持っている最大の武器だと考えています。
しかし、20代から投資を始めるというのは、一般的にはかなり珍しく、批判されることも多いです。
批判される主な理由としては、以下の2つです。
元手が少ないのに資産運用しても意味ない
日本において資産運用とは、まとまった資金(退職金など)を転がして利益を得る手段(というかギャンブル)という認識が強いです。最近では、つみたてNISAの開始などもあって積立投資という考え方が浸透しつつありますが、まだまだマイナーな投資法です。
しかし当ブログの読者様であれば、まとまった投資資金をわざわざ貯めてから投資することがいかに無意味か良く分かっていることでしょう。(逆にまとまった資金があるなら一括投資がセオリー)
したがって元手の多い少ないは、投資を始めるタイミングを決めるうえで全く関係なく、的外れの批判といえます。
20代なら資産運用以外で稼げ
これもよくある意識の高そうな批判です。
若いうちは元手が少なく投資で得られるリターンは少ないが、自分自身に投資を行うことで労働収入を比較的容易に増やしていくことができるため、投資に力を入れる時期ではないという理屈です。
こちらは上記と違い、筋の通った内容だと思いますが、つみたて次郎としては疑問に思う点が3つあります。
金融所得と労働所得は独立していない
資産運用というと、パソコンと睨めっこして忙しく売買したり、分厚い資料を読み漁るような手間と時間がかかるイメージがありますが、つみたて次郎が行っているインデックスファンドの積立投資であればほぼ放置で大丈夫ですし、配当や優待狙いの長期保有なんかも手間暇なしです。
専業にならざるを得ない投資法もありますが、ごく一般的な資産形成としての投資であれば、労働収入を大きく犠牲にすることはないでしょう。
投資or労働ではなく、そもそも両方並行して行うのがリスク分散の意味でも合理的だと思います。
つみたて次郎は通常の給料以外に、当ブログ運営でそこそこの収入を得ていますし、将来的には積立した投信からも利益を享受するつもりです。
多くの人にとって自己投資は実を結ばない
経済学者トマ・ピケティ氏の著書「21世紀の資本」では、次のような式が記載されています。
R(資本収益率) ≻ G(労働収益率)
労働者の給料よりも、株式会社等の利益のほうがより速いスピードで成長するため、資本家と労働者の格差は徐々に広がっていくという理論です。
これに当てはめれば、ごく平均的な能力しかもっていない人は、自己投資しても満足なリターンを得ることは出来ないということになります。
当然全体の平均で見た場合の話ですが、アクティブファンドの多くがインデックスファンドに負けてしまうのと少し似ているかもしれません。
つまりよほど能力が高い人でなければ、自分に1万円分投資するよりも、株式を1万円分かったほうが良いリターンを得られる可能性が高いことを意味しています。
もちろん自己投資にも様々な方法があるので一概には言えませんが、自己投資という大義名分のもと、無駄に資本が使われてしまう危険性もあります。(ブランド品を買ったり旅行に行ったり、ほぼ娯楽費といえる内容まで自己投資に分類するのは危険)
つみたて次郎は自分の能力を平均以下と自己評価しているので、自己投資は最低限に行い、余剰資金は金融投資とささやかな楽しみのために活用していきたいと思っています。
自分のスキルを高めていくことはもちろん大事ですが、自己投資をして成功している人の裏に、多くの失敗した人がいることを忘れてはなりません。
貯金は一切しない前提なのか
優秀な人材であれば、惜しみなく自己投資を行い人的資本を強化していくことでリターンを最大化することができますが、多くの人にとっては自己投資に全振りするのが最適とはいえません。
また、「宵越しの金は持たない」というのなら別ですが、ほとんどの人は給料を全部使わず一部を貯金するはずです。(貯金すらできないようなら、そもそも資産運用や自己投資なんて言ってる場合ではない)
つみたて次郎の考えとしては、投資と貯金は同一の行為であり、「余剰資金を適切に管理する方法」に過ぎないと持っています。
そのため20代だろうが90代だろうが、資産運用という考え方自体は必要不可欠であると考えています。
まとめ
日本人は、事なかれ主義であったり優柔不断であったり、ハッキリ物事を決めることができないとよく言われます。
しかし投資の話となると、極端な意見が多く飛び交うことが多く、1人の日本人投資家としてとても悲しくなります。
そんな状況で20代から資産運用をしている人はかなり珍しく、下手に話題にすると怪しい目を向けられてしまうという悲しい現実もあります。
しかし本来であれば「資産運用するorしない」という2択で考えるのは不自然で、「どのくらい資産運用を重視していくか?」という視点で考えるべきです。
「○○だったら資産運用は必要ない」というのは、その本質から外れている暴論であり、危険な考え方ではないかと思います。
お金も時間も有限である以上、自己投資と資産運用のバランスをしっかり考え、時には生産性のない無駄遣いをして人生を楽しんでいこうではありませんか。
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資産運用はじめよう
自分は27歳から投資を始めており、世間的には早い方だと思いますが
次郎さんはそれ以上に早いですね。
ただ、もし新入社員時代の自分にアドバイスするなら「全世界株式のインデックスファンドを買っておけ」と言うでしょうから
次郎さんがうらやましいです。
特に自分の場合は2008年から働き始めたので、リーマンショック後の回復をもろに享受できるタイミングだったので
なおさらです。
コメントありがとうございます。
私としても、早いうちに投資に触れることができたのは幸運でした。
とはいえ、人生何が起こるかわかりませんから、確実に積立を継続できるよう、資金繰りに気を付けていきたいと思います。
いつも楽しく拝見させていただいております。私48になるのですが投資というものに気づいたのが昨年位で、何で自分のお金についてもっと関心を持たなかったのか、早く投資を知らなかったのかと自分を責めました。次郎さんの仰る通り1日でも早く投資は始めるべきです。手持ちがあれば人生も色んな選択肢が増え心にも余裕がある時間を過ごす事ができるでしょう。私も40代後半ながら出来る限りの資産作りを行って行きたいと思います。
>>ニンニン様
いつもありがとうございます。
リスク許容度を慎重に見積もって、資産保全を意識しつつ資産作りを心がけてください。
お互い頑張りましょう!