ドーバー(DOV)分析
シーゲル二郎です。
今回はドーバー(DOV)を分析していきます。
産業機器を中心としたコングロマリットで、連続増配年数は全企業1位の61年です。
連続増配…61年(全企業中1位)
S&P格付…A-
採用インデックス
・米国配当貴族指数
・S&P500
連続増配年数61年と、驚異的な記録を持っています。エマソン・エレクトリック(60年)と事業内容と連続増配年数が近いので、よく比較されがちです。
コングロマリットなので、多種多様な製品を持っていますが、「ナンバーワン、ナンバーツー戦略」を掲げており、市場トップを取れない事業は撤退し「選択と集中」を徹底しています。
コングロマリットで資本財セクターなので、バフェット派からもシーゲル派からも無視されがちです。
また、配当利回りも約2.2%と低く、高配当派からも避けられがちなかわいそうな子です。
しかし、シーゲル二郎的には魅力いっぱいの銘柄だと思うので、紹介します。
出典「dovercorporation」
事業内容は、複雑多岐にわたります。冷凍・食品機器なんかはもろにエマソン・エレクトリックと被っていますね。
※出典の「dover corporation」からグラフを目視して作ったので、大体の割合です。ご了承ください。
部門別にバランスよく分かれています。しかし、頻繁に事業買収・売却をするので、割合は年々大きく変化しています。
コングロマリット企業は事実上、買収と売却をする投資会社のような存在ですね。
海外売上比率は50%を切っています。しかし、もっと米国寄りの企業だと思っていたので、意外でした。
どの企業でも、米国から海外展開に積極的になっているようで、ますます米国企業の覇権が強まりますね。
純利益のぶれはありますが、資本財セクターであることを考えれば十分素晴らしいです。今後も増収・増益が予想されています。
キャッシュフローも安定的です。営業キャッシュフローマージンは15%前後で、モノづくり企業としては驚異的です。
エマソン・エレクトリックと似すぎです。
配当性向は、しばらく30%を切っていましたが、直近では50%を超えました。しかし、増収増益が見込まれているので、また30%前後に落ち着くでしょう。
配当性向が低いのは、連続増配の余力があるとも取れますが、逆に言えば連続増配を維持するために配当金をあまり上げないとも取れます。
ドーバーの場合は、自社株買いに積極的なので、あまり問題ではありませんが、もう少し配当性向を挙げてくれたほうが嬉しいですね。
こちらも何もいうことはありません。自己資本比率、ROEともに十分すぎる水準です。
現時点情報(2017/8/23)
株価…58.00ドル
PER…21.2倍
配当利回り…2.2%
連続増配…61年
資本財セクターで、景気変動に影響されがちなので、株価はジグザグです。しかし、安定的に右肩上がりです。割高感はありませんが、配当利回りが2.2%と低いのがちょっと嫌ですね。
とはいっても、連続増配61年で配当性向30%以下と、増配余力は十分なので、今買っても十分でしょう。
コングロマリット大好き人間のシーゲル二郎にとって、非常に魅力的な企業です。エマソン・エレクトリックと瓜二つな企業ですが、両方とも素晴らしい企業に変わりはありません。
モノづくり最高!