税金を甘く見るな!
シーゲル二郎です。
投資家の中には、税金を軽く見ている人が多くいます。例えば、次のケースを見てみましょう。
10,000円の株を買って、20,000円まで値上がりました。このときに売却すると、利益は10,000円出ているので、20%の2,000円が税金として引かれます。その後すぐに同じ銘柄を買った場合、18,000円分買うことができます。
ずっと保有していた人は、20,000円、一度売却してしまった人は18,000円からさらに保有することとします。最初の引かれた2,000円に相当する税金は、ずっと保有している人も後で課税されます。なぜなら、ずっと保有していた人のほうが将来株価の評価額が大きくなるので、その分値上がりに対する課税も大きくなるからです。
どうせ後で課税されるんだから同じじゃないかという人は、どうせ課税されるんだから株価が上がらなくてもいいと同じだと思っていることと一緒です。
一度売ってしまった時点で、もうその株は18,000円分しか買えないんです。
しかし一番大切なのは、値上がり益ではなく、配当金です。長期投資においては配当金を再投資することが非常に重要です。一度売ってしまった人は、ずっと保有していた人の90%の配当金しか将来もらえません。なぜなら、配当金は、株価×配当利回りだから。
つまり、一度売ってしまった人は、再投資できる配当金が減ってしまうので、長期的には、大きな差をつけられてしまうということです。
一度保有して売らないということは、株式の見かけの保有数を増やし、配当金の権利を死守するといっても過言ではありません。税金の支払いを遅らせただけで、配当金を多くもらえるのですから。バフェット氏が莫大な利益を得たコカ・コーラの株を手放せないのも、同じ理由です。