バンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)分析

シーゲル二郎です。

今回は、バンガード・トータル・ストック・マーケット(VTI)を分析していきます。

バンガード社で総資産額が最も多いETFです。

 

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF (2017/3/31現在)

項目 データ
信託報酬 0.04%
銘柄数 3,601
PER 25.4倍
PBR 3.0倍
ROE 16.4%
利益成長率 7.4%
売買回転率 4.1%
標準偏差 10.69%

 

日本で有名なバンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)に名前が非常に似ています。

VTが世界中の株式をカバーするETFであることに対し、このVTIは米国内のみの株式をカバーしています。

米国内で投資できるほぼ100%をカバーしており、株式会社「米国」ともいえるETFです。

米国市場への平均というと、S&P500に連動するインデックスが人気ですが、S&P500は、米国を代表する大型株500社しかカバーしておらず、米国時価総額の80%を占めるに過ぎません。

残りの20%は必然と中小企業が多く含まれているので、小型株効果の恩恵を受けることができません。

参考記事「小型株効果の恐ろしさ

また、S&P500の銘柄は、定期的に入れ替わり続けています。入れ替えの際にロスが生じるので、入れ替えをしないで最初の500社を保有していたほうが高リターンだったというデータもあります。

その点このVTIであれば、残りの20%を取りこぼすこともないし、もともと全部持っているので入れ替えのロスも少ないです。

VTI(青)と、S&P500(ピンク)の比較です。同じ米国市場への投資なので似たような動きになっていますが、過去10年ではVTIのほうがリターンは上でした。小型株が多く含まれる特性上、上昇相場で有利なのは当然ですね。

あくまで過去のデータなのでこれで優劣をつけることはできません。ですが、S&P500は市場の80%しかカバーできないので、米国株投資家の平均点を取ることはできません。

特別20%を省く合理的な理由もないですから、多くの投資家にとっては100%をカバーするVTIでいいのではないでしょうか。

バンガード社にはVOOというS&P500に連動するETFがありますが、信託報酬は両方とも0.04%で、売買回転率も4.1%で同じです。通常小型株の比率が高いほど信託報酬や売買回転率も高くなりがちなので、お得感という意味ではVTIに軍配が上がります。

米国市場は株主保護の考えが浸透しており、世界一の経済大国しての成長性も抜群です。そのため、このVTIだけに投資をするという選択肢も十分考えられます。

日本では、米国以外もまとめて投資するVTのほうが有名ですが、ここで2つを比較してみます。

VTI vs VT (2017/3/31現在)

項目 VTI(米国) VT(全世界)
信託報酬 0.04% 0.11%
銘柄数 3,601 7,774
PER 25.4倍 22.4倍
PBR 3.0倍 2.2倍
ROE 16.4% 15.1%
利益成長率 7.4% 7.0%
売買回転率 4.1% 14.8%
標準偏差 10.69% 10.55%

 

全世界の半分は米国なので、指標は似ている部分が多いです。大きな違いは、信託報酬と売買回転率です。

信託報酬は、VTの半額以下です。基本的に米国外の企業、特に新興国株の場合は、市場が小さいので売買コストが高くなりがちです。

売買回転率は3倍以上の大きな差になっています。米国市場は世界で最も巨大で安定しており、銘柄の入れ替わりも安定しているようです。ETFの場合、銘柄入れ替えに伴う税金や手数料はかからないのでその点は安心できますが、入れ替えが多いほど割高な株を掴む可能性が高いので、低いに越したことはないです。

VTの14.8%だと、単純に7年で全ての株が入れ替わることになり、長期投資ではあまり歓迎できません。

 

現在では、グローバリズムが進み、米国と米国外の経済が連動するようになっています。VTIとVTも、チャートは似たり寄ったりです。また、米国市場は歴史的に他の国より高リターンだったため、過去の実績や手数料を重視する投資家は、米国だけに投資する人も多いです。

米国市場に投資するETFでは、このVTIが最も無難な選択肢になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。