算術平均と幾何平均

※10/7日に一度投稿した記事ですが、致命的な間違いがあったので修正して再度投稿します。

シーゲル二郎です。

株式に関するアノマリーに、「低ボラティリティ効果」というものがあります。

ボラティリティとは、市場平均に対する株価変動の大きさです。過去のデータでは、ボラティリティの低い銘柄のリターンが市場平均を超えていていました。

簡単に言うと、景気により株価変動が激しい景気敏感株よりも、不況でも落ち込みが緩やかなディフェンシブ株のほうがリターンが高いというデータです。
生活必需品「呼んだ?」

金融のセオリーでは、リスクとリターンは比例するといわれています。株式が債券より長期リターンに優れているのも、株式は企業の事業失敗リスクを上乗せで背負っているためです。

低ボラティリティな株は、リスクが小さいにもかかわらず、リターンが大きいというイイトコドリということになります。

数学的なリターンの計算方法については、算術平均利回りと幾何平均利回りという考え方があります。

算術平均は、単年度ごとの成績の平均です。

例えば、毎年次のリターンを得た投資家Aと投資家Bがいたとします。5年間で競ってみます。

投資家A 投資家B
1年目 30% 20%
2年目 20% 10%
3年目 0% 10%
4年目 -20% 0%
5年目 20% 10%
算術平均 年平均10% 年平均10%

 

どちらも単純に数字を平均すると10%になりました。これだけ見ると、2人のリターンは同じように見えます。

それに対して幾何平均は、複利で考えたときの利回りです。

最初の投資金額を何倍にしたかで表すと下記の結果になります。

A…約1.498倍
B…約1.598倍

投資家Bのほうが実際のトータルリターンは上でした。

長期投資家が実際に得る利益は、算術平均ではなく幾何平均だからです。幾何平均とは、複利計算によって計算されるものです。計算すると次のようになります。

A…約8.42%
B…約9.83%

複利で考えた幾何平均では、投資家Bのほうが1%以上も高い利回りを得ています。投資家Aと投資家Bを比べると、Aがプラスの時はBのほうが少ないけど、Aがマイナスの時はBはマイナスになっていません。

投資家Bのほうが、ボラティリティの低い運用をしていたことになります。

 

 

仮に1年目に+80%、2年目に-50%の成績だった人がいるとすると、単純に平均すると+15%になりますが、実際には-10%になります。

最初の資金を100とした場合、2年後には90になってしまいました。1年目の好成績も意味がなくなってしまいました。

大きなプラスとマイナスを繰り返していても、大した利益はでないということです。

数学では必ず「算術平均≧幾何平均」になります。

※前回はこの部分の不等号が反対になっていました。

毎年の成績が全く同じ時のみ、算術平均=幾何平均になります。(投資では通常あり得ません)

ブレ幅が大きいほど、算術平均と幾何平均の差は大きくなります。

単純な平均(算術平均)が同じなら、年度ごとのブレが少ないほうが複利で考えた平均(幾何平均)が大きくなるということになります。

長期投資家が実際に得るリターンは複利である幾何平均なので、単年度ごとの結果だけを見てはいけないということです。

世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏の名言に次のような言葉があります。

ルールその1: 絶対に損をするな。 ルールその2: 絶対にルール1を忘れるな。

バフェット氏は、安定して利益を出すことができる企業に好んで投資します。コカ・コーラなどの変動が緩やかな株を「利息が成長する疑似債券」と考えて投資しています。

上記ルールのとらえ方はいろいろありますが、一度損をすると取り返すのが難しいことを誰よりも理解しているからこそのルールなのかもしれません。

アクティブ投資家がインデックス投資家になかなか勝てない理由もここにあるかもしれません。アクティブ投資家全体の傾向として、上昇相場では市場平均を上回りやすいが、下落相場では市場平均を下回ることが多いです。(=熱狂に巻き込まれがち)

市場平均よりもダイナミックな動きになりがちなので、単年度で見ればぼちぼちでも、長期で負けてしまうのは当然なのかもしれません。

アクティブ投資家は、上昇相場で市場平均に負けて、下落相場で市場平均に勝つようなポートフォリオを組むべきということになりますね。

また、この記事について詳しい補足をしてくれたブロガーの方がいましたので、外部リンクを張っておきます。

外部リンク「たけぼうの20代からの資産形成術

シーゲル二郎よりも分かりやすい解説になっているので、ぜひ見てください!

たけぼう氏へ…いろいろとすいませんでした。

 

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